焦点になる庭園の石像

大き目の庭園では、両側を花壇や生垣に挟まれた小道の突き当たりに、焦点として、石像などを置いてあったりします。絵画などの鑑賞をしていても、構図の線を辿って目が自然に辿り着くところに、何か気になるものが描かれていると、絵がぐっとひきしまった感じになるのと同じ。そぞろに、花を楽しみながら小道を歩いていても、前面にある石像が、おいでおいでと呼んでいる気がするのです。

そうして、ぐんぐん石像に引き寄せられて接近すると、

ギリシャ・ローマ風高貴なお顔をしたこの方の胸元には、蝶までが、引き寄せられてとまっていました。

アップして見ると、レッド・アドミラル(Red admiral)でした。この蝶の名の由来は、アドマイラブル(admirable 賞嘆すべき)の発音がくずれて、アドミラルとなったようです。

イギリスで見られるレッド・アドミラルのほとんどは、5,6月に、南方のコンチネンタル・ヨーロッパから海峡を越えて飛んで来るものです。外国から到着した蝶達は、卵を産み、新しい世代の若い蝶が、夏にデヴューを果たします。秋になると、何羽かは、親がやって来た南ヨーロッパへ飛んで行き、何羽かは、こちらで冬を越すそうです。当然、冬に生き延びられない蝶も沢山います。この蝶は、海の向こうから飛んできたのでしょうか?それとも、寒いイギリスの冬を耐えたのでしょうか?どちらにしても、お疲れ様、という感じですね。しばし、彫像のアクセサリーと化して、ひと休み。陽射しを楽しんでいました。

さて、こちらの石像なども、その配置たるや、絵画の遠近法習得デッサンの教材になりそう。

この石像の髪の毛にも、蝶がとまってくれていたら、それは良いシャッター・チャンスだったのですけどね。

コメント

  1. こんばんは
    すばらしい写真ですね。緑が引き立ちます。それに知的な雰囲気になりますね。こんな庭を散歩したいです。
    ミセス せつこ

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  2. 自分の庭でないのが残念です。入るのに3ポンド50ペンス取られましたので!

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