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4月, 2018の投稿を表示しています

ナショナル・ガーデン・スキーム

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春も到来と、さっそく、ぽかぽかの昨日の日曜日、ガーデニング好きのお隣さんの車で、ナショナル・ガーデン・スキームで、一般公開されていた比較的近くの庭園へ出かけてきました。チューリップが見事な庭園だというので。さて、このナショナル・ガーデン・スキーム(National Garden Scheme)というのは、何ぞやというと・・・ 事の起こりは、1859年に遡り、リヴァプールに住んでいたとある実業家が、病気の妻を家で介護してもらえるようにと看護婦さんを雇った事。奥さんが亡くなった後、氏は、近所の貧しい人々の介護にあたってもらうため、その看護婦さんを雇い続け、やがては、リヴァプールの貧しい地域で活動できるような、看護婦のトレーニングと育成のための資金を集める。そして、時が経つこと1927年、当団体は、イギリス一般人のガーデン好きに目をつけて、綺麗な庭園の持ち主に、年に数回、ささやかな入場料を取り庭を公開することを呼びかけ、入場料と、内部で販売されたお茶やケーキなどの収益を、地方の看護婦養成などのための慈善に寄付するスキームを設立する事を考案し、ナショナル・ガーデン・スキームの始まりとなるのです。1年目、すでに、609の庭園が参加し、公開になったという事。イギリスの戦後、医療が無料となるナショナル・ヘルス・サービス(NHS)が設立されてからは、ナショナル・ガーデン・スキームは、地方看護婦の養成と援助のためというより、他の医療、健康関係の慈善団体に寄付をするスキームとして現在に至っています。 一般人としては、普段は開いていない庭園でお花を楽しんで、慈善にもなるという事で、春から秋にかけての恒例行事として、かなり成功しています。 このスキームに参加している庭は、まあ、ピンからキリまでで、大きな屋敷の大庭園もあれば、その辺の普通の家の綺麗な庭、なんてのもあります。庭自慢の人が、「私も参加したい」と申し出ることができるようになっているので。毎年、春になると、地域ごとに、どの庭園がいつオープンになっているかという小さなパンフレットなども発行され、私はお隣さんから、2週間ほど前にこのパンフレットを渡され、「行きたいところがあったら行こう」という話になっていたので、ちょっとした夏日となった昨日、家から車で15分ほどの庭園へお出かけとあいなりました。 訪れ

イギリスでの菊しだれ桜の花見

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久しぶりに、ロンドンの日本の美容院に髪を切りに行くと、桜シーズンに日本に帰っていたという美容師さんが、「今年は桜が早く、梅と桜が一気咲きだったようです。」という話をしていました。 今年のイギリスは、冬の終わりが遅かったため、咲く機会を待っていた花たちの一気咲き。散歩に出るとさかんに、 ダファデル と プリムローズ が一緒に咲いている光景に出くわし、 前回の記事 で書いたチューリップもここぞと先揃い。前庭の椿などは、今頃咲き始めています。 一昨日は、いきなり、場所によっては27度という今年最高気温を達しました。そして、ついに、去年、イギリスの自分の庭で花見ができるようにと買った、菊しだれ桜の花がぼんぼりのような可愛いピンクの花を咲かせたのです。去年の冬の終わり、2歳くらいの菊しだれの苗をインターネットで購入。去年の春は、まだ若かったからか、各枝に少しずつしか花をつけなかったものの、今年は、結構豪華に咲いてくれました。ソメイヨシノなどに比べ開花は遅い桜です。それに、ちょっと寒めのイギリスだと、日本よりも更に遅くなるのでしょう。 こちらでも、わりと人気の桜で、ガーデンセンターなどでも「Prunus "Kiku-shidare-zakura"」として販売されているのを見かけます。ちなみに、桜って、バラ科(Rosaceae)の植物なのですよね。この「Prunus」は、桜の他にも、すもも、桃、ネクタリン、アプリコット、アーモンド等を含む属であるそうです。やはりバラ科のリンゴの木は、学名は「Malus」という属に入ります。 菊しだれ桜の木の、背の高さと幅は共に、2.5メートルから4メートルくらいと、比較的小柄なので、スペースがあまりない庭にもいい。まだ、最終的に庭のどこに植えるか決めていないので、ここ1年は、鉢で育てていますが、今のところ元気にしてくれています。去年の夏に、地面まで届いてしまった3,4本の長い枝の先を、切ったのですが、それもへっちゃらでした。場所的には、日当たりが良く、比較的風から守られている所に植えるのが良いようです。 本日も暖かいお日様の中、この菊しだれ桜のすぐ下に、ピクニックマットを敷いて、そこで腹ばいになって、試験勉強をしていましたが、気がつくと、こっくり、こっくり。庭を覗きに来た、近所のおばあちゃんが、「あ

春咲小紅

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ほら春咲小紅、みにみに見に来てね 私の心、ふわふわ舞い上がる 毎初春、ブログを振り返ってみても、春が待ち遠しいような事を書いてますが、今年は、本当に「一体、いつになったら春が来るんじゃい!」と思うようなみじめな天気の3月でした。4月になっても、ぱっとせず、先週も、じとじと天気で、ハイキングに出ても、 今年の元日の散歩 の時と変わらないような、灰色のぐじゃぐじゃ道。もっと年を取ったら、冬の日がもっと長い場所、青空を見れる回数が多い場所に隠居したいと思い始めています。先日の天気予報では、去年の8月以来、25度を超した日はない、と言っていたのを小耳にし、ますます、イギリスの灰色の空を恨めし気に見上げ。ただ、庭では、3月になってから2度もやって来た雪にもめげずに、ひそかに植物が顔を出し、水仙、 勿忘草 なども咲いており、いつの間にやら背が高くなっていたチューリップも緑のつぼみをつけてはいたのです。 そんなこんなで、いきなり、本日、お日様が出て気温がぐんぐん上がってくると、そのうれしさたるや。朝いちばんに見た庭のチューリップのつぼみは、まだ緑がメインで、赤みがほんの先端だけに見えたと思ったのに、時間が経つにつれ、赤みがだんだん広がり、あっという間に開花。(ちなみに下の写真は、うちの庭のチューリップではありません。それほど数を植えていないので。)春を待っていたのは、私だけではない、植物たちも、辛抱強く待っていたのですね。あと一押し、あと一押しと、太陽の暖かさを待ち受け、来たとばかりに一気に赤くなったのです。去年買った、小さな枝垂れ桜のつぼみも、太陽光線をずずっと吸い込み、うっすらピンク色に膨らんできた。 この光景に、昔、矢野顕子の歌っていた、春咲小紅が頭の中を止まらなく、何度も何度も口ずさみ。私、この曲、昔、「ほら春先、小紅、ミニミニ、ミニ着てね」と、春先になったので、真っ赤な口紅を差し、ミニスカートをはいて繰り出そう、という歌だと解釈をしていたのです。特に、確か、化粧品のテーマ曲に使われていたので、更にそう思ったのかもしれません。まあ、気分的には、思いっきりはずれてはいないでしょうが。 改めて、歌詞を見てみると いつ咲くかしらと、待ちぼうけ 指折り数えていたかしら お返事出します、微笑みの どこかにポチっと赤い色 私に会えば、わかります 自