イギリスでの菊しだれ桜の花見

久しぶりに、ロンドンの日本の美容院に髪を切りに行くと、桜シーズンに日本に帰っていたという美容師さんが、「今年は桜が早く、梅と桜が一気咲きだったようです。」という話をしていました。

今年のイギリスは、冬の終わりが遅かったため、咲く機会を待っていた花たちの一気咲き。散歩に出るとさかんに、ダファデルプリムローズが一緒に咲いている光景に出くわし、前回の記事で書いたチューリップもここぞと先揃い。前庭の椿などは、今頃咲き始めています。

一昨日は、いきなり、場所によっては27度という今年最高気温を達しました。そして、ついに、去年、イギリスの自分の庭で花見ができるようにと買った、菊しだれ桜の花がぼんぼりのような可愛いピンクの花を咲かせたのです。去年の冬の終わり、2歳くらいの菊しだれの苗をインターネットで購入。去年の春は、まだ若かったからか、各枝に少しずつしか花をつけなかったものの、今年は、結構豪華に咲いてくれました。ソメイヨシノなどに比べ開花は遅い桜です。それに、ちょっと寒めのイギリスだと、日本よりも更に遅くなるのでしょう。

こちらでも、わりと人気の桜で、ガーデンセンターなどでも「Prunus "Kiku-shidare-zakura"」として販売されているのを見かけます。ちなみに、桜って、バラ科(Rosaceae)の植物なのですよね。この「Prunus」は、桜の他にも、すもも、桃、ネクタリン、アプリコット、アーモンド等を含む属であるそうです。やはりバラ科のリンゴの木は、学名は「Malus」という属に入ります。

菊しだれ桜の木の、背の高さと幅は共に、2.5メートルから4メートルくらいと、比較的小柄なので、スペースがあまりない庭にもいい。まだ、最終的に庭のどこに植えるか決めていないので、ここ1年は、鉢で育てていますが、今のところ元気にしてくれています。去年の夏に、地面まで届いてしまった3,4本の長い枝の先を、切ったのですが、それもへっちゃらでした。場所的には、日当たりが良く、比較的風から守られている所に植えるのが良いようです。

本日も暖かいお日様の中、この菊しだれ桜のすぐ下に、ピクニックマットを敷いて、そこで腹ばいになって、試験勉強をしていましたが、気がつくと、こっくり、こっくり。庭を覗きに来た、近所のおばあちゃんが、「あ、いいな、この桜、良く咲いてる。私も欲しい。」私が、さほど大きくならないよ、と説明すると、更に、気に入った様子。来年は、彼女の庭にも植わっているかもしれません。

いつまで、もってくれるのでしょうか、この花。咲いているうちに満喫しないと。庭の奥の方では、おそらく菊しだれが散り始めたころ、バトンタッチで咲きだしそうな、リンゴの花のつぼみがほのかにピンク。来週は、また少々、気温は落ちるようですが、着々とイギリスの花暦はめくられていきます。

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