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9月, 2012の投稿を表示しています

グリーン・トマト・チャツネ

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悪天候の夏とあって、今年育てたトマトは、ほとんど赤く熟さず、夏も過ぎようというのに、頑固に緑の顔のまま。 去年 は、7月にすでに毎日のように赤いトマトを摘んで食べていたのに。今後の天気予報を見てみると、20度を越す日は、もう、しばらくはやってきそうもないので、思い切って、グリーントマトをすべて収穫し、苗を抜き取りました。これで、また、ひとつのシーズンにさようならです。 収穫したグリーントマトを室内に移動させ、さて、これが全てちゃんと熟してくれることやら。山積みのグリーントマトをながめながら、人から「グリーントマトチャトニー(チャツネ)でも作ってみたら?」と提案された事が、頭をよぎりました。 チャツネ、またはチャトニー(chutney)は、もともとインドの食べ物です。手持ちの食べ物辞典によると、インドでのチャトニーのつづりは、古くはchutni、今はchatni。野菜や果物をスパイス、ハーブ類で調理し、ごはん等の淡白なものと一緒に食べる、いわば、日本の漬物、おしんこのようなものでしょうか。チャトニーは、大英帝国初期の時代から、インドへ渡ったイギリス人たちに、さかんに取り入れられていったそうです。インドのチャトニーの味は、すっぱいか、甘酸っぱいものを、イギリス風チャトニーは、嗜好にあわせ、甘味に重きを置く傾向があるということで、見た目は、ジャム。だから太っちゃうんですよね、こっちの人。インドでは、地域により、異なる材料を使い、たとえば、ココナッツのチャトニーなどは、南インドで主流だそうですが、トマトチャトニー(グリーン、レッド共)は、インドでも全域で食されるということ。 さて、それではグリーントマトチャツネを作ってみるかと、レシピを調べたところ、グリーントマトと刻んだたまねぎを塩にまぶし、一晩置いてから調理する・・・というのがもっぱらの感じです。「面倒くさいな」とずぼらな私の心がつぶやく。 フード・ジャーナリスト、テレビ・シェフの ナイジェル・スレーター氏のレシピ に行き当たると、彼のものは、この下準備なしで、即行で調理するものでしたので、これにしました。弁解しておくと、ずぼらな理由の他に、この人の書く食べ物の記事は好きだし、彼のレシピは以前にも、いくつかまねっこした事があり、美味しかったという理由もありです。彼のレシピが他のと違ったのは、即行である

ノーム達のビジネス・プラン

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だんなに聞かれました。「サウスパークのノームの巻、見たことある?どんな内容だったか覚えてる?」アメリカのテレビ・アニメ、サウスバークは、好きで時々見てましたが、ノームの巻?うーーーん、思い出せない。 だんなが何故そんな事を私に聞いたかというと、経済関係の記事を読んでいる時に、「これは、まるでサウスパークのノームの巻に出てくるアンダーパンツ・ノーム達が行うようなビジネスだ・・・」といったくだりがあったのだそうです。 ということで、二人で、純粋に、教養を磨くという崇高な目的のため、サウスパークのノームの巻を見てみました。 サウスパークのGnomes(ノームズ、邦題は「パンツの精とノーパンキッズ」・・・すごい翻訳だ・・・)の簡単なあらすじは、 サウスパークの住人達から、パンツが、どんどん盗まれるという事件が起こる。その原因は、ノーム達(森に住む小人達)が、金になるビジネスをはじめようと、人々からパンツを盗んで集めていたからであった。 リックサックのようなものをしょって、妙な歌をうたいながら、人々の家に現れ、パンツを盗んでは、森の隠れ家に持って帰り、それを山と積んで溜め込む彼ら、さて、そのビジネス・プランとは、 Phase 1  Collect underpants Phase 2  ? Phase 3 Profit 第1段階 パンツを集める 第2段階 ? 第3段階 収益 自分で何らかのビジネスを始めたい、と漠然としたアイデアを持ち、とりあえずは、これだけしてみようとパンツを集めたものの、そのあと、具体的にそのパンツをどうすればいいのかわからない。けれども、何らかの形で、結果的には大収入を得ることができるであろう・・・というもの。 また、このエピソード、平行して別のストーリーラインもあり、そちらは、小さなコーヒーショップのオーナーが、隣に巨大なチェーン店のコーヒーショップ、スターバックスならぬ、ハーバックスができてしまう事に反対していたものの、実際に、自分の店で出す、下水の様な後味のコーヒーより、チェーン店のコーヒーの方がずっと美味しいとわかると、大企業が悪で、中小企業がその被害者であるという、簡単な方程式はなりたたない、大企業は、それなりに良い商品を作って、ビジネスを広げたのだ、と開眼する、というもの。 確かに、アン

運河は続くよ、どこまでも

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「運河沿いの散歩だったら、アックスブリッジ(Uxbridge)とリックマンズワース(Rickmansworth)の間をグランド・ユニオン・カナルに沿って歩ける。わりといいよ。」と人から教えてもらい、さっそくこの区間を、友達と歩きに行ってきました。 グランド・ユニオン運河(Grand Union Canal)は、 前回の記事 にも言及したように、ロンドンとバーミンガムを結ぶ、いくつかの支流を持つ長い水路。お勧めしてもらった、アックスブリッジとリックマンズワース間は、両方とも地下鉄メトロポリタン線の駅から歩けるので、車を使わず、ロンドン中心部からも比較的便よく行けるのです。 アックスブリッジ駅で下車して、運河を見つけるまで、ちょいと人に道を聞いたりしましたが、運河にたどり着いてからは、どこまでも続く運河の脇を、ひた歩くだけです。 ただ、歩き始める前に、ボートに乗っていた女性に「リックマンズワースは、こっちの方向でいいんですよね。」とは、一応確認。女性は、「イエス」と言った後、少し経って、私たちがかなり離れてから、思い起こしたように、「でも、かなり距離あるわよ~!」と叫んでくれました。距離は、約7マイル。まあ、平地ですので、それほど疲れないでしょう。 ところどころにベンチも置かれていて、ちょっと一服もできました。ただ、歩く人より、ちゃりをこいで行過ぎる人の方が多かったです。 そして、さらには、ちゃりをこぎ行過ぎた人の数より、見かけた水鳥の数の方が多かった・・・。 馬に引かれた貨物ボートが、このあたりを行き来した古き日をしのばせるパブの看板が目に入りました。 道中、6つか7つの、水位を調節する水門(ロック)に出くわし。 やはりボート・ハウスはあちこちに停泊されています。 このボートの住人は、私がガーデンに置いてあるのと、まるで同じ、居眠りするドラゴンの置物を、ボートの上に飾っていましたので、同じ趣味を持つ人間のよしみで、写真をぱちり。 ボートの住人たちが作ったちょっとしたアートなども、道端ところどころ置いてありました。自転車のサドルや、その他もろもろの廃材を使って作った、この巨大トカゲが良かった。口から飛び出している舌は、自転車のチェーンです。 こちらは、材木を掘り込んだトーテンポールのよう

リージェンツ運河

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ロンドンとバーミンガムを結ぶ運河は、グランド・ユニオン運河(グランド・ユニオン・カナル)。リージェンツ運河(リージェンツ・カナル)は、この巨大なグランド・ユニオン運河の一環で、ロンドンのパディントンから、東へ走り、リージェンツ・パークの北を抜け、カムデン・タウン、イズリントン、ハックニー等を通り、ライムハウスにて、テムズ河へ通じています。こちらの地図で見ると、Grand Union Canal (Regent's Canal) と記載されています。 リージェンツ運河は、 リージェンツ・パーク やリージェント・ストリートと同様、プリンス・リージェント(摂政王子、後のジョージ4世)が父親ジョージ3世が狂気の発作を起こしたための 摂政時代 (リージェンシー)に建設されたため、この名がついています。リージェンツ運河の、パディントンとカムデン間の開通は1816年。残り部分は1820年開通。 まだ車や鉄道の無い時代は、物資の移動に重要な役割を果たした運河も、今は、もっぱら、国民にレジャーと憩いの場を与えています。 そうそう、物資の移動・・・といえば、1874年10月、この運河のリージェンツ・パーク北門付近で、砂糖やナッツなどのほかに多量の火薬を運んでいた船が何かの原因で発火し、大爆発を起こす、という事件も記録されています。乗組員4人は全員吹き飛ばされ死亡。周辺の建物に多大な被害をもたらし、かなり遠くの建物も、窓ガラスが割れるなどの被害が出たそうです。 もう、火薬を運んだボートがわきを通る心配も無いですから、運河沿いはお散歩には絶好です。なにせ、平坦ですし、車も見ずに、のんびりと歩ける。また、ひたすら、運河沿いに歩けば、道に迷うことも無い。(間違って、反対方向へずんずん歩いてしまい・・・あれ、思った場所になかなかつかないぞ!ということはあるかもしれませんが。)リージェンツ・パーク北東部から、パディントンの北にあるリトル・ベニスまでの運河沿い歩道は、特に、静かで距離もちょうどよく、周辺を訪れると、時に足を運びます。 ロンドン動物園の動物たちなども運河の向こう側に目に入り。 橋の下、橋にうつる水の反映もきれいです。 運河脇には、ボート・ハウスなども停泊して、生活している人たちもいます。このボート・ハウスの住人は、鉢植え園芸に