黄色い地平線

また、黄色い地平線の季節がめぐって来ました。

この季節のイギリス、曲がりくねった田舎道を車で行くと、上の写真の風景にしょっちゅう遭遇します。セイヨウアブラナ(英名:rapaseed、または、canola、ラテン名:Brassica napus)の、一面の黄色。車の窓を細めに開けていると、独特の香りも流れ込んできて。この周辺で収穫されるはちみつは、ちょっとセイヨウアブラナの花の風味がするとも言われ。

当方、実家は千葉県で、県の花は菜の花。こちらの田舎で、こういった風景に出くわすまでは、アブラナや菜の花と言うと、イギリスよりも、日本のイメージが強かったのですが。

食用として、セイヨウアブラナの菜種油は、オリーブ油と同じく、不飽和脂肪酸(unsaturated fat)を含む上、飽和脂肪酸(saturated fat)の含有率が少ないとして、最近では、健康食品扱いする傾向もあるようです。何でもコレステロールを下げる効き目があるという噂も流れています。

当菜種油は、食用の他には、バイオディーゼルとしても使われています。うちの車も、ディーゼル車ですが、現在、乗り物用のディーゼルは、95%が普通のディーゼル、5%がバイオディーゼル(その大部分がセイヨウアブラナから)の割合でブレンドされているようです。このブレンドの割合を、2020年までには、バイオディーゼル10%にもっていこうという話ですが。だんなに言わせると、ディーゼルは何と言っても燃費が良く、もうペトロル(ガソリン)車を買う気にはならないのだそうです。

現在黄色の、この畑が、夏に黄金に変色し、種を実らせている様子の写真は、過去の記事、「Fields of Gold」まで。

コメント

  1. おはようございます。ゴールデンウィークはよい天気が続いています。腰痛は改善しましたが、こんどは風邪を引きました。
    菜の花でいいんでしょうか?春の花ですよね。菜種油も評価が高いのですね。我が家はもっぱらオリーブ油を使っています。そして、多様なエネルギーがこれからは求められるでしょう。いろいろなことに意義があるのが世界のはずですから、、。 
    コメントが表示されないのが残念です。
    ミセス せつこ

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  2. この手の植物の花は、総括して菜の花と呼ばれるようです。日本のアブラナは、ラテン名がBrassica rapa で、厳密には、種が違うもののようではあります。
    バイオディーゼルも、力を入れすぎると、小麦などの食料を育てられる畑が、バイオディーゼル様の植物に取られてしまい、食糧危機に繋がる怖れがあるなどと言う話もあります。バランスを取るのが難しいものです。
    コメントは、当方の制御が利くように、moderation措置をしています。ご了承下さい。

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  3. 初めまして、

    偶然にインターネットで見つけました。

    美しい画像 景色が素敵です。

    20年以上前に、数日 イギリスを旅行した経験があります。



    さて、バイオディーゼル燃料に関して、少々の私見です。

    食料問題になるのは現地作付けの問題ではないと思います。

    豊作で出荷制限が必要なように経済社会の一面だと思います。

    現地耕作者の自主性ある判断に委ねるのが肝要と思います。

    食糧危機は都会での操作から発生しているのだと思います。


    新燃料研究所

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  4. 初めまして。

    食糧危機は、投機としての小麦の買占め、昨年は、ロシアでの異常気象など、他にも色々な要素がからんで、実際のバイオディーゼル用植物の育成がどれだけ影響を与えているか、分かりにくいところがあるとも聞きました。後は、世界人口の増加も考慮に入れる必要があるのでしょうし。

    昨今の中東からのニュースを見ていても、石油(ひとつの資源のみ)に依存しすぎる事の危なさを感じますので、高品質のバイオ燃料開発には、期待していますので!たとえ10%でも、こちらで販売されているシティーディーゼルへのバイオの含有量を増やそうという姿勢は、基本的に良い事と感じています。

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