エクスムーア最標高地点、ダンカリー・ビーコン

ダンカリー・ビーコン(Dunkery Beacon)。エクスムーア国立公園(Exmoor National Park)内で、519メートルと、標高が一番高い場所です。

車を降りると、冷たい風。駐車場所から、片道20分ほど歩き、記念碑のある頂上を目指しました。石を積み上げて作ったケルン(cairn)の記念碑には、この地、ダンカリー・ヒル(Dunkery Hill)が、ナショナル・トラストに寄贈された事を記念し、1935年に設置された、と書かれてあります。ちなみに、「Dunkery、ダンカリー」とは、「石ごろごろの丘」の様な意味であるという事。

私たちが、この辺りで遭遇した人間は、計4人。車から、頂上へ向かう途中、記念碑から戻って来た2人連れに2回会ったのみです。

その後は、人っ子ひとり見ず。頂上でも、お山の大将俺ひとり。

なんでも紀元前から、ここに人類が住んでいた形跡があり、近くに青銅器時代の埋葬場があるというのですが、こんな吹きさらしの場所に、良く住んでいたものです。もっとも、そのころは、まだ木が生えていたのかもしれません。

クワントック・ヒルズで見たような野生の馬は、エクスムーアにも存在し、エクスムーア・ポニーと呼ばれ有名ですが、残念ながら、エクスムーア・ポニーとのご対面はありませんでした。この風景の中、ぱかぱかと、地平線のかなたから、エクスムーア・ポニーが駆けて来る様子を想像していたのですが。エクスムーアは、また、やはりクワントック・ヒルズ同様、イングランドで一番大きい原生の哺乳類である赤鹿の生息地でもあります。

夏だったら、このハイキングコース、紫のヘザーの花に染まっているのでしょう。その分、人はもっと多いかもしれません。

南の方角には、ブリストル海峡を越えて、かすかにウェールズの南海岸が伺えました。

さて、車に戻り、エクスムーアを更に南に移動。途中、エクスムーアの調度中心点にあたるエクスフォード(Exford)を通過しました。「エクスの浅瀬」を意味するその名の通り、昔から、エクス川(River Exe)を渡る場所であり、今は、川を越えて石の橋がかかっています。エクスフォードを拠点に、ダンカリー・ビーコンまでのハイキングをする人も多いようです。

川辺のパブのテーブルでご飯を食べる人たちを見て、私たちも「ここでパブご飯でも・・・」という気もちらりとおこったのですが、この日のうちに、ドーセット州の海岸線にたどり着きたかったため、お昼は、車の中でのバナナとビスケット、ナッツなどで我慢となり、エクスムーア縦断を続けました。考えてみれば、旅行中、毎日、充実した朝ごはんをたらふく食べていたので、お昼ごはんは、大体こんな感じでしたね。

このまま、エクスムーアを南へ抜けると、デヴォン州に入りますので、サマセット州とは、さよならです。

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