黒い羊と農場の風景

先日、小さな農場の脇を走る遊歩道を辿って散歩に繰り出しました。
その際、この羊に遭遇。サフォークと呼ばれる種の、顔と足だけが黒く、毛が白い羊は良く見かけますが、顔も毛も黒い羊を見るのは珍しいので、ちょっと嬉しくなり。立ち止まって、呼びかけると、とことこと私達の方へ寄ってきた様子も可愛らしく。後で、調べたところ、Black Welsh Mountain Sheep と呼ばれる種のようです。

下はこの時のビデオ。だんなの手の臭いを、ふんふんと嗅いだ後、気に入らなかったか、すぐにくるりと振り向いて去って行ってしまいました。


白い羊毛と異なり、染色できない事から、一般に、昔から、黒い羊というのは価値が低いものとされていたようであり、また、黒という色が悪魔を連想させ、英語で、ブラック・シープというと、(家族や社会の中の)厄介者、風変わりな者の意味があります。

He is the black sheep of the family.
(彼は一家の厄介者・変わり者だ。)

そして、ブラック・シープと言って頭に浮かぶのは、「ナーサリー・ライム」(マザーグースの唄)のひとつの、「バー、バー、ブラックシープ」。羊が、バーと鳴くか、メーと鳴くか・・・各国により、音の判断と表現が違うというのも当たり前のようで、不思議なものです。

Baa, baa, black sheep,
Have you any wool?
Yes sir, yes sir,
Three bags full.
One for the master,
One for the dame,
And one for the little boy
Who lives down the lane.

メー、メー、黒羊
ウールはあるかい?
はい、はい、あります
3袋、いっぱい
ひとつはご主人用、
ひとつはご夫人用、
そして、ひとつは道を下った家に住む
小さな男の子のために

「バー、バー、ブラックシープ」を聞いてみよう。「きらきら星」と同じメロディーです。

この黒羊君の他にも、同じ農場に、ちょっと変わった羊達がのんびりしていました。

更に、歩いてゆくと、屋外で豚が飼われているところがあり。

一匹の大きな豚氏、背中がかゆいのか、さかんに、木で背中をごりごり掻いていました。ああ、気持ちはわかります。孫の手でも欲しいところか。
そして、子豚たちは、お昼ご飯の最中。


遊歩道の片側を流れる小川では、太い足で水を蹴りながら、ガチョウたちが4羽並んで、列を乱さず泳いで行き。しばらく、私達が川岸を歩くお供をしていました。


今週は、毎日の様に雨空が続いていますが、随分、暖かい週となり、鳥たちは、まるで、すでに春が来たように木々の間で、盛んにさえずっています。まだ1月も中旬、またもや、雪がやってくるかもしれず、油断は禁物ですが。

年を経ると共に、益々、冬の暗く寒い日々は嫌になっていき。昔は、冬はロマンチックだなどと、思ったこともあったのですが。例年にも増して、春が待ち遠しい今日この頃です。

コメント

  1. 日本も寒いです。イギリスでは黒い顔の羊が多いですね。kotswolsに泊まって、近くのフットパスを歩いた時、羊に囲まれちょっと怖い気もしました。あのような光景は日本ではほとんど見られず新鮮でした。九州熊本の阿蘇山付近では牛が放牧されてますけどね。

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  2. サフォーク種はとても良く見かけます。羊に押し殺される人の話はあまり聞かないですが、牛に潰されて死ぬ人はわりと多いようなので、柵のない牛の放牧場を歩くときは要注意です。
    そういえば、先日、味が良く、肉が高値で売れると、こちらで和牛を買って育てている人がテレビに出ていました。

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  3. ミニさんごめんなさい。Cotswoldsでしたね。
    肉の味、和牛が美味しく感じるのは日本人ばかりではないのですね。

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  4. コッツウォルズしばらく行っていないです。今年辺り、足を伸ばしてみたいですが。
    この和牛を飼っている人、わざわざ神戸まで出向いて和牛の飼い方を観察してきたそうで、「ビールを飲ませ、マッサージをする」という話は伝説です、などと言ってました。

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  5. こんばんは
    動画ものせられるんですね。すごい。たのしいですね。
    散歩で農場にいけるなんていいですね。すぐにジョージオーウェルの動物農場を思い浮かべてしまいました。あの豚とか牛とか、アヒルは人格?が感じられます。これからも楽しみにしています。

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  6. 動画は、その時の雰囲気がでるので、試しにやってみましたが、かなり短めにしないと、アップロードに時間がかかるので、それほど頻繁にはやらないと思います。
    家畜も飼っていると、それぞれ人格(動物各?)わかってくるのでしょうね。ブタなども、頭はかなり良いという話ですし。

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