ツール・ド・フランスの優勝は、え?イギリス人?
1903年より始まり、今年で99回目となるツール・ド・フランス。時に周辺諸国もちょろちょろ走りながらも、フランスをぐるりと巡る自転車レース。6月30日にベルギーのリエージュを出発し、先週日曜日の7月22日に、パリにて閉幕。全ルート3496.9キロ。聞くだけで疲れます。
ウィンブルドンで、再び、「アンディ・マリー優勝か否か」の大騒ぎの挙句、ぼしゃってしまった後、イギリスのチーム・スカイで出場し、オリンピックの金メダリストでもあるブラドリー・ウィギンスが、ツール・ド・フランスで、いい線行く可能性あり、の当初のニュースも、「また、ただの空騒ぎ」と思っていたのが・・・。日が経つにつれ、これは、本当にいい線行きそうだ、そして、イエロー・ジャージー(マイヨ・ジョーヌ)を着け始め、段々と、優勝の期待が大きくなると共に、ニュースでの報道も増えて行き。ついに、先週の日曜日、本当に優勝。ツール・ド・フランスでの、イギリス人優勝は、初めてだそうです。しかも、2位も、同じチーム・スカイのイギリス人、クリス・フルーム。
ブラドリー・ウィギンスは、ひょろりと背が高く、もみあげを生やしているので、ルパン3世風いでたちです。彼、去年のツールでは、途中で、衝突し鎖骨を折るというハプニングに合い、途中でやめざるを得なくなったのでした。屈辱の・・・という優勝ですわな。
お馴染み黄色のジャージ、マイヨ・ジョーヌは、個人総合時間賞。全行程での総合時間が一番早かった人物が着用するもの。
緑のジャージ、マイヨ・ヴェールは、ポイント賞。私は、さほど詳しくはないのですが、色々な事項でポイントを獲得する事ができるのだそうですが、そのポイントが一番高かった人物が着用。
白地に赤の水玉模様の、マイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュは、山岳賞で、英語ではキング・オブ・ザ・マウンテンズ(山の王者)と称される者が着用。山岳コースでのポイントが一番高かった選手。王様が水玉模様というのも、おちゃめ。
表彰式に、いつも2人のフランスのかわい子ちゃんが登場し、選手にチュッチュとした後、選手を挟んで、モデルよろしく、ポーズを取っている姿も可笑しいです。
最終日、パリで見事に区間の1等賞となったのは、やはりチーム・スカイのマーク・カベンディッシュ。持久力が必要な総合時間賞を取るような人たちは、ウィギンスの様にひょろりんとしていますが、ラストのスパートで名の知れたカベンディッシュは、体格が、もっと筋肉質です。マラソン・ランナーと、短距離走者の体格の違いと同じ。彼、ツールでのラストの区間優勝は4回目で、ゴールと共に、指を4本かざしていました。
*****
ツール・ド・フランス終了後、1週間の本日、再び、ウィギンスも、フルームも、カベンディッシュも、今度はオリンピックの自転車ロードレースに挑みます。この競技では、カベンディッシュに、かなりの期待がかかっているようですが、ツールと同じで、チームワークと作戦が大切な部分もあるので、どうなりますか。バッキンガム宮殿の前の一直線の道、ザ・マルをスタート及びゴールとし、サリー州のボックスヒルをぐるりと回り、250キロを走るレース。現在、きれいな緑の風景の中、すでに皆、必死でペダルをこいでいる最中です。さあ、本日午後、ザ・マルで、またカベンディッシュの猛スパートが見れるかな。
昨夜はロンドン・オリンピック開会式・・・4年前の中国の大々的なものに比べ、かなりお粗末な内容の開幕式になるのでは、と懸念があり、最初の5分くらいの、田園シーンを眺めながら、これは、恥ずかしい事になると思ったのですが、産業革命シーンになってから、それなりに面白くなりましたね。
やはり、女王が007にエスコートされて、会場にパラシュートで現れるシーン(写真上、テレグラフ紙のサイトより拝借)・・・ミスター・ビーンが、ヴァンゲリス作曲の「炎のランナー」のテーマ曲を演奏するシーンが、かなりうけて、話題ですね。ヴァンゲリスの曲は、今回のオリンピックのテーマ曲の感じで、ここのところ、よ~く、耳にします。
女王が007と共に宮殿からヘリコプターでスタジアムへやって来るビデオの中で、エリザベス女王は、最初は背中から映していたので、実際に、ジェームス・ボンドにむかって振り返るまで、女王のそっくりさんだと思っていた人が多かったようです。本物とわかり、「わー本物だ、びっくりー。」当然、ヘリコプターからパラシュートをつけて飛び降りたのは、スタントマンで、彼、飛び降りた後は、会場の外に着地、それと同時に、スタジアム内に女王が現れるという設定でした。女王が、ビデオ内と同じドレスで登場するはからいも、気が利いてました。
オープニング・セレモニーの放送が終わったのが、こちらの時間で夜中の約1時頃でしたから、本日から競技が始まる選手達の多くは、開会式には出席しなかったようです。ツールの優勝者とあって、ウィギンスは、開会式の初めに、ちらっとオリンピック・スタジアムに登場し、鐘を鳴らしていましたが、その後、すぐ帰って、本日に控えて床に就いたのでしょうか。
後記
7月28日夜
あーあ、ロードレースは、イギリスはメダル取れず。多大な期待とプレッシャーをかけすぎると、こうなるんですよね。水泳の400メートル個人メドレーで、マイケル・フェルプスを4位に押さえ、銅メダル獲得の荻野公介ように、ひょうひょうと登場して、ばしゃばしゃ泳いで、気がつくとメダル取っちゃった・・・というのが、プレッシャーもあまりなく、いいんでしょう。1日目終了段階で、イギリスは、メダル0。ホスト国だからと、必死に、メダル沢山取ろうとする必要もないと思うんですが。逆噴射する可能性がありますから。
8月1日昼
やっと、イギリスが今大会初の金メダルを獲得!ボート競技の、女子かじなしペア決勝。初の金がボートというのも、座ってやる競技に強いと言われるイギリスならではです。このままでは、金メダルなしオリンピックになるんじゃないかという感じになってきたところで、これで、ほっと一息で、プレッシャーも少々取れるか。本日は、これから、ウィギンス出場の、自転車男子個人ロードのタイムトライアルがあります。皆で、偽のもみあげをつけて応援しよう、なんて呼びかけてました。
8月2日朝
昨日は、ウィギンス、国民の期待を裏切らず、ハンプトン宮殿周辺で行われた自転車男子個人ロードのタイムトライアルにて金メダル。やったね、ルパン3世。何だか、ひょうひょうとした人なので、緊張のあまり、実力が発揮できない、という事は無い感じです。ツール優勝と、オリンピックの金で、国民の英雄にのし上がり、これは、「サー」の称号をもらえることは間違いなし、だとか。沿道には、本当に、偽もみあげを張り付けて応援するファンがいたのが、可笑しかったですねー。クリス・フルームも銅を獲得。
イギリス自転車チームの成功のおかげで、自転車で外へ飛び出す人が増えてきたようで、ここのところ、まるでプロのようないでたちで、道路を走るサイクリスト達が、良く目に入ります。「おいらは、ブラドリー・ウィギンスだ。」と想像しながら滑走してるんでしょう。ただ、めでたい金メダルの話と相反して、昨日は、東ロンドンで、道路を走っていたサイクリストがオリンピック・バスに跳ねられて死亡する、という事故も報道されており、ウィギンスも「ヘルメットを被る事を強制する法」が必要と、意見していました。それでは、皆さん、気をつけて、ちゃりにまたがり、出かけましょう。
ウィンブルドンで、再び、「アンディ・マリー優勝か否か」の大騒ぎの挙句、ぼしゃってしまった後、イギリスのチーム・スカイで出場し、オリンピックの金メダリストでもあるブラドリー・ウィギンスが、ツール・ド・フランスで、いい線行く可能性あり、の当初のニュースも、「また、ただの空騒ぎ」と思っていたのが・・・。日が経つにつれ、これは、本当にいい線行きそうだ、そして、イエロー・ジャージー(マイヨ・ジョーヌ)を着け始め、段々と、優勝の期待が大きくなると共に、ニュースでの報道も増えて行き。ついに、先週の日曜日、本当に優勝。ツール・ド・フランスでの、イギリス人優勝は、初めてだそうです。しかも、2位も、同じチーム・スカイのイギリス人、クリス・フルーム。
ブラドリー・ウィギンスは、ひょろりと背が高く、もみあげを生やしているので、ルパン3世風いでたちです。彼、去年のツールでは、途中で、衝突し鎖骨を折るというハプニングに合い、途中でやめざるを得なくなったのでした。屈辱の・・・という優勝ですわな。
とにかく行程が長いので、毎日、最初から最後まで見ませんでしたが、時々、ちらりと見た限り、今回、一番印象に残ったシーンは、上のロバたち。レースコースの道端で、それぞれ、マイヨ・ジョーヌ(イエロー・ジャージ)、マイヨ・ヴェール(グリーン・ジャージ)、マイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュ(ポルカ・ドット・ジャージ)を身につけて、ぼーっと立っていたこの3匹の様子には、スマイルでした。ロバたちの写真は、Cycling UKというサイトより借用しました。
緑のジャージ、マイヨ・ヴェールは、ポイント賞。私は、さほど詳しくはないのですが、色々な事項でポイントを獲得する事ができるのだそうですが、そのポイントが一番高かった人物が着用。
白地に赤の水玉模様の、マイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュは、山岳賞で、英語ではキング・オブ・ザ・マウンテンズ(山の王者)と称される者が着用。山岳コースでのポイントが一番高かった選手。王様が水玉模様というのも、おちゃめ。
表彰式に、いつも2人のフランスのかわい子ちゃんが登場し、選手にチュッチュとした後、選手を挟んで、モデルよろしく、ポーズを取っている姿も可笑しいです。
最終日、パリで見事に区間の1等賞となったのは、やはりチーム・スカイのマーク・カベンディッシュ。持久力が必要な総合時間賞を取るような人たちは、ウィギンスの様にひょろりんとしていますが、ラストのスパートで名の知れたカベンディッシュは、体格が、もっと筋肉質です。マラソン・ランナーと、短距離走者の体格の違いと同じ。彼、ツールでのラストの区間優勝は4回目で、ゴールと共に、指を4本かざしていました。
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ツール・ド・フランス終了後、1週間の本日、再び、ウィギンスも、フルームも、カベンディッシュも、今度はオリンピックの自転車ロードレースに挑みます。この競技では、カベンディッシュに、かなりの期待がかかっているようですが、ツールと同じで、チームワークと作戦が大切な部分もあるので、どうなりますか。バッキンガム宮殿の前の一直線の道、ザ・マルをスタート及びゴールとし、サリー州のボックスヒルをぐるりと回り、250キロを走るレース。現在、きれいな緑の風景の中、すでに皆、必死でペダルをこいでいる最中です。さあ、本日午後、ザ・マルで、またカベンディッシュの猛スパートが見れるかな。
昨夜はロンドン・オリンピック開会式・・・4年前の中国の大々的なものに比べ、かなりお粗末な内容の開幕式になるのでは、と懸念があり、最初の5分くらいの、田園シーンを眺めながら、これは、恥ずかしい事になると思ったのですが、産業革命シーンになってから、それなりに面白くなりましたね。
やはり、女王が007にエスコートされて、会場にパラシュートで現れるシーン(写真上、テレグラフ紙のサイトより拝借)・・・ミスター・ビーンが、ヴァンゲリス作曲の「炎のランナー」のテーマ曲を演奏するシーンが、かなりうけて、話題ですね。ヴァンゲリスの曲は、今回のオリンピックのテーマ曲の感じで、ここのところ、よ~く、耳にします。
女王が007と共に宮殿からヘリコプターでスタジアムへやって来るビデオの中で、エリザベス女王は、最初は背中から映していたので、実際に、ジェームス・ボンドにむかって振り返るまで、女王のそっくりさんだと思っていた人が多かったようです。本物とわかり、「わー本物だ、びっくりー。」当然、ヘリコプターからパラシュートをつけて飛び降りたのは、スタントマンで、彼、飛び降りた後は、会場の外に着地、それと同時に、スタジアム内に女王が現れるという設定でした。女王が、ビデオ内と同じドレスで登場するはからいも、気が利いてました。
オープニング・セレモニーの放送が終わったのが、こちらの時間で夜中の約1時頃でしたから、本日から競技が始まる選手達の多くは、開会式には出席しなかったようです。ツールの優勝者とあって、ウィギンスは、開会式の初めに、ちらっとオリンピック・スタジアムに登場し、鐘を鳴らしていましたが、その後、すぐ帰って、本日に控えて床に就いたのでしょうか。
後記
7月28日夜
あーあ、ロードレースは、イギリスはメダル取れず。多大な期待とプレッシャーをかけすぎると、こうなるんですよね。水泳の400メートル個人メドレーで、マイケル・フェルプスを4位に押さえ、銅メダル獲得の荻野公介ように、ひょうひょうと登場して、ばしゃばしゃ泳いで、気がつくとメダル取っちゃった・・・というのが、プレッシャーもあまりなく、いいんでしょう。1日目終了段階で、イギリスは、メダル0。ホスト国だからと、必死に、メダル沢山取ろうとする必要もないと思うんですが。逆噴射する可能性がありますから。
8月1日昼
やっと、イギリスが今大会初の金メダルを獲得!ボート競技の、女子かじなしペア決勝。初の金がボートというのも、座ってやる競技に強いと言われるイギリスならではです。このままでは、金メダルなしオリンピックになるんじゃないかという感じになってきたところで、これで、ほっと一息で、プレッシャーも少々取れるか。本日は、これから、ウィギンス出場の、自転車男子個人ロードのタイムトライアルがあります。皆で、偽のもみあげをつけて応援しよう、なんて呼びかけてました。
8月2日朝
昨日は、ウィギンス、国民の期待を裏切らず、ハンプトン宮殿周辺で行われた自転車男子個人ロードのタイムトライアルにて金メダル。やったね、ルパン3世。何だか、ひょうひょうとした人なので、緊張のあまり、実力が発揮できない、という事は無い感じです。ツール優勝と、オリンピックの金で、国民の英雄にのし上がり、これは、「サー」の称号をもらえることは間違いなし、だとか。沿道には、本当に、偽もみあげを張り付けて応援するファンがいたのが、可笑しかったですねー。クリス・フルームも銅を獲得。
イギリス自転車チームの成功のおかげで、自転車で外へ飛び出す人が増えてきたようで、ここのところ、まるでプロのようないでたちで、道路を走るサイクリスト達が、良く目に入ります。「おいらは、ブラドリー・ウィギンスだ。」と想像しながら滑走してるんでしょう。ただ、めでたい金メダルの話と相反して、昨日は、東ロンドンで、道路を走っていたサイクリストがオリンピック・バスに跳ねられて死亡する、という事故も報道されており、ウィギンスも「ヘルメットを被る事を強制する法」が必要と、意見していました。それでは、皆さん、気をつけて、ちゃりにまたがり、出かけましょう。
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