リトル・ショップ・オブ・ホラーズ

とても楽しめる、という噂は公開当時から聞きながら、今まで見ずにいたミュージカル映画です。たまたま、テレビでかかっていたので見ましたが、本当、とても楽しめました。

もとを辿ると、まず、1960年に作られた同名のカルト、コメディードラマの映画があり、後、それを基にブロードウェイミュージカルが作られ、この映画は、更に、そのミュージカルを映画化したものです。

あらすじは、

孤児であったシーモアは、花屋経営者に住処と仕事を与えられ、ニューヨークのダウンタウンの花屋で働く。もうひとりの雇い人オードリーに思慕を寄せながら、彼女には、乱暴で半狂乱の歯医者の彼がいる。
シーモアの趣味は、変わった植物を地下室で集め育てる事で、ある日食の日に購入した奇妙な風情の植物を、特に可愛がり、オードリ-IIと名づける。全く客の来ないようなこの店のウィンドウに、オードリーIIを飾った瞬間から、次々に客が入ってきて、店は、あっという間に大繁盛。ラジオ、雑誌などでも取り上げられ、オードリーIIは、話題の植物に。
ところが、オードリーIIは、宇宙からやって来た吸血人食い植物だった。シーモアは、最初は、自分の指から血を少しずつ与えていたものの、巨大化してしまったオードリーIIは、もうそれだけでは、物足りない。まずは、オードリーの歯医者の彼氏が、次には、店長がオードリーIIのご飯となってしまう。オードリーと恋仲になったシーモアは、このままではまずいと、オードリーIIをなんとか退治して、めでたくオードリーと結婚。

キャラクターが皆、漫画のようで、見ながら、思わず、スケッチをしました。特に長い首、細い顔、細いウェストのオードリーは、まるで、金星人。植物よりも、彼女の方が、宇宙から来た感じです。ヘリウムを吸った後の様な、オクターブの高い声も人間離れしていました。

オードリーの彼の気違い歯医者はスティーブ・マーティン。患者がうめき苦しむのを喜ぶというサドっ毛があり、ゲスト出演のマゾっ毛のある患者ビル・マーレイが、治療を受けて、苦しむどころか、歓喜のおたけびを上げるシーンが笑えます。

オードリーIIは、セサミストリートのマペットの目がないものの風情。と思ったら、監督フランク・オズは、セサミ・ストリートやマペットショーに製作に携わって、ミス・ピギーやクッキーモンスターの声を出している人でした。

うちで可愛がっている食虫植物は、さすがにあれだけ大きくなる気配はなく、ばくっと口をあけて、「Feed me ! 飯食わせろ!」と言い始める事もないでしょうから、我家がリトル・ハウス・オブ・ホラーズと化す心配は・・・まずなさそうです。

原題:Little Shop of Horrors
監督:Frank Oz
言語:英語
1986年

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ついでに、基になった1960年の映画もユーチューブで探して見てみました。1時間10分ほどの短い白黒映画です。

映像の感じや、張りぼて風の植物の作りに、ウルトラQを思い起こさせるものがありました。(古い?)

ミュージカル版より、ブラックコメディーのブラックの部分が強い映画で、オードリーIIにからんだ、殺人事件の捜査に関わった探偵のナレーションで始まります。オードリーIIに花が咲くときに、花の中に、オードリーIIが食べた人間達の顔が浮き上がる様子が、少々薄気味悪く、また、ラストもミュージカル版より暗めで、シーモアが、自らオードリーIIの中に入っていってしまう。その後、シーモアの顔をした花が咲き、「I didn't mean it...こんな事にするつもりじゃ無かったのに・・・」と、そのシーモアの顔をした花がつぶやいて終わりです。

サド歯医者を訪れる、マゾ患者の場面は、やはり可笑しく、この患者が待合室で、「Pain(痛み)」というタイトルの雑誌を読みながら、ニタニタしている様子が特に私はうけました。

原題:The Little Shop of Horrors
監督:Roger Corman
言語:英語
1960年

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