ルイス2時間観光

イーストサセックス州の州都、ルイス(Lewes)。観光の1番目玉は、ルイス城。

ジョージ王朝風の瀟洒な建物の並ぶハイストリート(目抜き通りを)歩きながら、ルイス城の、この立派なバービカンがいきなり目に入ると、「お、こんなところに城が・・・。」といささか、その唐突さに面食らいます。ハイストリートの影で息を潜めて、人をおどかそうと、隠れて待っていた風情があるのです。

ノルマン人征服の後、征服王ウィリアム1世は、腹心達に、イングランドの土地を分け与えますが、ルイス周辺は、William de Warenneへ、与えられ、彼がこの地に城を築きます。

最初の木製の城は、上の写真に見れる、この場から少し離れたプリン形の丘の上に立っていたという事です。

城のキープ(Keep 天守)は、一部が残るのみですが、上からの眺めはなかなかです。

周辺のサウス・ダウンズ(イギリス南部チョーク地層の高台)も望め。

ハイストリートも見下ろせ。

駐車時間が最高2時間という駐車場に車を止めた為、お城と、中心部をちょろっと歩き、サンドイッチのテークアウェイをするだけの大急ぎ観光となりましたが、印象はなかなか良かったです。ハイストリートを通過する車の量の多さが玉に傷ですが、ひょろりと、小さな細道などに入るとのんびり歩いて、ちょっとした面白い建物に遭遇できそう。

古本屋がやたら目に付きました。この古めかしい古本屋も、いい味出してます。全体的に、通りに並ぶ店の感じを見ると、裕福な町の印象。

アメリカの独立へ影響を与えたと言われる「コモン・センス」(Common Sense)、そしてまた、フランス革命に共鳴的な「人間の権利」(The Right of Man)を著した英の思想家、トマス・ペインは、1768年から数年間、ルイスに住んでいたと言う事で、彼が住んでいた家もハイストリートを歩くと見れます。「コモン・センス」は、彼が、米へ移住していた時期に執筆されたものですが、その中に反映される思想を発展させたのは、このルイスでだったと。

ルイスはまた、ブラディー・メアリーこと、カソリック信者の女王、メアリー1世の時代の1556年に、17人のプロテスタント信者達が、町の中心で、火あぶりの刑にされた事でも有名。毎年、11月5日のガイ・フォークス・ナイトに、ルイスでは、かなり盛大なボン・ファイヤーの祭りが行われますが、この祭りは、ガイ・フォークス・デーの記念と共に、17人のプロテスタントの殉教者達の記念の祭りともなっています。

*ガイ・フォークス・ナイトについては、過去の記事、「ガンパウダー・プロット」をご参照下さい。

さて、無事2時間で、駐車場に辿り着きました。テークアウェイしたサンドイッチは、周辺に点在する可愛らしい村のヴィレッジ・グリーンででもぱくつく事にしましょう。

ルイスは、ロンドン、ヴィクトリア駅から電車で約1時間10分。簡単に、日帰りで訪れる事ができます。

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