暴れん坊いたちと恐怖のサギ
先日、いたち(ウィーゼル、weasel)が、きつつきの背中に乗って空を飛ぶ写真が、大変な話題となっていました。
ウィーゼルは、イギリスでは一番小型の肉食動物で、体のサイズのわりには、かなり気が強い暴れん坊なのです。写真は、当然、メルヘンのように、「キツツキさん、背中に乗せてくださいな」と、おつかいに出るいたちが、お願いして乗ったわけではなく、いたちに飛び掛られたキツツキが、それを振り落とそうと、必死で飛び立った姿。キツツキの顔が、何となく、真に迫っているのは、そのせいでしょうか。カメラマンが、シャッターチャンスと、写真を撮り、この後、キツツキは着地し、カメラマンがそばにいたせいか、いたちは、そのままずらかった、という話です。
この事件の後、写真が撮られたエセックス州ホーンチャーチ・カウンティー・パーク(Hornchurch County Park)内に、上の写真の看板が出現したのだそうです。看板に書かれているのは、「ホーンチャーチ・カウンティー・パーク、キツツキに乗るいたちの故郷」。これは、公園を管理する地方自治体が立てたのではなく、誰かが勝手に、いたずらで立てたというのですが、そのわりには、ずいぶん本格的で、立派にできていているのです。冗談もここまで徹底してやると、尊敬に値するものがあります。地方自治体は、この看板を除去せずに、そのままにしておいてくれるといいですが。
さて、キツツキに乗るいたち熱が冷めやらぬうち、再び、今度は、いたち対サギの葛藤を取った写真が話題になっています。
この写真が撮られたのは、ケント州のアイル・オブ・シェピー(Isle of Sheppey)。なんでも、両者の戦いはまず、草原ではじまり、いたちをくわえ上げたサギは、川へ連れて行き、抵抗するいたちを溺れさせようと水に突っ込んだというのです。上の写真は、必死のいたちが、サギのくちばしに噛み付いている様子。
最終的には、「ちょこざいな!」と言わんばかりに、サギが、こうやって・・・
いたちを飲み込んでしまったのです!
鳥のご先祖様は恐竜だなどと言いますが、このサギはまさにそんな感じです。目玉からして、爬虫類のギョロメに近いところがあり、なかなか恐ろしい。そういえば、数年前、セント・ジェームズ・パークでペリカンがハトを飲み込むという事件もビデオで取られ、話題になっていましたっけ。
上記写真は、すべて、メトロ紙のサイトから。尚、草地でのバトル開始からの写真が全て載っている記事は、ケント州のサイトまで。
イギリスにいる「いたち」系動物として、
まず、ストウト(stoat、オコジョ、テン、またはヤマイタチ)がいます。体は最長25センチ、尻尾7センチほど。尻尾の先が黒いのが特徴。スコットランドにいるストウトは、冬には毛皮が白くなると言いますが、白い毛皮のものは、アーミン(ermine、白テン)と称されると言うのが、ちとややこしい。 ストウトは、私の英和辞典によると、「テン」と訳されてるのですよね。日本語のウィキペディアを見ると「オコジョ」となっていますが。ここでは、以下、テンとしておきます。
そして、ウィーゼル(weasel、イタチ)。テンより小型で、身体は最長20センチ、尻尾5センチ。尻尾には、黒いマークがありません。キツツキに乗ったのも、サギに飲まれたのも、ウィーゼルです。先にも書いたとおり、小さいくせに、かなりきかん気。ずる賢い人間を指して、「奴はウィーゼルだ」と言うことがあります。
更にフェレット(Ferret)という動物もいますが、こちらは、野生のポールキャット(Polecat、ニオイネコ)が飼育されたもので、ウサギ狩りなどに使用される動物。上の図では下部に描かれている動物です。ここに載せた図は、手持ちのイギリス動植物辞典より。
児童文学「たのしい川べ」内では、これら、テン、イタチ、フェレットたちが、森の暴れん坊として、悪役で登場するのです。車狂となり、車の暴走をして逮捕、投獄されてしまった金持ちのヒキガエル。彼が投獄されている間に、テン、イタチ、フェレットの一団が、「奴はもう戻って来ない」と、巨大なヒキガエル屋敷をのっとってしまうのです。そして、なんとか脱獄して、戻ってきたヒキガエルが、友人の、川ネズミ、モグラ、アナグマの助けを借りて、屋敷に不意打ちをかけ、悪者どもを追い払い、ヒキガエル屋敷を無事取り戻して、めでたし、めでたしと終わるのでした。
ところで、サギは、いたちの他にも、やはり、「たのしい川べ」に登場する川ネズミなども丸呑みにしてしまう事で知られており、川ネズミを飲み込むサギの写真も、雑誌で見たことがあります。いや、考えてみれば、ネズミだけでなく、モグラやヒキガエルも、サギに飲み込まれてしまうかもしれません。「たのしい川べ」に登場する動物たちの中で、サギとのバトルに勝てるのは、アナグマとカワウソだけ?テンやウサギも、少々大きすぎるので、大丈夫かもしれません。サギの徘徊する水辺は、小動物には、たのしい川辺どころか、「恐怖の川辺」ですね。
*****
さて、昨日(2015年3月20日)は、北ヨーロッパで日食が起こりました。残念ながら、我が家周辺を通過したときは、空は雲に覆われ、お日様がどこかもわからない状態にあり、一切見れずに終わりました。そして、日食が終わってから、いきなり好天気となったのです。イギリス内で、天候的に一番良く見えたのは、バーミンガムなどの、イングランド中部だったそうです。前回、日食体験をしたのは、1999年、あの時は、ロンドンの職場の見晴らしのいい部屋に、皆で集まり、見たのでした。どのくらい、はっきり見えたかなどは、まったく記憶にないのに、わいわいと楽しく集まったのは覚えているのです。
ウィーゼルは、イギリスでは一番小型の肉食動物で、体のサイズのわりには、かなり気が強い暴れん坊なのです。写真は、当然、メルヘンのように、「キツツキさん、背中に乗せてくださいな」と、おつかいに出るいたちが、お願いして乗ったわけではなく、いたちに飛び掛られたキツツキが、それを振り落とそうと、必死で飛び立った姿。キツツキの顔が、何となく、真に迫っているのは、そのせいでしょうか。カメラマンが、シャッターチャンスと、写真を撮り、この後、キツツキは着地し、カメラマンがそばにいたせいか、いたちは、そのままずらかった、という話です。
この事件の後、写真が撮られたエセックス州ホーンチャーチ・カウンティー・パーク(Hornchurch County Park)内に、上の写真の看板が出現したのだそうです。看板に書かれているのは、「ホーンチャーチ・カウンティー・パーク、キツツキに乗るいたちの故郷」。これは、公園を管理する地方自治体が立てたのではなく、誰かが勝手に、いたずらで立てたというのですが、そのわりには、ずいぶん本格的で、立派にできていているのです。冗談もここまで徹底してやると、尊敬に値するものがあります。地方自治体は、この看板を除去せずに、そのままにしておいてくれるといいですが。
さて、キツツキに乗るいたち熱が冷めやらぬうち、再び、今度は、いたち対サギの葛藤を取った写真が話題になっています。
この写真が撮られたのは、ケント州のアイル・オブ・シェピー(Isle of Sheppey)。なんでも、両者の戦いはまず、草原ではじまり、いたちをくわえ上げたサギは、川へ連れて行き、抵抗するいたちを溺れさせようと水に突っ込んだというのです。上の写真は、必死のいたちが、サギのくちばしに噛み付いている様子。
最終的には、「ちょこざいな!」と言わんばかりに、サギが、こうやって・・・
いたちを飲み込んでしまったのです!
鳥のご先祖様は恐竜だなどと言いますが、このサギはまさにそんな感じです。目玉からして、爬虫類のギョロメに近いところがあり、なかなか恐ろしい。そういえば、数年前、セント・ジェームズ・パークでペリカンがハトを飲み込むという事件もビデオで取られ、話題になっていましたっけ。
上記写真は、すべて、メトロ紙のサイトから。尚、草地でのバトル開始からの写真が全て載っている記事は、ケント州のサイトまで。
イギリスにいる「いたち」系動物として、
まず、ストウト(stoat、オコジョ、テン、またはヤマイタチ)がいます。体は最長25センチ、尻尾7センチほど。尻尾の先が黒いのが特徴。スコットランドにいるストウトは、冬には毛皮が白くなると言いますが、白い毛皮のものは、アーミン(ermine、白テン)と称されると言うのが、ちとややこしい。 ストウトは、私の英和辞典によると、「テン」と訳されてるのですよね。日本語のウィキペディアを見ると「オコジョ」となっていますが。ここでは、以下、テンとしておきます。
そして、ウィーゼル(weasel、イタチ)。テンより小型で、身体は最長20センチ、尻尾5センチ。尻尾には、黒いマークがありません。キツツキに乗ったのも、サギに飲まれたのも、ウィーゼルです。先にも書いたとおり、小さいくせに、かなりきかん気。ずる賢い人間を指して、「奴はウィーゼルだ」と言うことがあります。
更にフェレット(Ferret)という動物もいますが、こちらは、野生のポールキャット(Polecat、ニオイネコ)が飼育されたもので、ウサギ狩りなどに使用される動物。上の図では下部に描かれている動物です。ここに載せた図は、手持ちのイギリス動植物辞典より。
児童文学「たのしい川べ」内では、これら、テン、イタチ、フェレットたちが、森の暴れん坊として、悪役で登場するのです。車狂となり、車の暴走をして逮捕、投獄されてしまった金持ちのヒキガエル。彼が投獄されている間に、テン、イタチ、フェレットの一団が、「奴はもう戻って来ない」と、巨大なヒキガエル屋敷をのっとってしまうのです。そして、なんとか脱獄して、戻ってきたヒキガエルが、友人の、川ネズミ、モグラ、アナグマの助けを借りて、屋敷に不意打ちをかけ、悪者どもを追い払い、ヒキガエル屋敷を無事取り戻して、めでたし、めでたしと終わるのでした。
ところで、サギは、いたちの他にも、やはり、「たのしい川べ」に登場する川ネズミなども丸呑みにしてしまう事で知られており、川ネズミを飲み込むサギの写真も、雑誌で見たことがあります。いや、考えてみれば、ネズミだけでなく、モグラやヒキガエルも、サギに飲み込まれてしまうかもしれません。「たのしい川べ」に登場する動物たちの中で、サギとのバトルに勝てるのは、アナグマとカワウソだけ?テンやウサギも、少々大きすぎるので、大丈夫かもしれません。サギの徘徊する水辺は、小動物には、たのしい川辺どころか、「恐怖の川辺」ですね。
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さて、昨日(2015年3月20日)は、北ヨーロッパで日食が起こりました。残念ながら、我が家周辺を通過したときは、空は雲に覆われ、お日様がどこかもわからない状態にあり、一切見れずに終わりました。そして、日食が終わってから、いきなり好天気となったのです。イギリス内で、天候的に一番良く見えたのは、バーミンガムなどの、イングランド中部だったそうです。前回、日食体験をしたのは、1999年、あの時は、ロンドンの職場の見晴らしのいい部屋に、皆で集まり、見たのでした。どのくらい、はっきり見えたかなどは、まったく記憶にないのに、わいわいと楽しく集まったのは覚えているのです。
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