霧の中の動物たち~その辺旅行のすすめ
日本の幼馴染から、メールで、イギリスの冬は青空が見えるのか、と聞かれました。なんでも、友達が南ドイツの山岳部を旅行して、青い空を背景に3000メートル級のオーストリアの山並みが見え、とてもきれいだったと聞かされ、そういう所に行ってみたいと思ったのだそうです。イギリスには、3000メートル級の山並みもなければ、冬季の青空も稀。まだ、東京あたりの方が、青空が見える回数は多いはずです。
今年の元日に、家の近くの田舎の散歩に出た時の様子をブログ記事にしました。丁度一年ほど経った本日も、灰色の空の下、しかも昼にもなろうというのに、霧の立ち込めた田舎道に散歩に出ました。じとっとしめって、雲が垂れこめた、毎度おなじみ、典型的イギリスの冬の日。比較的暖かかったですが。
歩き始めて、まず、お目にかかったのは、2頭の牛。つぶらな瞳のまつげは白でした。
こちら、威風堂々、横向きポーズ。
木製のゲートを超えて、次に現れたのは、馬たち。普通の馬一頭と、かわいいポニーが2頭。皆、冬用ジャケットを着用。
馬は、必ずと言っていいほど、近づいてくるので、柵から、かなり離れたフィールドの端にいたのに、瞬く間にそばにやって来て、私のすぐそばで、草をバリバリ食べ始めました。
最後に遭遇したのは羊たち。羊は、私が歩いているのに気づくと、起き上がって、こっちを見たりするのですが、馬と違い、臆病なのか、寄っては来ない。でも、ずーっと、視線を感じます。遠巻きに、見えなくなるまで、こちらの様子をうかがっていました。
散歩の後は、近くの町のティールームで、ランチ。これで、結構、幸せな一日。
私も、海外旅行は時々、行きたくなりますが、空港の混雑ぶり、ホテルにチェックインするまでの行程、また、慣れない枕で寝ることなどを考えると、段々、億劫になって来て、若い時ほど、「さー、色々海外行ってみないと!」という強い気持ちは薄れて来た、というのはあります。日本で生まれながら、海外に住んでいるわけですが、人生の半分以上生活している場所は、もう海外とは、呼べないですしね。
以前、スノーマン作家のレイモンド・ブリッグズが、「混み混み空港が嫌だから、海外旅行なんてほとんど行かない」というような事をインタヴューで言っていたのを思い出して、「わかる。」という気持ちも強くなってきました。オーストリアの美しい山並みと、この辺の霧の中のしめった景色、普通の人が見たら、どう考えても、前者の方に価値を置くかと思いますが、後者にも、それなりの価値がある。最終的に、価値というものは、見る者、経験する者が決める事ですから。それぞれの経験から、何を取り出すか、などというのも、個人次第。
昨今、ヴェニスなどの一大観光地では、観光客が多すぎて困る、観光客来てほしくない、ような意見も強く出てきているようです。人気の展覧会のごとく、時間制チケットを発行したら、などというすごい案も出ているとやら。日本でも、京都、鎌倉などは、観光客があふれ出し、同じような状況になりつつある感もありますし。確かに、一度くらいは、どんなに混んでいても、ぜひとも、行った方がいい、行ってみたい場所というのはありますが、それと同時に、全く観光地とは程遠い、ほとんど知られておらず、自分だけの、簡単に行ける、それでいて心楽しくなる場所の開拓、というのは大切な事かもしれません。その辺旅行も、捨てたものではないのです。
今年の元日に、家の近くの田舎の散歩に出た時の様子をブログ記事にしました。丁度一年ほど経った本日も、灰色の空の下、しかも昼にもなろうというのに、霧の立ち込めた田舎道に散歩に出ました。じとっとしめって、雲が垂れこめた、毎度おなじみ、典型的イギリスの冬の日。比較的暖かかったですが。
歩き始めて、まず、お目にかかったのは、2頭の牛。つぶらな瞳のまつげは白でした。
こちら、威風堂々、横向きポーズ。
木製のゲートを超えて、次に現れたのは、馬たち。普通の馬一頭と、かわいいポニーが2頭。皆、冬用ジャケットを着用。
馬は、必ずと言っていいほど、近づいてくるので、柵から、かなり離れたフィールドの端にいたのに、瞬く間にそばにやって来て、私のすぐそばで、草をバリバリ食べ始めました。
最後に遭遇したのは羊たち。羊は、私が歩いているのに気づくと、起き上がって、こっちを見たりするのですが、馬と違い、臆病なのか、寄っては来ない。でも、ずーっと、視線を感じます。遠巻きに、見えなくなるまで、こちらの様子をうかがっていました。
散歩の後は、近くの町のティールームで、ランチ。これで、結構、幸せな一日。
私も、海外旅行は時々、行きたくなりますが、空港の混雑ぶり、ホテルにチェックインするまでの行程、また、慣れない枕で寝ることなどを考えると、段々、億劫になって来て、若い時ほど、「さー、色々海外行ってみないと!」という強い気持ちは薄れて来た、というのはあります。日本で生まれながら、海外に住んでいるわけですが、人生の半分以上生活している場所は、もう海外とは、呼べないですしね。
以前、スノーマン作家のレイモンド・ブリッグズが、「混み混み空港が嫌だから、海外旅行なんてほとんど行かない」というような事をインタヴューで言っていたのを思い出して、「わかる。」という気持ちも強くなってきました。オーストリアの美しい山並みと、この辺の霧の中のしめった景色、普通の人が見たら、どう考えても、前者の方に価値を置くかと思いますが、後者にも、それなりの価値がある。最終的に、価値というものは、見る者、経験する者が決める事ですから。それぞれの経験から、何を取り出すか、などというのも、個人次第。
昨今、ヴェニスなどの一大観光地では、観光客が多すぎて困る、観光客来てほしくない、ような意見も強く出てきているようです。人気の展覧会のごとく、時間制チケットを発行したら、などというすごい案も出ているとやら。日本でも、京都、鎌倉などは、観光客があふれ出し、同じような状況になりつつある感もありますし。確かに、一度くらいは、どんなに混んでいても、ぜひとも、行った方がいい、行ってみたい場所というのはありますが、それと同時に、全く観光地とは程遠い、ほとんど知られておらず、自分だけの、簡単に行ける、それでいて心楽しくなる場所の開拓、というのは大切な事かもしれません。その辺旅行も、捨てたものではないのです。
明けましておめでとうございます。今年もminiさんのブログ、楽しみにしています。
返信削除その辺でも、20時間かけた一大旅行でも、脳が喜ぶ場所に行きたいと思ってます。ただ、残念なことにSNSの流行で、押し並べて旅先のサービスや物達に個性が見られず、平均的な所ばかりとなって来ているような気がします。
明けましておめでとうございます。
削除海外旅行は、面倒だと思わぬうちに、沢山しておいた方がいいのでしょうね。人気観光地だと、同じような情報を何度も見聞きし、意外性や、発見感が小さくなるのでしょうか。自分なりのテーマ作っての観光が一番かも。物が同じというのは、こちらのハイストリートもそうで、並ぶ店は、ほとんどチェーン店。どこの町の目抜き通りも似たり寄ったりです。
明けましておめでとうございます。今年も日本に居ながらイギリスの気分を味わえるミニさんの記事を楽しみにしています。私もこの頃はすっかり出不精になり、駅に行くのさえおっくうです。あと、人混みが苦手なので、混雑した東京もあまり好きではありません。これだけ交通機関が発達すれば人の移動も容易ですからどこも人混みになりますね。そこでミニさんのようなお出かけが魅力的に感じるのです。今年もよろしくお願いいたします。
返信削除明けましておめでとうございます。公共交通機関が発達しているのは、車社会のイギリスに比べ、いい事ですよ。去年の6月に帰国した時に、どこでも行きやすく感激しました。日本でも、いくつか、全く人気のない観光地なども行き、それなりに面白かったです。さほど知られていない、自分の場所を開発するのも楽しいかもしれませんね。
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