春の始まりとめぐる季節

春分の日(Spring Equinox)は、今年は3月20日。英語のエクウィノックス(Equinox)は、ラテン語から派生した言葉で、「均等の夜」を意味します。昼と夜が同じ長さの日。この日から、夏に向けて、昼が長くなって行き、お日様パワーを吸収して、木や茂みが、ぐんぐん芽を吹き出していくのを想像するのは嬉しいものです。もっとも、オーストラリアやニュージーランドなど、南半球の国々では、秋分の日(Autumn equinox)を迎え、日が短くなっていくのですが。

さて、イギリスの気象庁によると、気象学上(meteorological)の春の始まりは春分の日ではなく、3月1日を使用しているのだそうです。これは、年によって、若干、日にちにずれがある春分の日を使用すると、年々の季節のデータを比べるのがやっかいなため、気象学上の春は、3月1日から5月31日までと決めてあるのだそうです。書くまでも無いかもしれませんが、6、7、8月が気象学上の夏、9、10、11月が秋、12、1、2月が冬。

太陽の周りの軌道上の位置で決まる天文学上(astronomical)の季節においては、
春分の日(Spring equinox)が春の始まり、
夏至(Summer solstice)が夏の始まり、
秋分の日(Autumn equinox)が秋の始まり、
冬至(Winter solstice)が冬の始まり。

天文学上の季節の始まりは、其々、気象学上の季節より約3週間ほど遅れて到来。季節があるのは、上の図の通り、地球が自転する地軸が、23・5度傾いていることによって起こる現象です。(この図は、これを書くに当たって参考としたイギリス気象庁のサイトから。)

気象学上はもう春ですので、風は少々冷たくとも、そろそろ庭仕事も開始。毎年、3月恒例となっている、セント・ジョーンズ・ワートの茂みの刈り込みをしました。わずか1年でこんなに生えたか、と思う量の常緑の葉を刈り取り、残ったのは、枝の枠組みだけ。今回は、この枝の間に、小さな鳥の巣がちょこんと座っているのを発見しました。

庭のあちこちから色々な素材を集めてきたのでしょう。カーペットには、今は枯れて茶色くなったセント・ジョーンズ・ワートの葉っぱが敷かれていました。この葉は良い香りしますからね。さわやかな香りの住まい。もっとも、庭に来る小鳥達の嗅覚がどれほど鋭いかは知りません。まあ、虫除け効果などはあるのかも。

冬季は、外を歩いていても、葉を落とした木々の間に、時に、使い終わった鳥の巣がぽつねんとかかっているのを見かけますが、夏の間、緑に覆われて見えなかった、自然の舞台裏を見るようで面白いものです。いつも、買い物帰りに前を通っていたこの木でも、鳥が雛を育てていたのか、と。

地球の自転軸が傾いていてくれて良かった。季節があって良かった。年を取ると共に、冬が嫌いになって行き、冬も後半となると、赤道にもっと近い常夏の島にでも引っ越したい、などと思うこともありますが、季節の移り変わる景色の中を歩き、その季節ごとの美しさと面白さを体感できなくなるというのも、きっと味気ないものでしょう。

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