イプスウィッチ散策

特に駅の周辺に多い、新しい(往々にして醜い)建物、町の中心部にいくつか残るチューダー朝にも遡る古い、風情の良い建物、数多くの美しい教会。新旧、美醜を、紙袋に突っ込み、ゆさゆさ振ってから、その中身をばーっと散りまいた・・・そんな感じの町です。全体的には牧歌的イメージの強いサフォーク州にありながら、この町は、個人的には、少々柄が悪い印象でしたし、最近では、売春婦の連続殺人事件などもあり、さらに印象が悪化してしまった気もします。行ってみると、捨てたものでもなく、それなりに見所があるのです。
中心地区でも、ところどころ古い建物の間に。見栄えの悪い新しいコンクリートの建物が建っているのは、大戦中に、ドイツの爆撃にあったかな?と調べてみたら、やはり、やられていました。第1次大戦で、ドイツのツェッペリンからの爆撃、更に、これより大きな被害は第2次大戦でのドイツ軍爆撃。特に川沿いのドックランズ周辺は多大な被害だったと言う事。こうして見ると、ロンドン外でも、戦時中、爆撃の被害に合っている町はわりと多いのです。

イプスウィッチを流れる川の名は、オーウェル川。作家のジョージ・オーウェルの名は、この川が由来。彼は、オーウェル川が好きで、自分のペンネームとして使用したとのこと。




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館内の一部屋はアート・ギャラリーにもなっており、サフォーク州サドベリーの出身で、一時、イプスウィッチにも住んでいたトマス・ゲインズバラや、やはりこの辺りの出身のジョン・コンスタブルの作品が見られます。ここにあるゲインズバラの作品は、風景画なども含め、故郷サドベリーにある生家、ゲインズバラ・ハウスのものより良かった気がします。
クライストチャーチ・マンションのサイト
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追記
この記事を書いた約3か月後の2011年6月末、トマス・ウルジー(Thomas Wolsey)の像が、新しくイプスウィッチに設置されました。
トマス・ウルジーは、1470年または1471年に、イプスウィッチの肉屋の息子として生まれ、ヘンリー8世時代、ヨーク大司教、そして枢機卿、更には大法官として、ヘンリー8世の離婚騒ぎで失脚するまで、王の右腕としてイングランドの政治を牛耳った人物。像のある場所は、一番上に載せた写真に写る、チューダー朝のハーフティンバーの建物から、通りを渡ってすぐ向かいですが、なんでも、この辺りに彼が生まれ育った家があったのだそうです。彼は猫好きで、常にそばに猫がいたという事で、背後から、猫が寄り添うように顔を出しています。ウルジーは、おそらくイプスウィッチ出身の一番有名な人物なので、今まで像が無かったのも不思議ですが、威風堂々、昔からここにいたような顔をして椅子に座っています。
当像がお披露目されたときのセレモニーの模様の写真は、下のBBCのサイトで見れます。
http://www.bbc.co.uk/news/uk-england-suffolk-13965090
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