エリザベス女王の公式誕生日に満開の二ゲラの花

去年の今頃、良く足を運ぶクレッシング・テンプルの庭で、二ゲラ(Nigella、英語ではナイジェラと発音)が、大量に咲いているのを見ました。この花は、日本語では、二ゲラの名称の他にも黒種草とも呼ばれるようです。キンポウゲ科二ゲラ属。その満開の様子が、とても美しかったので、秋、タネを1パック購入。咲く場所に撒くようにとの指示がパックに書いてあったので、庭の奥の1x2メートル四平の花壇にばらまきました。これが大成功。

小さな訪問者も沢山やってきているところを見ると、二ゲラを好きなのは、私だけではないようです。

切り花用にと思って育てたのですが、先週あたりから咲き始め、切っても切っても、とめどもなく咲いてくるため、現在、家の中のあちこちに、二ゲラの切り花が飾ってあります。「こんなにたくさんある~!」とうれしい悲鳴。そのうち、室内も花畑と化すかもしれません。

昨日見ていた、テレビ園芸番組の「ガーデナーズ・ワールド」のプレゼンター、モンティ・ドンも、自分の庭で、切り花用にナイジェラを育てていました。「私もすでにやってるよん。」なんてちょっと得意な気分となり。彼も番組の中で言っていましたが、タネをまいて、芽が出てきた後、間引きは必要で、多少の間隔が空くように、私もかなり引っこ抜きました。大きくなってから抜いたものは、できるだけ土をつけたまま他の場所に移したり、近所の人にも10本ほどわけたり。それでも、これだけぎっちり咲くのですから。
  
ガーデン用の二ゲラは、ラテン名、Nigella damascena(二ゲラ・ダマスケナ)と呼ばれる種類のもの。エリザベス朝の時代からすでに人気で、レース糸のような繊細な葉の間に顔を出す青い花の様子から、「Love in a mist 」(ラブ・イン・ア・ミスト、霧の中の愛)という、非常にロマンチックな俗名を持ちます。

もともと、青い小花をつける植物は大好きで、コーンフラワーなども良く育てていたのですが、支えを入れないと倒れてしまうコーンフラワーと違い、二ゲラは、支え無しで、しっかりと生えてくれるのも助かります。もっとも、開花期間は、こまめに花をつめば、コーンフラワーの方がずっと長いでしょうが。

二ゲラの花弁が散った後、花の中央の部分がむくむく膨らみ、タネを含んだ実(ポッド)となります。真夏になると、このポッドは葉と共に茶色くなり、それはそれで、味のある形であるため、そのままにしておいてもよいし、ドライフラワーなどの室内装飾にも良いそうです。この茶色くなったポッドは、後日、また追加写真を載せることとします。さらに、これを、そのまま放っておくと、クロタネソウの名のとおりの黒い小さなタネが、自然にまき散らされます。別の場所に咲かせたければ、ポッドを切り取って、咲かせたい場所に、タネを散らすまでのこと。

二ゲラ属の中でも、Nigella sativa(ニオイクロタネソウ)と呼ばれる種類のものは、ブラック・クーミンとも呼ばれ、インドや中東などで、黒いタネをスパイスとして使用するために栽培されるのだそうです。英語のウィキペディアによると、Nigella sativaのタネは、玉ねぎと黒コショウ、オレガノを混ぜたような味だそうです。手作りパンにちらして焼いたりすると美味しそうな感じですね。

こうして、ナイジェラは咲きそろい、スウィートピーも咲き始め、現エリザベス女王の90歳を祝う公式誕生日の本日、庭も室内も色づいています。

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