イギリスで一番可愛い村?

エセックス州のフィンチンフィールド(Finchingfield)。とても絵になる愛らしい村で、よくカレンダーや雑誌などの写真に使用されたりしています。一昨日、この村を、世界で最も有名な自転車レースであるツール・ド・フランスが走り抜けた際、テレビの解説者が、「ここフィンチンフィールドは、イングランドで一番プリティーな村です。」と豪語していました。エセックス内で一番可愛い村・・・ならともかく、イングランドで一番と断言されてしまうと、「おらの村のが、もっとプリティーだ!」と物申したくなる人も出てくるかもしれません。

イギリス内でのツール観戦は、なかなかの大盛況となり、フィンチンフィールドにも、村人のみならず、はるかかなたからも見物人は押し寄せ、

沿道に面する丘も、人でいっぱいとなりました。(この写真は、地方新聞のサイトより拝借。)

鉄道が走っていないので、普段は、村の中心のヴィレッジグリーン周辺は車がいっぱい駐車されています。3回ほど訪れたのですが、1度は村の中心に駐車できず、ちょっと遠くに駐車する事となりました。

オランダの様な、サイクリスト専用の安全な道があれば、籐かごを前につけたレトロ感覚の自転車にまたがり遊びに行って見たいような場所です。籠に水筒とピクニックランチをつめて。でも、私は、いまだ、うねうねした道路を車と一緒に自転車で走るというのが、ちと恐ろしい。今回、ツールがイギリスへやって来た影響で、イギリスのサイクリング・ブームに勢いがつくなどいう話がありますが、サイクリストの数だけ増えても、道が今のままだったら危なっかしくなるだけ。私のような臆病者や、子供も安全に、ちゃりで可愛い村めぐりができるような道作りは・・・まあ、無理かな。政府もお金ないし。

18世紀半ばに建てられた白い風車も、フィンチンフィールドの村の風情を盛り上げるのに一役買っています。

ポストミル(post mill)と呼ばれる種類の風車で、エセックス州にあるポストミルでは最小のもの。地元のボランティアにより綺麗に保存されています。

風車を横から見ると、こんな感じ。年に何度か、内部を見学できる日があるようです。

わらぶき屋根の家も何軒か立ち並び。

英語では、こういった絵になる愛らしい風景や物を指して、時に、「chocolate-box(チョコレートボックスのような)」などと言ったりします。昔、チョコレートの入った缶や箱に、理想化されたロマンチックな風景の絵などが描かれている事が多かった事に由来する表現です。

こんなのも、まさに、「chocolate-box cottage」ですね。

風車、教会を訪ね、可愛い家々を眺め。他には、特に何がある、というわけでもないのですが、散策した後、ヴィレッジグリーンで、池のあひるを眺めながら、サンドイッチでも食べて、のんびりしましょう。チョコレートボックスの絵の中に描かれた、麦藁帽子をかぶる乙女になった気分で。

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