ゲインズバラ鉄道とチャペル・バイアダクト
チャペル駅から望むゲインズバラ鉄道 |
マークス・テイ(Marks Tey)
チャペル・アンド・ウェイクス・コーン(Chappel and Wakes Colne)
ビュアーズ(Bures)
サドベリー(Sudbury)
と4駅のみ。風景が良く、田舎のぽこぽこ電車の雰囲気も抜群の、大好きな支線です。
以前、このブログで紹介した、ロングメルフォード、ラべナム、クレアなどは、すべて、この支線を使ってサドベリーまで行き、そこからバスで出かけました。以前は、上記3つの場所も、すべて、サドベリーから電車でつながれていたのですが、赤字削減のために、1960年代に行われた、イギリス各地の鉄道の支線閉鎖で切られ、今は電車は走っておらず、この辺りでは、サドベリーを終点とするゲンズバラ鉄道だけが、何とか生き残ったのです。
途中駅のビュアーズからのハイキング道もとても良く、スタワー川沿いのドラゴン・ウォークのハイキングをした時は、ビュアーズ駅から出発しました。またチャペル・ウェイクス・コーン駅には、イースト・アングリアン鉄道博物館(East Anglian Railway Museum)があり、古い駅舎や列車を覗きながら、のんびりしたひと時を過ごせます。
チャペル駅の前で、鉄道は、レンガ造りのチャペル・バイアダクト(高架橋、Chappel Viaduct)の上を走り、コーン川(River Colne)を渡ります。チャペル・バイアダクトは、一説によれば、ロンドンにあるバタシー・パワー・ステーションの次に、イングランドで2番目に規模が大きいレンガ造りの建設物であると言うのです。何をもって規模が大きいとするのかには、議論の余地がありますが。約320メートルと、イースト・アングリア地方では一番長い高架橋で、アーチの数は32個。最高地点の高さは約23メートル。使用したレンガの数、700万以上。レールを2線ひける幅があるそうですが、単線です。1847年~1849年に製造されている、ビクトリア時代の優れたエンジニアリング技術の賜物のひとつ。マークス・テイとサドベリー間の鉄道も、この完成と共にオープン。
アーチの下に立ち横を見ると、こんな感じ。
ビュアーズからのみでなく、チャペルからも何度か、コーン川沿いにハイキングに出かけているのですが、ちょっと離れたところからも、振り返ると、この高架橋が眺められます。歩きながら、この上を電車が走っていたりするのを見ると、いいなあ、と思います。
外国人向けのガイドブックなどには、ほとんど紹介されていない場所でありますが、少し長めにロンドンに滞在し、鉄道マニア、または、ゲインズバラ、コンスタブルなどの画家の風景画が好きな人には、おすすめの路線です。サドベリーには、トマス・ゲインズバラの実家が博物館となったゲインズバラ・ハウスもありますし。
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