O2で見るロジャー・フェデラー対錦織圭
またやって来ました、ロンドンのO2アリーナでの、男子トップ8のプレーヤーが競う、テニスATPワールドツアーファイナルズの季節。O2でこのトーナメントが開催され続ける限り(現段階では、2016年まで)、出来る限り、期間中一度は足を運ぶつもりでいます。インドアトーナメントはウィンブルドンの様にお天気気にせずに済みますし。昨日、午後の部を見に出かけてきました。毎回、だんなと、テニスおたく友達と連れ立ち、O2の前で記念写真を撮るのも恒例。
今までは、日本からの報道者は皆無であったとかいう当トーナメント、今回は、錦織圭が、アジア人で初のお目見えとあって、BBCの報道によると、40を越える報道陣が日本から大挙して押し寄せたとか。
チケット購入に当たっては、対戦組み合わせが、間際にならないと決まらないので、とりあえず、ラウンドロビンの段階でAとBの2組のうち、どちらに見たい選手が多いかを決め、そちらの組がプレーする日を選び、お目当て選手が、自分の選んだ部(午後か夜)にプレーしてくれる事を願う事となります。(このラウンドロビンについては、過去の記事を参照ください。こちら。)もし、希望通りの組み合わせにならなくても、全員ワールドトップ8なので、まあ、いいか、というのはあります。
今回は、錦織圭くんのO2デヴューは見てみたい、ロジャー・フェデラーも、もう一度見てみたい、それにアンディ・マリーはまだ見たことがないので、この3人の入っているB組を選び、できれば、錦織とフェデラー戦がいいかな・・・と思っていたら、これが大当たり。当トーナメントは、毎年人気上昇、今回は、だんなの通院スケジュールを見ながら、チケットを取るのが遅かったのもあり、席は、隣りあわせが取れず、前後となりましたが、そんな事に文句言っていられない。錦織は、3年ほど前に、ウィンブルドン前のグラストーナメントである、イーストボーンで一度、かなり近くで見たことがあるのですが、あのころは、今にもまして、サーブするにもジャンプしまくっており、高校生のユニフォームを着せたら似合いそうな人でした。
スイス人に限らず、一般人ファンにとっては、この8人の中で、一番見たいのは、やはりフェデラーなんですよね。観客からあがる声援も、アンディー・マリーよりもずっと多い。熱狂的ファンも沢山。この天下のフェデラー相手に、錦織くん、ストレート負けしてしまいましたが、日曜日にマリーを負かしていたおかげで、まだ、明日の結果次第で、セミファイナルへ進める可能性は残ってますし。O2アリーナで、「がんばれ」の声援を聞く日が来るとは思わなかったから、ここまで来れた事自体、快挙ですわな。私も叫びましたヨ。「がんばれー!」って。私の掛け声にずっこけて負けたなんて言わないでヨ。彼、背がもう少し高ければな・・・。エースよりもダブルフォールトの方が多い感じなのも、背丈に多少関係あるだろうし。
試合後、優勝候補ナンバーワンのノバク・ジョコビッチが、コートで練習を初めたので、しばらく残って見ていましたが、係員に追い出されてしまいました。ノバク・ジョコビッチと錦織圭のファイナルなんて事になったら、両選手のスポーツウェアのスポンサーであるユニクロは、願ったり叶ったりでしょうが、まず無理かな。
この大会、ひとつの大きな不満は、食べ物飲み物の持込が一切禁止である事。O2でやるようになってから、最初の1,2年は、多少の物を持ち込んでも何も言われなかったのですが、去年辺りから、荷物検査が非常に厳しくなり、カバンの中に、食べ物はもとより、水ボトルでも、見つかったら取り上げられてしまうか、入場前に食べてくれと言われるのです。だから、入り口の脇で、外で買ったパイを無理矢理口に突っ込んで、急いで食べて入る人も見ました。爆弾を見つけるための荷物検査では無くて、食べ物を見つける荷物検査なんて、せこい話。内部で売っている飲食物を買わせようという必死の工作なのです。水ボトルを持って入ろうとした友人は、まだ沢山水が入っているボトルを没収されてしまい、怒り狂い、プロテストとして、空腹ながら、内部では一切何も買っていませんでした。私達は、フィッシュ・アンド・チップスのランチを買いましたが、とにかく、ダブルスとシングルスの試合の短いブレーク間に、皆一斉にランチを買おうとするわけで、時計を見ながら、長い列で待つ・・・という事になります。たいして美味くも無いものを、辛抱強く並んで、高い金で買う事を強いるこの方針、本当に、ひどいと思いますよ。コカコーラ一杯の値段が4ポンドだったのにはびっくり。当然、買いませんでしたが。
だんなにとっては、今年も、1年、何とか生き延びて、またO2でテニス見れて、良かったな、というところです。11月11日の昨日は、また、第一次世界大戦の終戦記念日だったので、胸にポピーのバッジもつけて。そろそろ、クリスマスの気配が忍び寄ってきています。
追記(10月16日)
アンディー・マリーがボロ負けしたのも手伝い、無事B組のラウンドロビンを生き延びて、昨日、準決勝でジョコビッチと対戦となった錦織くん。波に乗っているワールドナンバーワンのジョコビッチ相手に、2セット目を取った時は、「もしや!」と思いましたが、3セット目にベーグル・チャックアウトで負けてしまったのは非常に残念。ベーグル・チェックアウトというのは、最終セットに得点0で負けてしまう事を指してよく言われます。0がベーグルみたいだから。ドーナッツ・チェックアウトの方が美味しそうですけどね。
それでも、なかなかのデビューだったのではないでしょうか。ロンドンのテニスファンにも、あいつ、結構やるじゃんと、印象付けた感じもありましたし。ニシコリという苗字は、外人に発音しにくいかもしれませんが、ケイは覚えやすいので、「カモン・ケイ!」と声援しているイギリス人もいました。そうそう、日本人以外でもファン層伸ばしてくれるといいですね。がんばって、来年もロンドンに来てね。応援するよ。
今晩はゆっくり、フェデラーとジョコビッチの決勝をテレビで楽しみます。なんでも、ジョコビッチは、昔から、フェデラーと対戦する時に、フェデラーの方が観客からの声援が多く、人気が高いのを、非常に気にしていたのだとか。昨日の錦織戦でも、2セット目、観客が、自分のダブルフォールトで錦織がブレークした時に、大歓声となったのを、自分への反感と取ったようで、しばし、この後、調子をくずしていました。強いだけではなく、ファンからも愛されたい、と、人間は欲張りです。ただ、ライバルのフェデラーと、今回手術で欠場のナダル人気がとても高いので、村八気分になってしまうのでしょう。何となく、わかる気はします。だから、余計、腕を磨く原動力にもなってるかもしれません。
*****
楽しみにしていた決勝は、フェデラーが背中を痛めプレーできなかったため、ジョコビッチが自動的に優勝。「見に来たファンのために何かやらなきゃならん」、といきなり呼び出されたアンディ・マリーがジョコビッチと少しだけプレーをし、後にマッケンローなども交えた余興のダブルスをかけていました。まあ、それなりに面白かったですが、この日、O2に足を運んだファンは、チケット代の60%としか戻ってこないという話です。私だったら、全額返金請求したいところですね、これは。だって、予定して購入したものと、まるで違う内容になったわけですから。その上、入り口で水ボトルとか取り上げられてしまっていたら、踏んだり蹴ったりです。
今までは、日本からの報道者は皆無であったとかいう当トーナメント、今回は、錦織圭が、アジア人で初のお目見えとあって、BBCの報道によると、40を越える報道陣が日本から大挙して押し寄せたとか。
チケット購入に当たっては、対戦組み合わせが、間際にならないと決まらないので、とりあえず、ラウンドロビンの段階でAとBの2組のうち、どちらに見たい選手が多いかを決め、そちらの組がプレーする日を選び、お目当て選手が、自分の選んだ部(午後か夜)にプレーしてくれる事を願う事となります。(このラウンドロビンについては、過去の記事を参照ください。こちら。)もし、希望通りの組み合わせにならなくても、全員ワールドトップ8なので、まあ、いいか、というのはあります。
今回は、錦織圭くんのO2デヴューは見てみたい、ロジャー・フェデラーも、もう一度見てみたい、それにアンディ・マリーはまだ見たことがないので、この3人の入っているB組を選び、できれば、錦織とフェデラー戦がいいかな・・・と思っていたら、これが大当たり。当トーナメントは、毎年人気上昇、今回は、だんなの通院スケジュールを見ながら、チケットを取るのが遅かったのもあり、席は、隣りあわせが取れず、前後となりましたが、そんな事に文句言っていられない。錦織は、3年ほど前に、ウィンブルドン前のグラストーナメントである、イーストボーンで一度、かなり近くで見たことがあるのですが、あのころは、今にもまして、サーブするにもジャンプしまくっており、高校生のユニフォームを着せたら似合いそうな人でした。
スイス人に限らず、一般人ファンにとっては、この8人の中で、一番見たいのは、やはりフェデラーなんですよね。観客からあがる声援も、アンディー・マリーよりもずっと多い。熱狂的ファンも沢山。この天下のフェデラー相手に、錦織くん、ストレート負けしてしまいましたが、日曜日にマリーを負かしていたおかげで、まだ、明日の結果次第で、セミファイナルへ進める可能性は残ってますし。O2アリーナで、「がんばれ」の声援を聞く日が来るとは思わなかったから、ここまで来れた事自体、快挙ですわな。私も叫びましたヨ。「がんばれー!」って。私の掛け声にずっこけて負けたなんて言わないでヨ。彼、背がもう少し高ければな・・・。エースよりもダブルフォールトの方が多い感じなのも、背丈に多少関係あるだろうし。
試合後、優勝候補ナンバーワンのノバク・ジョコビッチが、コートで練習を初めたので、しばらく残って見ていましたが、係員に追い出されてしまいました。ノバク・ジョコビッチと錦織圭のファイナルなんて事になったら、両選手のスポーツウェアのスポンサーであるユニクロは、願ったり叶ったりでしょうが、まず無理かな。
この大会、ひとつの大きな不満は、食べ物飲み物の持込が一切禁止である事。O2でやるようになってから、最初の1,2年は、多少の物を持ち込んでも何も言われなかったのですが、去年辺りから、荷物検査が非常に厳しくなり、カバンの中に、食べ物はもとより、水ボトルでも、見つかったら取り上げられてしまうか、入場前に食べてくれと言われるのです。だから、入り口の脇で、外で買ったパイを無理矢理口に突っ込んで、急いで食べて入る人も見ました。爆弾を見つけるための荷物検査では無くて、食べ物を見つける荷物検査なんて、せこい話。内部で売っている飲食物を買わせようという必死の工作なのです。水ボトルを持って入ろうとした友人は、まだ沢山水が入っているボトルを没収されてしまい、怒り狂い、プロテストとして、空腹ながら、内部では一切何も買っていませんでした。私達は、フィッシュ・アンド・チップスのランチを買いましたが、とにかく、ダブルスとシングルスの試合の短いブレーク間に、皆一斉にランチを買おうとするわけで、時計を見ながら、長い列で待つ・・・という事になります。たいして美味くも無いものを、辛抱強く並んで、高い金で買う事を強いるこの方針、本当に、ひどいと思いますよ。コカコーラ一杯の値段が4ポンドだったのにはびっくり。当然、買いませんでしたが。
だんなにとっては、今年も、1年、何とか生き延びて、またO2でテニス見れて、良かったな、というところです。11月11日の昨日は、また、第一次世界大戦の終戦記念日だったので、胸にポピーのバッジもつけて。そろそろ、クリスマスの気配が忍び寄ってきています。
追記(10月16日)
アンディー・マリーがボロ負けしたのも手伝い、無事B組のラウンドロビンを生き延びて、昨日、準決勝でジョコビッチと対戦となった錦織くん。波に乗っているワールドナンバーワンのジョコビッチ相手に、2セット目を取った時は、「もしや!」と思いましたが、3セット目にベーグル・チャックアウトで負けてしまったのは非常に残念。ベーグル・チェックアウトというのは、最終セットに得点0で負けてしまう事を指してよく言われます。0がベーグルみたいだから。ドーナッツ・チェックアウトの方が美味しそうですけどね。
それでも、なかなかのデビューだったのではないでしょうか。ロンドンのテニスファンにも、あいつ、結構やるじゃんと、印象付けた感じもありましたし。ニシコリという苗字は、外人に発音しにくいかもしれませんが、ケイは覚えやすいので、「カモン・ケイ!」と声援しているイギリス人もいました。そうそう、日本人以外でもファン層伸ばしてくれるといいですね。がんばって、来年もロンドンに来てね。応援するよ。
今晩はゆっくり、フェデラーとジョコビッチの決勝をテレビで楽しみます。なんでも、ジョコビッチは、昔から、フェデラーと対戦する時に、フェデラーの方が観客からの声援が多く、人気が高いのを、非常に気にしていたのだとか。昨日の錦織戦でも、2セット目、観客が、自分のダブルフォールトで錦織がブレークした時に、大歓声となったのを、自分への反感と取ったようで、しばし、この後、調子をくずしていました。強いだけではなく、ファンからも愛されたい、と、人間は欲張りです。ただ、ライバルのフェデラーと、今回手術で欠場のナダル人気がとても高いので、村八気分になってしまうのでしょう。何となく、わかる気はします。だから、余計、腕を磨く原動力にもなってるかもしれません。
*****
楽しみにしていた決勝は、フェデラーが背中を痛めプレーできなかったため、ジョコビッチが自動的に優勝。「見に来たファンのために何かやらなきゃならん」、といきなり呼び出されたアンディ・マリーがジョコビッチと少しだけプレーをし、後にマッケンローなども交えた余興のダブルスをかけていました。まあ、それなりに面白かったですが、この日、O2に足を運んだファンは、チケット代の60%としか戻ってこないという話です。私だったら、全額返金請求したいところですね、これは。だって、予定して購入したものと、まるで違う内容になったわけですから。その上、入り口で水ボトルとか取り上げられてしまっていたら、踏んだり蹴ったりです。
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