レッド・ホット・スープでバレンタイン

夫婦そろって、スパイシー食べ物は苦手な方で、カレーなども超マイルド、ミルクやらヨーグルトをどっと加えて作ったりするのです。汗と鼻水を噴出し、真っ赤な顔で、ふーふー言いながら、「うまい、うまいと」激辛料理を食べる御仁など信じられない。ホット(Hot)という英語の言葉が、熱いという意味と辛いという意味を持つ事を、この様子を見ながら納得するのです。

が、少しずつでもチリを手ベるのはわりと体に良いのだ、というニュースを聞いてから、ぽつりぽつりとチリを使って、炒め物なども心がけはじめました。たしかに、ぽっぽとして、血液の循環などは良くなりそうではあります。

先日、ロンドンの地下鉄(150周年おめでとう!)内で、新聞を拾い上げ、ぺらぺらめくっていると、軽いスパイスの効いた、ビートルート(beetroot、 ビーツ)とココナッツミルクを使ったスープのレシピが目に入りました。「見た目も味もドラマチック」と書かれてありましたが、たしかに、写真に写っていたスープの色は、深い赤。トマトスープなどのオレンジに近い赤とはかなり違う色。英語ではビートルート、日本ではビーツと呼ばれる事が多い、この赤カブは、「鉄分を含み、体内で酸素を運ぶ助けとなり、元気が出る上、ビタミンA、B6、C、葉酸を含む」。また、「ココナッツミルクは免疫効果がある・・・」ふむふむ。

ビーツは、たしかに最近、栄養たっぷりの健康食、スーパーフードのひとつとしてわりと脚光をあびています。初めてビーツを食べたのは、イギリスに住むようになってからですが、食べた翌日の朝、うんこが真っ赤になっていて、一瞬「ぎょ!血便!」と、おののいたのを覚えています。が、すぐ、前夜、ビーツを食べたのを思い出し、「あ、あれか。」と思った次第。

今まで、ビーツは、サラダのひとつとしてか、ボルシチに使っていたくらい。比較的簡単で美味そうなレシピだったので、その部分だけ、新聞からびりびり切り抜いて持ち帰りました。

それでは、さっそく作ってみましょうかね。

*材料
植物オイル(テーブルスプーン 1)
バナナシャロット(1個)私は、小さめの赤玉ねぎで代用、普通の玉ねぎでもOKでしょう
レッド・カレー・ペースト(テーブルスプーン 2)これはスーパーの瓶入りのものを購入
調理されたビートルート(400グラム、酢漬けにされているものはバツ)
野菜ストック(500ml)
ココナッツミルク(1缶、400ml)
ライム絞り汁(テーブルスプーン 1)

*作り方
1.鍋にオイルをたらし、刻んだ玉ねぎ(シャロット)とカレーペーストを弱火で3分、玉ねぎがくたっとなるまで、いため、刻んだビートルートを足す。

2.野菜ストックを流し込み、沸騰させる。その後、約2分、弱火にかける。火を止め、ココナッツ・ミルクとライムジュースを加える。手動ブレンダーを鍋に突っ込み、スムーズになるまで、ブレンド。(手動ブレンダーなければ、ミキサーをつかいましょう。)

この手動ブレンダーで、ビーツの入った液体をブイーン、ブイーンと細切れにしている時に、ちょっと気を許して、刃のついている部分を液体から上に上げてしまったりすると、赤い液体が、顔やら壁やらに飛び散って、後で、キッチンが殺人現場のようになりますので、注意して、更に用心のため、エプロンをかけて作るのが無難です。

辛さも適当、ライムジュースを多めにたらすと更にさっぱりして美味です。色合いも味も「お熱いのがお好き?」という感じで、バレンタインにも似合うスープかなとも思います。

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