2012年ロンドン五輪の顔

「どのオリンピックにも、それぞれのオリンピックのフェース(顔)がある」という話を、米の陸上金メダリスト、マイケル・ジョンソンが、テレビで言っていました。この「顔」・・・というのは、主催国の選手の中で、その時の五輪を代表するシンボルとなる様な選手の事。彼によると、1996年のアトランタでは、それは自分であり、2000年のシドニーでは、アボリジニー出身で400メートルで金を獲得したキャシー・フリーマンであり。

今回、2012年のロンドン・オリンピックの顔、いわば、イメージ・ガールは、七種競技で出場のジェシカ・エニス。北京五輪は、怪我のため欠場しています。ジャマイカ出身の父とイギリス人の母を持つ、スタイルばっちりの美人ちゃんです。きれいな楕円形の顔に、富士額の彼女。日本のかつらと着物を着せても似合うかな。ちなみに、富士額とは、英語ではウィドーズ・ピーク(直訳は未亡人の突起)と称されます。昔、未亡人は、額の真ん中がぼこんと突き出たような帽子を被っていたとかいうところから来ている言葉のようです。ジェシカ・エニスがにっこり笑ってポーズを取った写真やポスターは、五輪開催前から、あちこちで目に入り、これは、本人、プレッシャーでしょう。

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さて、スーパー・サタデーと呼ばれた本日。オリンピックはフル回転で、朝からそれは沢山のみどころが目白押しの一日でした。

イギリスは、ボートで更にもう2つの金を追加。自転車競技で更にもう1つ。昨日、テニス男子個人で、決勝進出を決め、少なくとも銀メダルは確保したアンディー・マリーは、本日は男女混合ダブルスで、若手のローラ・ロブソンと組み、こちらも決勝進出を確定。

満員御礼のオリンピック・スタジアム内では、ウセイン・ボルトが初のお目見えで、100メートル予選は、まるで、ジョギングでもするように通過。明日の100メートル決勝は、ぶちかましてくれますか。

ジェシカ・エニス出場の、七種競技(英語:heptathlon ヘプタスロン)とは、100メートル障害、走り高跳び、砲丸投げ、200メートル、走り幅跳び、槍投げ、800メートルの七種目を行い、総合成績が一番上の選手が優勝。昨日から2日にかけて行われ、本日夜の800メートルを最後に、オリンピックの顔の彼女は、みごと、金メダル獲得。プレッシャーに負けずに、ゴールデン・ガールとあいなったわけです。めでたし。めでたし。

それにしても、七種競技などに出場するような、瞬発力や、短距離速度を競う選手は、整った顔立ちの人が多い気がします。なんでも、左右対称性の高い顔や体つきを持って生まれると、そういう競技では有利なのだそう。普通の人間は、左右の顔はもちろん、左右の耳の大きさなども多少違ったりするのだそうですが、こんなのも、左右ほぼ同じ様な人に利点があるのだとか。やはり、七種目競技でシドニーの金を取ったイギリスのデニーズ・ルイスも、なかなかのべっぴんさんでした。デニーズ・ルイスは、BBCのスタジオで解説しながら、ジェシカ・エニスの表彰式を見て、涙ぐんでました。

本日のイギリスのゴールドラッシュはこれだけに留まらず、走り幅跳びでは、グレッグ・ラザフォードが金。

モー・ファラーも、10000メートル決勝でみごと金。トレーニング仲間のアメリカのゲーリン・ラップは銀を取り、二人で、Mの字を模した、モーボットのポーズ。

今現在のメダル獲得ランキングを見ると、イギリスは金が合計14個となり、なんと3位。え、ほんとかいな!ついさっき、近所で花火まで打ちあがっていました。

そんなこんなで、スーパー・サタデーを終え、折り返し地点の明日の日曜日も、盛りだくさんとなりそうです。私の明日のハイライトは、ウィンブルドン決勝のプレーバックとなった、フェデラー対マリーのテニス男子シングルスの決勝、北京での金メダリスト、イギリスのクリスティーン・オフルオグの走る女子400メートル決勝と、やはりボルトの100メートルですかね。楽しみ・・・と言ったところで、今日は寝ます。おやすみなさい。

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