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時代遅れのブロガーさんのnoteへの引っ越し

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ブログの引っ越しを考えています。リンクは下まで。 みに@イングランド  気が向いたら訪れてみてください。 *********** ふと振り返ってみました。 早いもので、ここで ブログを書き始めた のは2009年の4月なので約16年前。昨今は面倒になり、ここでの更新は年に数えるほどとなっていましたが。 ブログめいたものに着手したのは2008年、いや、それより2,3年前だったか。ヤフージャパンでセカンドライフという名の、引退した世代向けのブログコミュニティーサービスのようなものをやっているのが目に留まったからでした。 誰でも簡単に記事を書け投稿ができるというサービスが、まだ画期的だった時代。だんなの転職で一時ロンドン近郊から離れヨークに住んでいた際、長年勤めたロンドンでの事務職を辞めたこともあり、少し暇となった私は「やってみるか」とそこでの投稿を開始。当時の私はまだセカンドライフ世代よりは若かったのですが。 その時に作ったハンドルネームが「みに」。最初に書いた記事はイギリスでの語学留学時代にクリスマスを一緒に過ごした妙なイギリス人家庭の話だったと記憶します。 初めて投稿ボタンを押した時、そして実際に自分の書いたものがネット上に出てきたのを確認した時は「!!!」でした。自分の書いたものが書いたままに、不特定の他人の目に留まる、これはすごいことだと。今では当たり前すぎるほど当たり前のことだけれども。 書くからには多少は面白く、おこがましくもあるが少しは参考になるようなものを書きたいと思っていたので、投稿の数はさほど多くはならず。それでも週に1、2回くらいは書いていたのではないでしょうか。 ああ、それなのに・・・やがてコミュニティー内でのこぜりあい、ののしり合いが始まり、それが悪化した挙句の果て、2009年にセカンドライフは閉鎖を宣言して消滅。 風紀が乱れた事のみが理由かは不明ですが、かなり関係はあったでしょうね。 そんなこんなで、このグーグルさんのプラットフォームである Blogger で書き始めたのが2009年の4月。コミュニティーのようなものがないので、最初は大海で一人で船でも漕いでいるか、だだっ広い草原を一人で歩いている感じがしましたが、それが返って気楽でもありました。 続けているうちに検索エンジンに引っかかるようになり、たまたま立ち寄った人が、記事に関して面...

夜空に火星と木星を見る

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 我が家の庭は、ほぼ真南を向いている。 冬の凍てつく晩には、この南の空を東から西へとオリオン座が渡っていくのが良く見える。「おお寒」などとつぶやきながらも、庭に座って時に夜空をながめるのは、冬の楽しみのひとつでもある。特にイギリスの夏の夜は暗くなるのがとても遅いため、星でも見ようなどと言うより「もう寝るか」となってしまう。 雲に覆われる日が多いイギリスで、特にこの冬は、めげるような 曇った日が続き 、12月、1月とあまり庭で星を見ることも無かった気がする。それが、2月に入ってからのここ数日、夜の空は晴れ、久しぶりに星を見に庭に出ている。 夜の9時。マフラー、手袋、帽子を装着し、庭に座って前方を見ると、オリオン座は空のど真ん中あたりで堂々としている。オリオン座の斜め上東側にはオレンジがかった色をした火星がおり、それと張り合うようにオリオン座斜め上西側には黄色がかった木星がまばゆく光る。 現在、火星はふたご座のカストルとポルックスの二つの星と共に小さな三角形を作っている。一方、木星の方はおうし座の只中に陣取り。月は上弦で、この時は西の空におり、昨日はほぼ半月。すばらしい光景。 上にのせた図は、2月4日の夜、南の空に見えた星座たちだが、この図の中で火星と木星、どれだかわかるだろうか。2月の初め、火星と木星は双方逆行しており、東から西へと動いていたのが、木星の逆行は2月4日で終わり、これからは順行し徐々に東へ移動していくということ。火星は2月の終わりまで逆行し西への移動を続けるようだ。 惑星、planetの語源はギリシャ語で、wanderer(放浪者)を意味するという。場所を動かず星座を形成する恒星と異なり、惑星たちは天空でその居場所を変えていく。ギリシャ人たちはそれを「さまよえる者たち」と呼んだわけだ。 ちなみに火星は英語でマーズ(Mars)。木星はジュピター(Jupiter)。マーズはローマ神話の軍神マルス。その燃えるような赤い色が血と戦いを連想させたためらしい。ジュピターは言わずと知れた主神(ギリシャ神話のゼウス)で、命名の理由は、他の惑星と比べた木星の大きさと地球から見たその明るさにある。王様的貫録というやつ。 肉眼で見ることができる5つの惑星たち(水星、金星、火星、木星、土星 :Mercury, Venus, Mars, Jupiter, Saturn)は...

ドゥンケルフラウテ

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 今朝、久しぶりに太陽を見た気がする。 ここ一週間というもの、ドゥンケルフラウテ(dunkelflaute)と称されるような天気が続いていた。ドゥンケルフラウテはドイツ語で「陰鬱な凪」のような意味だという。空をぴったりと覆いつくした雲のため、一体全体太陽がどこにあるかわからない灰色の世界。風も動かないので雲も動かない。一日中、何かの器の中に入って生活しているような雰囲気だ。もともと、この言葉は再生エネルギーに関連して使われる用語のようで、太陽エネルギーも、イギリスで盛んな風力エネルギーもあてにならない天気を指す。ドゥンケルフラウテ、ドゥンケルフラウテ……。散歩しながら何度か心の中で繰り返した。言葉の響き自体の澱んだ重苦しい感じが妙に風景にぴったりくる。 先月、米の作家レイ・ブラッドベリ(Ray Bradbury)の小説をいくつもオーディブルで聞いた。SFものなども多く書いていた人で、その短編のひとつにThe Rocket Man(宇宙飛行士)という話があった。萩尾望都がこれを漫画化していた記憶がある。宇宙に出ると地球の妻と息子が恋しく、地球にいると宇宙にまた旅立つことを夢見るという、二つの世界にゆれる宇宙飛行士の話だ。やがて、彼は宇宙船の事故で太陽に落ちて死んでしまう。以後、愛する人を奪った太陽を見るのがつらく、彼の妻と息子は日中はカーテンを閉めて眠り、外に出るのは夜か雨の日だけになった・・・というエンディング。これがイギリスの冬だったら、日中でも太陽を見ることなく、ほぼ毎日出歩けるのに。 11月は、丸一ヶ月日本へ帰国しており、青空の下色々と出歩いた。イギリスに戻った途端、この重苦しい天気に「うわ、戻って来てしまった!」と思った。帰国の翌日から日光不足を補うためのビタミンⅮの錠剤を取り始めた。年明け早々、イギリス人が一斉に次の夏の南国でのホリデーの予約に走るわけだ。「コスト・オブ・リビングで、生活費が急上昇して国民の生活は大変です」などとのニュースが流れたそのすぐ後で「夏のホリデーの予約が殺到しています」なんぞと言った感じの全くの矛盾のようなニュースが流れる。これを矛盾と感じないのは、夏の長期海外ホリデーが市民権のひとつのように捉えられているような国ならではか。 以前のブログ記事にも書いた1816年は 夏のない年 と呼ばれ、タンボラ火山噴火が原因で太陽が遮ら...

ヴァンダリズム

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 午前中、電車で10分ほどの隣町のマークス&スペンサーに下着や靴下などの買い物に出た。 我が町は、町の中心部のショッピングセンターに並ぶ店が限られている。マークス&スペンサーのようなデパート系の店は、人口が最低でも6万はいなと店を設置しないと聞いたことがある。人口3万を切るうちの町では小さすぎるのだ。ちなみに、イギリス人の大半はマークス&スペンサーの下着を身につけているという話だ。うちの旦那も物心ついて以来、パンツはマークス以外のものを買ったことが無いのではないかと思う。最近では、ウェストから下に身に着ける物は全部マークスで調達しているし。上に着ている洋服を透かして見ることができる眼鏡などあったら、それをかけて町行く人を眺めたところ、みなマークスの下着を着て歩いていると思うと時々可笑しくなる。話が脱線した・・・ 隣町に行くときは、大体いつも、駅からすぐの公衆トイレで用を足してから、すがすがしい気持ちで買い物をスタートするのだが、本日は、入ろうとした女子トイレが警察の立ち入り禁止テープのようなもので閉鎖されており、 「Extreme Vandalismのために、女子トイレは使えません」 の札が出ていた。Extreme Vandalism=過激な破壊行為。「過激」とわざわざ付け加えてあるところを見ると、何者かが、便器自体を使用不可能なまでに叩き壊したりしたのかもしれない。隣町は、特別に柄の悪い場所でもなく、比較的裕福な町でもある。 ヴァンダリズムは、遠い昔、初めてイギリスにやって来てすぐに覚えた言葉の一つだ。ダメージを与えること自体を目的とした破壊行為、要は破壊のための破壊。もっとも大学受験の時などにも習ったのだろうが、こちらの日常会話の中に、わりとよく出てくることにすぐ気が付いた。それだけ、イギリスではこうした「破壊行為」が日本より多い。公共物や他人が大切にしている物を壊すことに快感を感じる、という理解しがたい頭をした人物たちが沢山いる。刺激を受けるというのは、英語でget a kickなどともいうので、まさに、何かをキックして壊すことでキック(興奮・刺激)を得ているわけだ。 それこそ人口3万を切るうちの町でも、先月ショッピングセンターのゴミ箱というゴミ箱が、夜間に、ことごとく引き倒されてゴミが花吹雪のごとく散乱していた。このゴミ箱、しっかりとした鉄製なので、...

ハーベストムーン、ハンターズムーン、ブルームーン

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通常の場合、1年に12回現れる満月には、それぞれニックネームがある。主に北米先住民の文化から来たものだそうだ。 今年(2024年)は、9月18日がハーベストムーンと呼ばれる満月、10月17日がハンターズムーンという満月の夜だった。両方とも、先人の息づかいを感じるような季節感漂うニックネームだ。 ハーベストムーン(Harvest Moon  収穫月)は、日本の中秋の名月と同時期の満月(ただし中秋の名月は必ずしも満月とは限らない)。往々にして秋分の日に一番近い満月で、夏も終わり収穫の時期であることに起因する名前。この時期、月は明るく、出るのも早く、農民は長い時間収穫を続けられる。 上の写真は、先月のハーベストムーンの1日前に取った。もんわりとした薄い雲が流れる日で、それが月を見え隠れさせる様子に趣があり、しばらく庭に突っ立って見ていた。翌日の実際のハーベストムーンは、雲のない空に煌々としていた。明るいなとは思ったが、私は前夜の月空の方が気に入った。 ハーベストムーンの次にやって来る満月が、ハンターズムーン(Hunter's Moon 狩猟月)。草木も枯れ、木々の葉も落ち始め、夏の間に肥え太った獣たちを狩るのに適した季節ということから来たようだ。ハーベストムーン同様、明るく、空に輝く時間も長いので、狩人が獣を追い求めるのに十分な時間がある。 更に、今年の8月19日は、ブルームーン(Blue Moon)と呼ばれる満月の夜だった。 通常、満月と言うのは1年に12回あるわけだが、月の周期(29.5日)と暦の日数に差があるため、大体2年半に1回の割合で、これが13回ある。この通年より、ひとつ多い満月がブルームーンと呼ばれるのだが、その定義は2つ。ひとつめは、伝統的な、 天文学的季節 を単位としたブルームーン(Seasonal blue moon)。ひとつの季節に満月は通常3回だが、それが、ある季節に4回ある場合、その3回目の満月をブルームーンと呼ぶ。ふたつめは、ひと月を単位としたもの(Monthly blue moon)。ひとつの月に2回満月がある時、その2回目の満月をブルームーンと呼ぶ。 今年8月19日の満月は前者の定義の季節的ブルームーンだった。 ブルームーンの名の由来は、青い色とは無関係らしい。実際、月を見て青だと感じる人はいないだろうし、大体、月が青かったら、夜空...

チャットGPT君との初めての会話

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 先日、初めてチャットGPT君と対話をした。何を今更って感じだが。 とりあえず試しに他愛無いことをあれやこれやと聞いた後、テクノロジーの話になった。 私の日本の母親がスマホを持っていない話をし、「日本でスマホを持ってない人って人口の何パーセントくらい?」。この程度の情報は、普通にググっても比較的簡単に見つかるのかもしれないが、とりあえず。これに対して得た返答は「2024年のデータで3%」だ。少ないのはわかっていたが、「それにしても、こりゃ、本当に少なくないか?」と思い、隣の部屋にいた、うちの旦那に声をかけた。 「日本でスマホ持ってないのって人口の3%だって」 「3%?そりゃ、少なすぎないか?」 こっちが思ってたのと同じ言葉が返ってきた。そして、旦那は続ける。 「その人口っての、総人口じゃなくて、働く年代の人口とか、そういうんじゃないの? だって、赤ん坊もスマホ使わんだろ」 「そうだね」 PCに戻って、GPT君に聞き直した。 「その人口っての、日本の総人口じゃないよね?赤ん坊や小さい子供もスマホを使ってないわけだから、3%って少なすぎる気がするんだけど。人口の定義を明確にして。」 そこまで書いた後、ちょっと余興を入れてみようと、「今度の回答はざーます言葉でお願い」と、さらなる注文を付けくわえた。返答は下の通り。 スマホを持っていない方が約3%と申し上げましたが、これは 15歳以上の人口 を基にしたデータでございますのよ。ですから、赤ちゃんや未就学のお子様たちは、この割合には含まれておりませんの。おほほ。 例えば、総務省の調査などでは、15歳以上の方々を対象にスマホ普及率を調べておりまして、そのうち97%がスマートフォンをお持ちになっているという結果が出ておりますわ​ 「おほほ」まで入れてくれる気配りには、無茶うけた。 それにしても・・・。正確な、または意味のある情報を得るというのは結構難しい。人口が何を指すのかもわからぬまま、人口の3%がスマホを持たない、とそれだけでは、正確な答えとは言えない。もっとも、これは私の質問の仕方も悪かったというのも多少あるのかもしれない。 「こういう質問をされた時、その人口というものの定義を必ず入れるべきだと思わない?」 と責任を全てGPT君になすりつけて聞いてみると、 「確かに、人口の定義を回答に含めることで、情報の信頼性や正...

ブラムリーアップルの歴史

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  昨日の投稿 に続いてりんごの話題を。今回はブラムリーアップルという、イギリスの料理用りんごの誕生物語。料理用りんごはアップルパイ、アップルクランブルなどのデザートや、ポークと相性のいいアップルソースなどに用いられる 前回の投稿でも書いたよう、種から育てたりんごというのは、人間同様、往々に親の性質を受け継ぐことなく全く違った性質の木に成長してしまう。そのため、りんごというのは、品種の数がとても多いが、ある特別な要素・・・甘い、すっぱい、汁が多い、ジュースにいい、調理に最適、云々をそのまま新しい木に受け継がせたいとき、種には頼れないということになる。そこで接ぎ木(grafting)という方法が登場する。元になる台木に、クローンを作るべき、好ましい品種のりんごから取った穂木を埋め込み合体させ、二本の異なった木を、穂木の性質を受け継いだ一本の木に育てあげる。 オリジナルのブラムリーアップルの誕生は今から200年以上前のこと。ノッティンガムシャー州サウスウェル(サゼルとも発音)という町に住んでいた若い女性、メアリー・ブレイルスフォードが、1809年に、両親のコテージの庭にリンゴの種をいくつか植えたことから始まる。 やがてコテージの持ち主は変わり、マシュー・ブラムリー氏が住むようになっていた1837年に、メアリーの植えた種から育ったりんごの木のひとつが、つやつやと大きく、調理した時に絶妙な舌触りと美味しさを出す実をつけるに至った。 1856年に地元で育苗を営む家庭に生まれた青年、ヘンリー・メリーウェザーは、ブラムリー氏の庭のすばらしい実をつけるりんごに目を付け、氏から接ぎ木のための穂木をいくつか取らせてもらう。このりんごの名を聞かれた時、ブラムリー氏は「吾輩の庭で育ったのだから、ブラムリーだ!」じゃんじゃん、とあいなったわけだ。 やがて、接ぎ木で苗を増やしたメリーウェザー氏は、果実を売り、苗を売り、この新しいりんごの評判を広めていく。ブラムリーアップルは商業的に大成功をおさめ、今やイギリスの料理用りんごとしては押しも押されぬナンバー1だ。ただ、初めにコテージの庭に種を植えたメアリーは、1852年に亡くなっており、自分の植えた種が世界的に有名なりんごになろうとは知らずに終わってしまった。こうして、何の気なしにやった自分の行為が、後々に社会に大きな影響を与える現象を生み...

ポッキリ柳

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  先日、東京でイチョウの木の大枝が10メートル上から自身の重みで落下し、たまたま下を歩いていた男性が死亡したというニュースを読んでいた。頭に浮かんだのは、先日、ほぼ毎朝歩く、小川沿いの散歩道をふさいでいたポッキリ柳の大枝だった。折れて、ずどんと散歩道に落下したらしい。えっちら、おっちら枝葉をまたいで通過した。 柳と言うと枝を風になびかせゆれる、あのしだれ柳(Weeping Willow)を連想しがちだ。実際、児童文学「 たのしい川辺 」(Wind in the Willows=直訳:柳の中の風)の英語の題名なども、しだれ柳を指したものだし、陶器のミントン社の考案した ウィロー・パターン というデザインもしだれ柳。しかし、イギリスの川沿いを歩いていると、しだれ柳の他にも、このポッキリ柳に出くわすことも多い。 ポッキリ柳・・・英語での俗名はCrack Willow 。ラテン名はSalix fragilis。Crackは、動詞としては折れる、ひびが入る。名詞では、ひび、亀裂と言った意味。一方、fragilisとは、脆い、折れやすい、を意味する。しだれ柳とは違い、直立して生えていく。25メートルまで成長するというので大木も多い。枝もかなりの太さと重さを持ち、これが往々にして、クラック!と音を立て折れる・・・よって、Crack Willow、ポッキリ柳、折れやすい柳というわけだ。 私も、あの大木の枝の下を歩いている時にポッキリこられていたら、下敷きになっていたかもしれない。数はさほど多くないかもしれないが、年に何人かは、落ちてくる枝でけがをしたり死亡したりすることはある。風が強い日など、ポッキリ柳が生えている場所を歩くと、風に揺られて木の内部から、ぎぎぎぎ、ぐぐぐぐとうめくような音が聞こえて来る時もある。木の内部に何者かが潜んでいるのではないかと感じてしまう。 4,5日で、折れた柳の大枝は散歩道から除去されていたけれども、上を見ると、あぶなげに頭上に斜めに伸びている大枝がまだあった。(上の写真)これなんかも、いつかはクラック!と落ちてくるのだろう。あわわと、急いで下を通過した。 小川の反対側は、水車小屋のある大きな屋敷の敷地になっている。 敷地内の端の川沿いに今は使われていないツリーハウスが柳の幹に組まれているのが散歩道からも見える。こちらはしだれ柳の巨木のようで、...

昔を感じる観光地写真商売

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1997年のランズエンドにて まだ、デジカメなどができる以前の昔々。トラファルガー広場などの観光地には、噴水や、ナショナルギャラリーなどを背景に、ハトに囲まれた観光客の写真をポラロイドカメラで撮り、それをその場で売る・・・などという商売がありましたっけ。いや、トラファルガー広場だけに限らず、わりとあちこち、こういう事をしていた所はあったでしょうね。 イングランド本土(イギリス全土ではなく)の最西端の地である、コーンウォール州ランズエンドへ行った時も、断崖にある、Land's Endと書かれた立て札の前で、ポラロイドを持ったおじさんが陣取っていて、商売をしていたような記憶があります。私は、自分のぼろカメラを使って、他の観光客に撮ってもらいました(上のぼやけた写真)ので、この商売にはお世話にならなかったのですが。立て札には、1997年とあるので、今から26年前の事。こういう商売も、フィルムの現像が面倒であり、データで写真を保存するという事がなかったから、なりたっていたのでしょう・・・しかし・・・ 今回の日本旅行 で、「え、まだ、こんな事をやっているのか!」というような、昔を感じる観光地写真商売を経験しました。 山形県の知り合いの家に泊まった際に、山寺と、蔵王のお釜に遊びに行ったのですが、お釜を見に、山頂へと昇るチェアリフトに乗っていた時の事、前方から、「はーい、笑って、ピース!」などという掛け声がかかった、よく見ると、写真を撮ろうとしている人がいる。まるで催眠術にかかったように、言われるままに笑ってピースサイン。 エメラルドグリーンのお釜をしっかり見ることができて、満足して、またリフトで戻ると、さっきの写真がもうできており、「1000円で、記念にいかがですか?」という。写真を見ると、ちゃんと蔵王お釜眺望とかかれているA5サイズの写真。小さな字でお釜の説明や、その日の日付、天気、気温、風速も入っており、リフトに乗った私も幸せそうに(笑って、ピースして)写っていました。 このオールドファッションな商法と、写真のレイアウトが醸し出す、昭和レトロ感に負けて、財布を開きました。私と、バスの中で仲良くなった一人旅の女性とが、そうして写真を買うと、面白いことに、「いらないわ」と言って去ろうとしていた、私たちより先にリフトを降りた女性二人組が、私たちの購入につられて、「やっぱり...

マイナー観光地を探せ!

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インバウンドなる、 日本への外人観光客の足が戻りつつあり、浅草や築地が大変な混雑だとか。 日本一時帰国 からイギリスに戻った後、東京の友達が、浅草行ったら、とても混んでいて嫌になり、すぐ帰った、と写真を送ってくれました。私も、浅草は、昔はよく行ったのですが、混雑が過熱してきてからは一切足を運んでいません。 観光関係者や業界にとってはありがたいインバウンドも、直接に利益のない地元民にとっては、悩みの種ともなり。京都を含む世界の有名観光地のオーバーツーリズムは問題になりつつあります。鎌倉などもね・・・昔、小津安二郎の映画で、原節子さんが佇んでいた、ひそやかな北鎌倉の駅は、今や、プラットホームを出るのも大変なほどの人で、当時の面影は映画の中だけ。 訪れる側としても、「ちぇ、また観光客かよ。うんざりだぜ。」などと現地民に思われるのも、寂しい話です。しかも、お金さえ落としていかず、地元にメリットのない観光客は、人気観光地の原住民にとって、「人混み」というより「人ゴミ」と化してしまう事も。今回の日本への帰国中、熊本の友人に会いに行った際、一緒に天草を旅行し、イルカウォッチングへ出かけるのに、たまたま乗ったタクシーの運転手がとても人のよさそうな人で、「天草に来てくれてありがとう」と感謝されました。「また来た」と思われるより、そりゃーずっと気持ちがいいですよ。 ゴールデンウィーク中も日本にいたのですが、この期間や滞在中の土日は、とにかく実家のある千葉内周辺の、あまり人がいかないようなマイナー観光地を選んで行動しました。 もっとも、私がイギリスで住んでいるエセックス州同様、大体において千葉は、成田山や夏の海岸、そして東京(!)ディズニーランドを除いて、それほどの一大有名観光地もなく、休日に、ぐちゃぐちゃに混む可能性があるのは、ぱっと頭に浮かんだだけでは、マザー牧場とか、アンデルセン公園とか、鴨川シーワールド・・・そのくらいですかね。以前、イギリスで、地元のウォーキンググループのハイキングに参加した時、隣を歩いていたおばさんが、「エセックスは観光客に一番人気のない州なんですってよ。でもいいわよね、その分、自分たちで独占できるから。」確かに!はたから、アンファッショナブルで、何もないと思われている場所にも、そういう利点があるのです。有名どころはないけれど、それなりのいい風景はあるし。 だ...

日本とイギリスのプラスとマイナス

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夜の羽田空港 久しぶりに、日本に行っており、6週間の滞在の後、日本の梅雨入りとともに、イギリスにもどりました。現在、ウクライナ情勢のため、ロシアの上空を避ける航路となっており、飛行時間は以前より長く、14時間ほど・・・。これは、結構、疲れます。行きは、トルコ上空などを通る南航路で、帰りは、来た行路を辿って西へと向かわず、逆に北東へ進み、アラスカ、グリーンランドなどを通過して戻りました。 前回、日本に滞在 したのは、2020年2月、横浜港にダイヤモンドプリンセス号が停泊しており、マスクや消毒剤、トイレットペーパーが棚から姿を消し始めた、コロナの夜明け時期でした。 当時、イギリスは、地球の反対で問題となりつつあるコロナへの対策は、一切取っておらず、日本から、だんなに連絡をしても、「知り合いとの会話にも、コロナのコの字も出てこない」などという、まったく、 危機感のない状況 。そして、3月になってから、イギリスに戻った直後に、コロナ爆弾が炸裂し、外出に規制がかかる ロックダウン が始まりました。・・・遥か昔の気がしますが。この、のほほんとした対処の遅さが、イギリスで大勢の死者を出す結果となったと思います。現段階で、イギリス国内でのコロナによる累計死者数は227618人、イギリスよりずっと人口が多い日本での累計は、74694人。この上に、コロナと診断されないまま亡くなった人の数も考えると、実際はもっとずっと多いでしょうね。 久しぶりの日本、6週間いても飽きずに、むしろ、帰ってきたくなかった・・・。だんなを一人残してきたので、さすがにそういうわけにもいきませんでしたが!戻ってからも、色々、日本のここが良かった、でも、まあ、この点はイギリスの方がちょっとはましか、などと色々頭に思い描くことも多く、ブログを使って、整理してみようと思いました。 日本の良いところ 町や道、公共施設、電車内などなどがきれい 余程の事が無い限り、電車がちゃんと動く 電車内が静か(もっと普通に喋りたい、にぎやかが好きと思う人にはデメリットか?) 店やレストランのサービスが良い コンビニ商品の質が良く、便利、ちょっとした買い物ができる駅ビルの存在もいい おひとり様の外食や旅行がしやすい 食べ物がおいしい(色が白すぎ、ねちっとした食パンだけはパスです。) どんな小さな屋台でもコーヒーが美味しかった 医者(専門医...

アリスの白うさぎ

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...when the Rabbit actually took a watch out of its waistcoat-pocket , and looked at it, and then hurried on,  Alice started to her feet, for it flashed across her mind that she had never before seen a rabbit with either a waistcoat-pocket, or a watch to take out of it, and burning with curiosity, she ran across the field after it, and fortunately was just in time to see it pop down a large rabbit hole under the hedge. In another moment down went Alice after it, never once considering how in the world she was to get out again. ・・・実際、うさぎが、ちょっきのポケットから懐中時計を取り出し、それを眺め、そして、急ぎだしたとき、アリスは勢いよく立ち上がりました。というのも、アリスは今まで、ちょっきのポケットや、そこから取り出せる懐中時計を持っているうさぎなど、見たことがないと、はっと気づいたからです。好奇心に駆られて、アリスはうさぎを追いかけ野原を横切りました。そして、幸いな事に、うさぎが、藪の下にあった大きなうさぎ穴の中へ飛び降りるのを目撃することができました。 次の瞬間、うさぎを追ってアリスが穴へ飛び降りました。一体全体、後で、どうやって穴から出れるのかなどと全く考えもせずに。 Alice's Adventures in Wonderland,  I. Down the Rabbit-Hole, Lewis Carroll 不思議な国のアリス、第一章 ウサギ穴の中へ より ルイス・キャロル著(訳は私です) ******** こうして始まる、アリスの冒険。来年は、うさぎ年という事で、今回のクリスマスカード兼年賀状は、この 不思...

雨は夜更け過ぎに雪へと変わるだろう

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 巷でも、ラジオからも、クリスマスの人気定番ポップソングが流れる季節。ワムのラスト・クリスマスやら、マライア・キャリーの恋人たちのクリスマスやら、なんやら、かんやら。それでも、キャロルやアニメ「 スノーマン 」のテーマ曲あたりを除けば、私がこの時期、一番聞きたくなるのは、いまだに、「雨は夜更け過ぎに、雪へと変わるだろう」で始まる、山下達郎氏の「クリスマス・イブ」です。今回は、イメージイラストも作ってみました。思うに、英語圏の国に住み、英語のみを喋り、英語文化にしか親しみのない人たちというのは、メジャー英米文化プラス自分たち独特の文化にも浸ってきた、他文化圏から来た人間に比べ、ある意味、文化生活の幅が狭いのではないかという気もします。自分たちから、積極的に他言語のものでも興味の範囲を広げようとしない限りは。 さて、「クリスマス・イブ」は、1983年、JR東海クリスマス・エクスプレスのCMでもおなじみの曲ですが、ビデオを探してみると、当時の、切符を切る駅員さんのいる改札口などが、なんとも、いいんですねえ。CMには、いろいろなバージョンがあるものの、クリスマスに電車に乗って愛する人がやってきたー、という、歌詞と相反して、一人じゃないクリスマス・イブが描かれています。ちゃんと、電車が、予定通り走る国でなければ、こんなCMにはならない。 ここしばらく、イギリスの鉄道は、従業員の賃金と労働環境をめぐり、度重なるストライキの波にやられています。 前回の記事 では、ロイヤルメールのストライキに言及しましたが、特に、多大な悪影響を出せるクリスマスと年末年始とあって、先週は、火水金土と4日間の鉄道ストライキ、さらには、ストライキのない合間の日にもダイヤの乱れや本数が減るなどの弊害も出ています。24日にもストライキが予定されているため、クリスマス・イブに電車に乗って愛する人のもとへ、なんて、あきらめた方がいいですねえ。 基本的に、車の移動より、電車での移動のほうが好きな私は、徐々に感じ始めています、電車がまともに動かせない国にいつまで住んでいられるかと。普段でさえ、キャンセルや遅れは日常茶飯事。週末にはよく、線路の整備のため、一部区間が不通となることもあり、その区間は、レールリプレースメント・サービスなる、バスを使うことになります。これがあると、移動時間、最低30分は上乗せとなり...

イギリスの郵便局にて

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クリスマス期、あらゆる業界での、ストライキの嵐が吹き荒れる中、郵便を配達するロイヤル・メールも幾日かストを予定しているため、今年の クリスマスカード 及びクリスマス用郵便は早めに出す必要性に駆られています。 ちなみに、郵便の収集と配達、および、あちこちの赤い 郵便ポスト を管理するロイヤル・メールと、いわゆる郵便局(Post Office)は、基本的に別会社で、郵便局は、ロイヤル・メールの代行で切手の販売、手紙、小包の受け取りなどを行っており、そのほかは金融商品の扱い、パスポートや運転免許の書き換えの扱いなども行っています。さらに、パーセルフォースという会社があり、こちらは、国内外の小包の手配、配送を行っています。このイギリスの郵便システムの会社間の関係はとても複雑で、頭が混乱した蜘蛛が編み上げた巣のように、何が何だかわからない。とりあえず、ロイヤルメールとポストオフィスは、別会社であるという事だけは書いておきます。 さて、先日、日本行のクリスマスカードを出そうと郵便局へ足を延ばしました。上記の通り、ロイヤルメールとは別経営なので、この日はロイヤルメールのストライキでしたが、郵便局は開いていました。ただ、この日に出しても、ロイヤルメールは、おそらく郵便局や郵便ポストからの収集を行わないという事になります。 さほど長くはない列について、順番を待っていましたが、とにかく窓口がひとつしか空いておらず、しかも、窓口前に立っていた女性は、用が終わった後も、ぺちゃらくちゃらと、窓口の人と世間話を始めたのです。そのため、私の後ろの列はじょじょに長くなっていった。 こういう行為はわりとイギリスでは遭遇するので、今更驚きはしませんが、とにかく、よく、他人が待ってるのが気にならんもんだなあと、ある意味、そのずーずーしさに感心させられて、見ていました。が、私の後ろに立っていたじーちゃんは、堪忍袋の緒が切れてしまったようで、「用が終わったら、世間話はよしてくれ、列ができてるのがわからんのか!」と切りかかった。 すると、喋ってたおばはんは、くるりと向き直り、「私がこの人と話をするのも、大切な社交という用事なのよ!」と開き直った。これはつわものです。じーちゃん、「窓口が一つしか空いてないのがわからんのか!」つわものおばさんは、ふんと鼻を鳴らし、再び、窓口に向き直り、又話を続けること、約1分。こ...

あなたは、本当はどこから来たわけ?

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先日、バッキンガム宮殿で、カミラ王妃が、女性に対する暴力に反対するキャンペーンを支持するため、そうした関係の慈善団体の代表など約300人を招いた集いを催しました。・・・そこまでは、良かったが・・・ この最中に、故エリザベス女王の女官であり、ウィリアム王子のゴッドマザー、さらには現在も王室で務めを果たしていたレーディー・スーザン・ハッシーなる女性は、とある慈善団体のリーダーで、イギリス生まれでイギリス国籍の黒人女性に話かけ、執拗に、「あなたは、本当はどこから来たわけ?」と、聞いたという事がニュースとなり、レーディー・ハッシーはレイシストの汚名を着て、瞬く間に辞任、現代社会にマッチしたポジティブなイメージを作りたいところの王室側の反応も早く、「今の時代にレイシズムは許せない。当事者が辞任したのはもっともである」ような内容を発表。 と、これだけのニュースを聞いた段階では、私もだんなも、「また、自分の人種に、かなり神経質になっている人のオーバーリアクションかな。ただ、何気に、どこから来たの?って聞いて会話を続けようと思っただけの話なんじゃないか。」なんて思っていましたが、詳細を読んでみると、たしかに、その執拗さに悪意を感じ、これは、まずい、気を悪くしたのも当然か、と思い直しました。以下が、BBCサイトに載っていた、会話の内容。Lady SHは、レーディー・スーザン・ハッシー、Meというのは、被害にあった黒人女性です。訳は私が勝手につけました。 Lady SH: Where are you from? あなたは、どこから来たの? Me: Sistah Space. シスタ・スペースです。(これは慈善団体の名) SH: No, where do you come from? そうじゃなくて、あなたは、どこから来たの? Me: We're based in Hackney. ハックニー(東ロンドンの地区)が、私たち団体の拠点です。 注:この段階まで、彼女は、団体の活動内容についてでも聞かれると期待していたのでしょうね。ところが・・・ SH: No, what part of Africa are you from? そうじゃくて、あなたは、アフリカのどこから来たわけ? Me: I don't know, they didn't leave any reco...

自転車泥棒

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 ここしばらく、ヨーロッパ映画を見ていないな、とふと思い、見たのが、これ、1948年公開、ヴィットリオ・デ・シーカの「自転車泥棒」。現代の若い人たちも、まだこういう映画を見ているのかは、知りませんが、未だに、傑作映画の呼び声高い、戦後間もないローマを舞台にした、切ない話です。このくらいの時代の映画は、イギリス映画もそうですが、まだ戦争の傷跡残る都会の風景が印象的。 あらすじは、いたって簡単。職を探す人々の波が職安にたむろしている場面から始まります。ここで、ついに、待ち望んだ仕事を得たアントニオ。ただし、移動しながら、街中にポスターを張る仕事であるため、自転車を持っていることが条件。そこで、妻は、ベッドに敷いてあったシーツなどを引っぺがし、それを質に入れて、その分で、以前、質に入れてあった自転車を取り戻す。シーツは無くなったけど、妻と小さな息子ブルーノも大喜び。翌朝は、張り切って仕事に出たはいいが、仕事半ばで、壁に立てかけてあった自転車が盗まれてしまう。映画の残り部分は、この自転車を見つけ出すため、アントニオとブルーノが、あちこちを奔走することになります。そして、最後に、絶望したアントニオが、自分自身、自転車を盗もうとしてしまう。 自転車が盗まれた直後、アントニオは、警察に届け出るのですが、記録を取った後は、見つかったらまた届けろ、と言うだけで、何をしてくれる様子もない。「探してくれないのか」の問いには、たくさんある自転車から、お前のを探せるわけがない、自分のなんだから、どんなのかは自分で知ってるだろう、もう、リポートすんだから、帰れ、のようなことを言われる。こんなやり取り、笑いながら見てました、今でも、基本的に同じだから。 財布やら貴重品をイギリスやらヨーロッパで盗まれても、警察に届けるだけ時間の無駄。今年の夏、お隣さんはオックスフォードまで車で出かけ、どこかの公共の駐車場に止めた際、彼のホンダ車の下から、三元触媒コンバーターがもぎとられ、盗まれてしまったという事件に会っています。なんでも、日本車のコンバーターは性能が良く、被害にあいやすいとか。こんなのも、埒もあかないと、警察に届けたりしなかったようです。警察も資金不足、人手不足の昨今ですから。数年前に、空き巣に入られた友人は、おじいさんの第一次世界大戦のメダルを盗まれたそうで、これはさすがに警察に届け出。...

写真をあまり撮らなくなった理由

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イギリスのコロナでのロックダウンは、色々、今までの生活を見直す機会ともなりました。前より写真を撮らなくなったというのも、そのひとつ。出かける機会が減ったからというのもありますが、デジカメ、スマホが始まってから、その手軽さのために撮りためた膨大な写真の数に、今更ながらびっくりしたというのもあります。いらない写真は、ざんざか削除していけばいいんですが、何となくそのまま。それで、後から見るかというと、あんまり見ないのですよね。私は、SNSはやっていないので、それこそ、ブログででも使わない限り、その、ほぼ全ては、永久にデータとして埋もれて終わりでしょう。 実際、自分で写真を見るとなると、デジカメ以前の大昔のアルバムを繰ってみたりすることの方が多いです。100も200もある、似たようなデジタルイメージを次から次へと見るより、限られた枚数のものを、時間の合間に、お茶飲みながら、ページめくって楽しく見れるのです。 あと、アナログ写真は、自分が写ってる時など、適当にぼけてくれていて、それなりに見えるという利点もありました。昔の富士フィルムのCMではないですが、「美しい方はさらに美しく、そうでない方は、それなりに写ります」ってやつです。ところがデジタルだとスクリーンの上で拡大された自分の顔に驚愕(!)してしまうこともある。シミ、そばかすまで、こんなはっきり写ってほしくないのに、なんて感じで。しかも、それが、人から、「この前の写真送ります」なんてメールに添付され、開いてみて、すごい顔で写っているものが、バカでかいサイズで撮られていたりすると、そのインパクトに、「うわー!」っとなる。自分で自分の顔に驚くなんて、笑うに笑えない。そして、それが、相手のスマホの中に保存されていると思うと、ますますゲンナリ。それで、送り手の顔はちゃんときれいに写ってたりするんですよね。(こういう事があるたびに、人間なんて、自分の見た目しか気にせず、他人がどう写ってようと、どうでもいいんだな、と思います。でも、あまり、他人がブザマに写ってる写真を、頼まれない限りは、その人に送ったりしない方がいいですよ。)だから、最近は、人からスマホ向けられるのも、なんか嫌です。「見えすぎちゃって、困るの」・・・なんて、これも、なんかのCMでしたか。映像がシャープになるにつけ、今の芸能人なども、ふきでものひとつにでも大わらわでしょ...

ソファーベッドの修繕

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「upholster」(アップホルスター)という、あまり日本の人にはなじみのない言葉があります。ソファーやアームチェアーなどの家具の骨組みの上に、スポンジやら、ばねやらを配置し、その上から、布や皮を張る事を指します。手持ちの英和辞典で引いてみると 1.(椅子・ソファーなど)に覆い(スプリング、詰め物、クッション)を取り付ける 2.(部屋など)にカーテン(カーペット、家具)を取り付ける そして、そういう作業を行う業者は、「upholsterer」(アップホルスタラー)と呼ばれます。この人たちは、椅子などの布張りのほかに、カーテンやブラインドなどを窓のサイズに合わせて作るなど、主に布関係の室内装飾なども扱います。ここで、また、英和辞典にお世話になると、 室内装飾業者、椅子張り職人 とありました。 フレーム自体はしっかりしているものの、家具の内部のばねやスポンジが時と共にぐたっとなり、また、覆っていた布なども擦り切れてしまった時、捨てて、新しいものを買う代わりに、修繕しようと決めると、この「upholsterer」さんが必要となります。 だんなが約30年に買った、我が家の居間のソファーベッドは、もう、そのまま使うには限界に達していました。布はあちらこちら擦り切れ、アームの部分は下のばねの形が、浮き出て見えるほど。クッションもべたっとなり、せんべい座布団さながらの、あわれな風情をかもしだしておりました。当然、座り心地は最悪。ベッドとして使うのは、泊り客が来た時のみなので、使っても年に1,2回、よって中のマットレスはまだ使える状態だし、フレーム自体はしっかりしている。パーカー・ノル(Parler Knoll)という、わりと名の知れたメーカーのものです。 そろそろなんとかしなければ、と考えていたところ、隣町に、評判の良いアップホルスタラーを見つけ、電話で見積もりを頼みました。ソファーの写真を送ってくれと言われ、送ると、材料費込みで、大体、このくらいが目安です・・・と教えられた金額は、比較的低価格の新しいソファーベッドが買えるほどのものでしたが、安物買っても、何年もつかわからない、なら、直してもらおう、ということに決定。業者も、パーカー・ノルのソファーの修繕依頼はわりとよくある、と言っていました。 話が決まると、それでは、新しい布地を選びに来てくれと言われ、出かけていきましたが、...

映画「エクソシスト」の印象

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映画「エクソシスト」(The Exorcist)の公開がアメリカで始まったのは、1973年12月、およそ50年前となります。 それは、話題の映画でした。 悪魔に取りつかれた少女リーガンの首がくるくると360度回るところ、白目をむいて、どばーっと緑色のどろどろ液を口から吐き出すところ、などのえぐいシーンもありながら、ポスターに選ばれた、この映画の決定的なイメージは、エクソシストとして悪魔に立ち向かうため、メリン神父が、タクシーを降り、少女のいる館の前にたたずむ、あの場面。悪魔のいる2階の部屋から、ぼあーっと光が漏れ、これから始まる2人の決闘を思わす緊張感もあります。 過去の数々の映画のポスターの中で、これくらいインパクトがあるものってあまりないのではないでしょうか。これを書きながら、今、ぱっと考えたところで、頭に浮かんだのは、オードリー・ヘップバーンが黒のドレスに長いたばこのスティック(?)を掲げている「ティファニーで朝食を」とか、「風と共に去りぬ」あたり。あと、やはりホラーで、ジャック・ニコルソンが狂気の顔をドアの間からのぞかせている「シャイニング」のポスター。それだけ、映画のイメージをひとつの絵、写真に集結させ、しかも独り立ちさせても、それなりに見れるっていうのは難しいのかもしれません。考えれば、もっと色々思い当たるのか・・・。印象に残る映画ポスタートップ10なんてのをやってみても面白いかもしれません。 なんでも、エクソシストのこの場面は、ベルギーの芸術家、ルネ・マグリットの絵「光の帝国」から影響を受けたものなのだそうです。空は青空なのに、前景の木々と建物が夜のように暗く、それが、街灯と窓からの明かりで照らされている絵です。マグリットは、この「光の帝国」シリーズを全部で27描いているそうで、きっと、こだわりがあったのでしょう。うち17枚が油、残り10枚がガッシュ。一瞬ぱっと見るとありそうな風景、でも実際はありえない、不思議な風景。影響を受ける・・・というか、人間、かつて見たもの聞いたものの印象が頭のあちこちにひっかかっていて、何かの拍子で出てくるものです。映画監督に限らず、クリエーターの人たちが色々、外のものを吸収しようとするのは、こうした数々の印象の断片を脳の中にコレクションして、何かを作るときに、そうしたものが、引き金として、役に立つからでしょう。 実に久しぶ...