母国で外人となるロンドンっ子

現在、うちのだんなは、ばい菌や感染に弱い状態なので、病棟内の個室を割り当てられていますが、入院して最初の4,5日は、何人か他の人たちと一緒でした。その際、だんなのむかいのベッドにいた体の大きな壮年男性は、ばりばりのロンドンっ子で、その南ロンドン訛りもなかなか強烈でした。

南ロンドン訛りは、映画「マイ・フェア・レディー」のイライザ・ドゥーリトルでお馴染みの、コックニーと呼ばれる東ロンドンのワーキング・クラスに独特の訛りと、私には同じように聞こえるのですが、聞く人が聞けば、多少の違いはあるようです。スピーチの専門家でないの深入りしませんが。

外人の多い看護婦さん達の中には、この男性の言っている事がわからない人も多く、そんな看護婦さんのひとりが、「あなたの母国語は英語ではないの?」なんて聞く始末。ロンドンっ子おじさんも、これにはびっくりして「ウワット!?」(What!? なんだって!?)また、ロンドンっ子おじさんの娘さんが見舞いに来た時、どこかに椅子はないかと探しながら「チイエアアー(椅子)はどこだ?」と看護婦さんに聞いても、彼女はしばらく、チイエアアーが何かわからなかった様子。

その土地の昔ながらのアクセントで喋る人たちも、最近のロンドンは減ってきているのでしょうか。コックニーなども、あと2、30年もすれば、死滅などという事もあるのか・・・。

だんなも言っていました。「彼なんて、これ以上ないってほどの生粋のロンドンっ子で、しかもこの辺りの出身だろうに、母国にいながら外人みたいな存在だな。」ニュージーランド、アメリカ、イタリア、マルタ、フィリピン、スロバキア、ナイジェリア、シエラレオネ・・・等などのスタッフに囲まれ、彼は、「ここはどこ、私は誰?」の心境でしょうか。

コメント

  1. くせのある英語は私にはたぶん理解不能でしょう。日本人(私)の英語、発音が悪くてもけっこう分かってもらえます。ソックスがたくさんあるのを「ソクシーズ」なんて言ってしまったことがあり、そのことでいまだに時々からかわれます。

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  2. それぞれの国籍の人たちには、独特のアクセントありますね。良くまねをされるのが、フランス人の喋る英語と、インド人の喋る英語。「ソクシーズ」ってなんだか、暴走族か何かのグループの名みたいなのりです。
    そういえば、アイルランドの看護婦さんもいますよ。

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  3. こんばんは
    私の英語は最初、インディアンのような英語だとアメリカ人に言われました。これはインド人のような、という意味なのか、アメリカのネイティブアメリカンのような英語なのか、今はどちらなのかと考えてしまいます。いづれにしろ、ひどい英語の発音であり、文法であったことは間違いありません。そして、数十年経った今も、発音には自信がありせん。そして、結論から言えば、日本人の英語発音?で行くしかないかな、という事です。なかなか上達しませんが、英会話のレッスンは続けようと思っています。

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  4. アメリカのネイティブインディアンのアクセントは、私は、あまり慣れていないのでわかりませんが、どちらの事なのでしょうね。インド人の英語のアクセントはピーター・セラーズなども、映画でまねしたりしていました。あとは、お医者さん、電話のヘルプ・ラインなども、インド人が多いので、おなじみです。
    日本語アクセントでもわかってもらえればそれでいいと思っています。

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  5. UKでは都市を移動するたびに英語の訛りに苦労しました。ただでさえ、怪しい英語の耳なので移動した初日は「皆英語しゃべってる?」って気になる程。それでも2日目3日目には慣れてくるものです。考えてみたら日本だって地方により方言はかなりなものだから、同じですね。ま、どうしようもなければ紙に書いてももらえばいいのですから、何とかなるものです。

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  6. 以前行かれたとか言っていたニューカッスルなどもジョーディーと呼ばれる独特の訛りありますよね。場合によって、地方訛りのイギリス人より外人の喋る英語の方がわかりやすい時もあり。
    国際言語として、喋る人口が増える分、アクセントも多様化して、どんなアクセントが主流かというのも曖昧になってきている気がします。分かればいい、分かってもらえればいい、です。

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