オーツで健康気分

小腹がすいて何となく甘いものが食べたくなった時、よくポリッとやるビスケットがこちら、オート・ビスケット。オーツ麦(エンバク)とドライフルーツやスパイスが主原料で、普通のビスケットより、健康的で甘さも自然な感じです。いつも買うのは、nairn’sという会社のもの。創業1888年、スコットランド産オーツ麦を使って作った商品を販売しています。この会社のオート・ビスケットはお味3種類。どれも美味しくて、買いだめして、棚にいっぱい蓄えてあります。

純粋にオーツだけで焼いた、味のついていないものは、オートケーキと呼ばれています。こちらは、クラッカーがわりに、チーズやスモークサモンなどをのせて、軽食に食べたりします。オートケーキはスコットランドのナショナル・ブレッドなどといわれ、時代さかのぼり、ローマ時代から焼いて食べられていたとか。

スコットランドでは(特に北部では)、気候的に小麦が育たないため、寒く、日照時間が短く、比較的土質が悪い場所でも育つオーツ麦が主要穀物として重宝されたそうです。イングランドでは、車社会が始まる前までは、オーツは馬に与える飼料として使われていました。そう言えば、イングランドでは、小麦、大麦(バーリー)の畑にはよく遭遇しますが、オーツ麦の畑に出くわした記憶はありません。サミュエル・ジョンソンは、著作「英語辞典」の中で、オーツの事を、a grain which in England is generally given to horses, but in Scotland supports the people" (イングランドでは、主に馬に与えるが、スコットランドでは、人民の糧となる穀物)などと定義しています。これには、スコットランド人、むっとしたでしょうか。

オーツの食品は、最近では、コレステロール低下に良いとか、心臓病の防止にも効く、ミネラルと良質タンパクも含むなどと言われ、すっかり健康食の座を勝ち得た感じです。ともかく、体に悪くはないだろうと、食べています、ばくばくと。

朝ごはんもオーツにお世話になる事多く、オーツ麦を粗く砕いたもの(オートミール)を、ミルクか水で煮たポリッジをよく食べます。ポリッジも、スコットランド伝統の朝食。塩で軽く味付けたりジャムを入れたりする人もいるようですが、私は、ドライフルーツやナッツを入れて食べます。

初めて食べた頃は、何だか味気ないなと思い、以前「ポリッジ」という題名の、刑務所を舞台にした有名なテレビ・コメディーがあったことも手伝い、貧相な朝食という気がしました。今は、手軽だし気に入っています。腹持ちが良く、お昼が遅くなってもさほどお腹が空かないのもいいです。

ポリッジを作る際、ミルクでなく豆乳を使ったりもして、これで食の健康対策は万全!と爽快気分で外へ飛び出す。それでいながら、アイスクリームのサインボードなどを見たりすると、すぐ買って食べてしまうので、結果は同じかもしれません。

おまけ:Haggis
スコットランド伝統の食べ物は他に、有名なハギスがあります。こちらは、羊の胃袋に、風船のように、羊の心臓、肝などのミンス(ひき肉)とスパイス、コショウ、玉ねぎ、そしてオートミール等を詰め込んだものです。牛脂も入れるので、健康的かどうかは別ですが、いつもと違ったものを食べたい時、スーパーで購入し、付け合せのカブのマッシュと一緒に頂きます。慣れないと、嫌いな人が多いようですが。

コメント

  1. Magに教わったポリッジの作り方は、オーツに塩少々と水を加えて混ぜ、電子レンジで1・2分加熱するというもの。煮るものだと思っていたので少しショックでしたが、このごろMag方式に慣れてしまいました。熱々になるので冷たいミルクと蜂蜜でいただきます。豆乳と黒蜜というのもグッドです。和風に塩昆布と水というのも試してみました。

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  2. 私も、大体、豆乳か、水か、ミルクを混ぜて、レンジでチン。主人が作るときは、丹念にミルクでソースパンに入れてぐつぐつやってます。
    塩昆布というのは、なかなか思いつかないです。蜂蜜がいいです、やっぱり。(そういえば、ミツバチの数の減少が最近取り沙汰されてます。)ドライフルーツをごちゃっと入れるときもありますが。

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