サンキューでつづる会話

電車内で・・・

電車にゆられながら、外を流れる緑をほおーっと眺めていると、車掌さんが車両に入ってきて「チケット・プリーズ!」

がさごそとポケットから切符を取り出すと、車掌さんが私の座席のところにやって来て、手を伸ばし
「サンキュ!(はい、そのチケット渡して)」
私は手渡し
「サンクス。(これね、はいはい)」
車掌さん、それをちらっと確認し、私に返して、
「サンキュ!(よし、問題なし)」
私は受け取り
「サンキュー。(そりゃそうでしょう、罰金取られるの嫌ですから)」

*****

店内で・・・
ランチを買いに、軽食を売る店に入ります。

サンドイッチとジュースをかかえ、レジにおきながら、

私は、
「サンキュー。(これお願いします)」
レジの人は、
「サンキュー。(はいよ)3パウンズ98ペンス、プリーズ。」
私、お金を渡して
「サンクス。(お金ね、はい)」
レジの人、金受け取り
「サンキュー。(え、20ポンド札~?)」そして、つりを私に差し出し、
「サンキュー。(ほら、つりだ)」
私は受け取り、
「サンキュー。(間違ってないかしらね)バーイ。」
「バーイ。」

*****

こんなサンキューでつづる会話が、今日もイギリス全土で繰り広げられてます。無言で、手渡するよりも、何か言った方がいい。そのための言葉がサンキュー、サンクスでしょうか。

何かをすすめられ、いらないと断る時も、「ノー」だけ言うのはぶっきらぼうだから、必ず「ノー、サンキュー」。もらう時、ものを注文する時も、「イエス、プリーズ」「ティー、プリーズ」とプリーズを付けるのが一般で、言わないと、何かが足りない気分。ひとつの言葉を足すだけで、人間関係が少しやわらかくなるのなら、はく息を惜しまず言った方がいいのかもしれません。

若い頃、短期で滞在したイギリス人の家庭で、ご主人が、奥さんから食事の皿を渡されたとき、紅茶を手渡されたとき、何かにつけ、「サンキュー、ディア」(ありがとう、お前)を繰り返していたのも印象的でした。こういうのが、長続きする夫婦の秘訣でしょうか・・・と格好よく結末しようとしましたが、おそらく、一日のうちで一番使うフレーズで、自動的に出てきてしまうというのが正解でしょう。

*余談*
上の写真は、ハムステッドのクレープ屋さんの屋台です。記憶に残る限り、同じ場所でずっと商売をしています。必ずフランス人の学生さん風の人が、働いていて、手際よく、鉄板の上でクレープを作ってくれます。この時はマロン・クリームを頼みました。へたくそな発音で、メルシ!

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