惑星たち


水(Mercury)
金(Venus)
地(Earth)
火(Mars)
木(Jupiter)
土(Saturn)
天(Uranus)
海(Neptune)
冥(Pluto)

子供の頃、太陽から近い順に惑星を並べて、こう覚えさせられました。

この順番を覚える英語のフレーズは、それぞれの惑星の頭文字のアルファベットを使って、

My Very Elegant Mother Just Sat Upon Nine Porcupines.
私のとても上品な母は、たった今、9匹のヤマアラシの上に座った。

これがアメリカでは、
My Very Educated Mother Just Served Us Nine Pizzas.
私のとても教養の深い母は、たった今、私達に9つのピザを出してくれた。

となるそうです。ちなみに、ヤマアラシというのは、イギリスにはいないのですが・・・。

数年前、太陽から一番遠いプルート(冥王星)が、実は惑星の部類に入らず、準惑星と分類され、太陽系の惑星は、9つではなく、8つであるとされたとの事。ごく最近まで、惑星というものの定義がはっきりしていなかったのを、3つの条件をつけて定義をするようになった為だそうで、その惑星と呼ばれる為の定義とは、

1)球形であること(十分な重力がある証明になるそうです)
2)太陽の周りを回る軌道上の、主要物体であること
3)軌道が浮遊物などであふれておらず、クリアであること

プルートはこの3番目でひっかかり、惑星仲間から追放。

先日、ラジオで、米の天文物理学者、ニール・デグラス・タイソン氏が、プルートについて語っていました。

氏はニューヨークにある、アメリカ自然史博物館付属のプラネタリウムの長でもあります。元々、プルートの惑星としての位置付けに疑問を持っていた氏は、博物館内にある惑星の展示物からプルートを除去。この事が、ニューヨーク・タイムズ紙の一面に「プルートは、ニューヨークでは惑星ではない」との見出しで記事になってしまったとの事。

この時から、氏は、米の子供たちや学校の教師から講義の手紙を山と受け取る羽目に。プルートがもう惑星ではないと言う事に、憤慨する米国内の反応は何故か。

1930年にプルートは、アメリカ人によって発見。アメリカが発見した唯一の惑星であったと言う事も多少の理由と考えられるそうですが、更に大きな要因として、デズニーがミッキー・マウスの愛犬を、この惑星にちなんでプルートと命名し、国民に愛されてきた事。

プルートが惑星から追放される事で、犬のプルートが攻撃を受けたようで憤慨する子供たちが多かったような話なのですが・・・。ちょっと、びっくりです。タイソン氏も、アニメのキャラクターひとつにそこまで感情的になる、米の現状がちょっと心配だなどと言っていました。

また、ただ単に暗証させて、太陽からの距離だけを覚えさせる教育法にも疑問があると。それぞれ、固有の特徴を持った惑星たち。その、ひとつひとつを興味を持って観れるような教育が望まれます。

その昔、古代ギリシャでは、惑星は肉眼で見ることができる7つの天体を指していましたと言います。月、火星、水星、木星、金星、土星、太陽。プラネット(惑星)という名も、古代ギリシャの言葉プラネタス(放浪者)からきているそうです。まだ、天体物が、地球の周りを回っているという観念から、放浪している様に見えた時代のなごりの名だそうです。

天体望遠鏡の質の向上などによって、海王星の軌道の外側にある凍りついた天体が散乱した域、カイパー・ベルトなども発見。カイパー・ベルトは、太陽系の最後のフロンティアなどと呼ばれているそうですが、プルートは、このカイパー・ベルト内の物体に近いものがあるという事です。

こんな話を聞いていたら、欲しくなってきたものがひとつあります。天体望遠鏡。夜空を見上げて、気の遠くなるような離れた場所にいる星たちを、覗いてみたくなりました。

ナサの太陽系惑星サイト

(写真はすべて、上記ナサのサイトより。2番目、冥王星。3番目、金星。)

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