パンテオンとフーコの振り子(パリ紀行6)

写真は、パリ、セーヌ川左岸のカルチェ・ラタンにあるパンテオン。ちょっと見た感じが、ロンドンのセント・ポール寺院に似ているかな、と思いましたが、やはり多少影響を受けているようです。

ルイ15世が、病気から回復した感謝にパリの守護聖人、セント・ジュヌビエーブに捧げるべく建てたもの。革命が始まると、霊廟として使用され初め、多くのフランス著名人がここに眠っています。

広々とした内部は、とても冷たい感じ。寒かったです。今回訪れた、パリ内の、いわゆる観光名所で、唯一、日本人観光客を見なかった場所です。


巨大なドームから釣り下がり、揺れていたのは、フーコの振り子。

長いワイヤーから下がった球は揺れながら、地球の自転と共に角度を変えていきます。この角度が変わったように見えるのは、私達の方が地球と一緒に動いているから・・・不思議なものです。

パンテオンは、19世紀半ば、フランス物理学者フーコ(Foucault)が、初めて、彼の振り子の原理を公で実験した場所でもあります。

そういえば、長崎に旅行した際に訪れた、福済寺という寺で、やはりフーコの振り子を見ました。観音様が巨大な亀に乗った、形もユニークな寺で、振り子は観音様の頭の辺りから下げられ揺れていました。世界で3番目に長いフーコの振り子、と書かれていたと記憶します。
著名人たちが眠る霊廟は、地下にありました。

ヴォルテール、ルソー、ユーゴー、デュマ、ゾラ、キューリー夫妻・・・。沢山のお馴染みの名を見つけました。

ユーゴーの葬式などは、それは大々的なものだったらしく、棺はしばらく凱旋門の下にしつらえた台座に置かれ、後、馬に引かれて、大勢のパリ市民が見守る中、パンテオン入りしたそうです。(写真は、ヴォルテールの銅像とその背後に棺)

こんな冷たい感のある牢獄の様なところが永遠の眠り場というのは、私は嫌だなと感じましたが。選べるのなら、ロンドンのウェストミンスター・アベイに埋めて欲しいですね。まあ、フランス人でも無く、著名人でも無いので、変な心配する必要は無いですが。

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