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12月, 2011の投稿を表示しています

キャロル・オブ・ザ・ベルズ

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今年もまた、クリスマスは、ラジオから流れるキャロルを楽しみました。 好きなキャロルのひとつ、キャロル・オブ・ザ・ベルズ(鐘たちのキャロル)を紹介しておきます。つららや、雪の結晶を思い起こさせるような、きらきら光るイメージのあるメロディーが、とても綺麗なキャロルです。実際のところ、今年のクリスマスは10度を越し、つららとは程遠いものでしたが。 オリジナルのメロディーは、1916年に書かれた、ウクライナの民謡という事で、ウクライナでは、新年の祝いに歌われたものであったということ。後、1936年に、アメリカ人作曲家によって、英語の歌詞が付けられ、クリスマス・キャロルとして再デビュー。 このキャロルは、映画「ホーム・アローン」でも使われていました。クリスマスに、パリへ旅行へ出かける大家族。一家そろって朝寝坊して、あわてて空港へと向かう混沌の中、両親に忘れられ、家に置いてけぼりとなった少年ケビンの話でしたが、ケビンが教会へ入り、近所に住む怖いと思っていた老人と話をするシーンで、教会内のキャロルシンガー達が背景で、この歌を歌っていました。 ユーチューブで、ロンドンの少年合唱団、リベラ(Libera)の歌うキャロル・オブ・ザ・ベルズがありましたので、 こちら まで。ラジオで何度か聞いたものは、全てこのリベラのヴァージョンでした。 歌詞と、ざっと訳したものを載せておきます。 Hark how the bells, sweet silver bells, all seem to say, throw cares away Christmas is here, bringing good cheer, to young and old, meek and the bold. Ding dong ding dong that is their song with joyful ring all caroling. One seems to hear words of good cheer from everywhere filling the air. Oh how they pound, raising the sound, o'er hill and dale,

セント・ポールのドームを見上げ

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帰宅の途中、クリストファー・レン設計のセント・ポール大聖堂のドームが夜空に浮き上がっている様子を見ると、いつも、気分が明るくなるのです。上を向いて歩こうよ、とばかりに、多少気がめいっていても、ドームを眺めながら、なんとなく顔にスマイルが戻ってくる。 20年以上も前に、イギリスに行きたいと思い、やって来て、気がつくと、そのまま住処となってしまい、幾度見たかもわからない光景ではあるのですが、いまだ、これを見るたびに、「ああ、この国に来て良かった、住めて良かった。」と思うのです。 第2次大戦の戦火(ブリッツ)も生き延びた寺院。300年以上経った今もどんと構え、また、同じ年月が経った後も、ここに立っているのでしょうか。そう思うと、安心する・・・そんな感じです。クリスマスツリーを背景に、また一段とムードがあります。 さて、2ヶ月以上前から、セント・ポールのそばに陣取っている「プロテスター」たちのテントはまだあり、現在も、たてこもっています。かなり暖かい冬なので、もうしばらくねばるかもしれません。聖堂の正面わきには、プロテスター用に仮設トイレまで立ち並んでいる始末。 それにしても、一体、何にプロテストしたいのか良くわからない人たちです。「バンカー」が世界の経済危機を引き起こしたなどと言って、それなら、金融機関のオフィスの前ででもテントを張ればいいのに。また、この「バンカー」の定義も本人達、おそらく、曖昧でわかっていないのではないでしょうか。資本主義社会に反対・・・はいいが、「あんたが身につけているそのピアスやらネックレスやら、資本主義ならではじゃないの?そんなに資本主義が嫌なら、北朝鮮へでも移民したら?」と思うのです。私も、度の過ぎた消費者社会や使い捨て文化には反対ですが、見た目からは、この人たち、消費するのは、嫌いでないな、という印象受けます。 大体、働き盛りの様な年で、比較的良い身なりをし、数ヶ月、何もせずにうだうだしていられる、というのは、比較的裕福なバックグラウンドだったり、親が金持ちだったり、国から補助金を受けていたりするケースが多いのではないのでしょうか。この人たちの処置のために、かなり公費もかかっているはず。お騒がせの、ただの暇人という感があります。何か、社会を良くする事をしたいのなら、特にクリスマス時期には、ホームレス等のため

ヘンリー2世のお家騒動

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うちのだんなが、間もなく予定されている骨髄移植にむけての事前治療のため、入院してから1週間が過ぎました。見舞いへ行く前後には、気晴らしになるよう、余裕があれば、何か楽しい事をするようにしています。欝になると嫌ですので。 ・・・という事で、友人が舞台劇「The Lion in Winter」(冬のライオン)が、ロンドンのヘイマーケット・シアターでかかっているのを見に行くと聞いて、便乗してきました。この「冬のライオン」は1968年の、ピーター・オトゥールとキャサリン・ヘップバーンの映画の方が有名ですが、もともとは舞台劇です。作者が、米人ジェームズ・ゴールドマンなので、ブロードウェイではかけられた事があるけれども、ロンドンの舞台にかかるのは、これが初めてだとか。主演は、ロバート・リンジーとジョアナ・ラムリーでした。イギリスでは、テレビでもお馴染みの2人ですが、日本では、さほど知られていないかもしれません。 1183年、ヘンリー2世が、クリスマスに、フランスのシノン城(上の写真)へ、自分の家族メンバーと若きフランス王フィリップを招いて起こる騒動、という設定で、季節柄はぴったりの興行ではあります。今の世でも、クリスマスに家族全員集合したはいいが、口論の末、不穏な空気で終わる、というケースは多々ありますが、これは、12世紀版、クリスマスに集まった家族の相続をめぐっての大喧嘩。一応、歴史劇の形はとるものの、半分コメディー調で、くすっとさせられるセリフが沢山入っています。 この作品のあらすじは、以前書いた映画記事 「冬のライオン」 をご参照下さい。 征服王ウィリアムから始まるノルマン朝3代目の王、ヘンリー1世(上記家系図参照)は、男児の世継ぎ無く、娘のマチルダに後を継がせる事を希望しますが、王亡き後、幾人かの貴族達は、女性の後継者を嫌がり、マチルダのいとこにあたるスティーブンを王として担ぎ上げ、イングランドは、この2人と双方の支持者の間で、一時内戦状態と化します。 マチルダの夫は、フランスはアンジューのジェフリー。この2人の間に生まれるのが、カリスマ王、ヘンリー2世です。ヘンリー2世は、イギリス、プランタジネット朝初代の王。プランタジネットとは、ヘンリーの父のジェフリーが、黄色い花を紋章に使っていた(黄色い花をヘルメットに挿していたという話も聞いた事がありま

ディップ・マニア

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ここで言うディップは、ジョニー・ディップではありません。食べるディップ(dip)です。 ギリシャやトルコ、レバノン、更にはエジプトなどでも食されるディップ類、フムス、タラモサラタ、ザジキなどが大好きです。簡単なランチやスナックには、これらのディップを並べて、短冊に切ったニンジン、セロリの野菜や、トーストですくって食べて、大満足できるのです。 スーパーでも、既にで作られたものがパックに入って売られており、最近まで、こうしたスーパー商品を買っていたのですが、ある日、たらこで作るタラモサラタの味が、以前より薄くなったな、と材料の詳細ラベルをじっくり読むと、たらこの含有量はなんと7~8%くらい・・・思わず目を疑いました。これはショックです。その他、水分やら化学調味料でごまかしているのです。油も、きっと安い植物オイルでごまかし、オリーブオイルなど使っていないのではないでしょうか。タラモサラタは、うっすらピンク色ですが、この色も、たらこ本来の色ではなく、野菜のビートルート(beetroot、テーブルビート、赤カブ)で色付けしているようです。ヒヨコマメで作るフムスの、ヒヨコマメの含有量は、50%とくらいと、ずっとましですが、マメは、たらこより、原価が安いので、スーパーも、そこまでごまかす必要はないのでしょう。 いずれにしても、ディップの作り方レシピを調べると、全部比較的簡単。何も、スーパー物に頼る事もないかと、ここのところは、全て、自分で作ることにしています。 *フムス(hummus)の作り方* (材料4、5人分) 缶入りヒヨコマメ200グラム オリーブオイル テーブルスプーン2杯 レモン汁 テーブルスプーン2杯 タヒニ(ペースト状の練り白ゴマ) テーブルスプーン2杯 ヨーグルト(グリーク・ヨーグルト)テーブルスプーン2杯 パプリカ テーブルスプーン1杯 ガーリック 粗く切ったものを1片 塩 1・全てをボールに入れる。 2.電動ハンドブレンダーで、クリーミーになるまで、場合によって、オリーブオイル、ヨーグルト、レモン汁等の量を増やして混ぜる。味をみながら、塩を加える。 *タラモサラタ(taramosalata)の作り方* このタラモサラタ、写真だけ見ると、「なんだ、フムスとほぼ変わりないじゃん」と思われてしまうかも。色をもう少し、

職場のクリスマス・パーティー

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本日、この辺りでは初めて雪がちらついていました。地面に落ちると共に消えてしまうような雪でしたが、国内で、場所によっては、積もっているところもあるようです。 上の写真は、ロンドン、シティー内の、オフィスに囲まれたブロードゲイト・アイス・リンク。予約なしで、ふらっと現れて滑れる、屋外アイススケート・リンクです。狭いですけど、一度、ここで、スピードスケート選手まがいのピチピチのユニフォームを着て、何度も何度も、かなりのスピードで、ぐるぐる回っている人がいて、こちらの目が回りそうになりましたが、大体の場合、こういった、普通にその辺の通りを歩いていそうな感じの人たちが滑っています。 さて、本日は、クリスマス1週前の金曜日とあって、あちこちで幾つもの、職場のクリスマスパーティーが開かれる日です。人呼んで、マッド・フライデー。大体、金曜日、土曜日の夜は、大都市では、アルコール関係の病人や怪我人で、各病院の緊急治療課は、てんてこまいとなるのが常ですが、本日は、それに拍車がかかる模様。羽目をはずして、がば飲みし、気分が悪くなったり、怪我をしたりする人物が続出する日で、この日、救急車が呼び出される数は、例年跳ね上がるという話です。天候の悪い地域では、滑って転ぶ人物も増えるとみられ、大都市のあちこちでは、緊急手当場なども設置、巡回するお巡りさんの数も増やして、対処ということ。 怪我人のみならず、あまりにへべれけになり、醜態をさらしてしまい、翌週、オフィスに通勤するのが気恥ずかしい・・・などという人も多々出ることでしょう。いや、気恥ずかしい、くらいならまだ可愛いものですが、中には、あまりに度を越した行動に出て、会社から、懲戒処分や、解雇となるケースもあるそうですので、日本でもイギリスでも、やはり悪酔いは要注意なのです。

トラファルガー広場のクリスマス・ツリー

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気がつくと、もう12月も半ばにさしかかろうとしています。スコットランドやイングランド北部では、場所により、雪騒動が始まっているものの、こちらはまだ、今のところは、比較的マイルドな冬。本日も、強風ではあるものの、妙に生暖かい風が吹いています。 昨日、トラファルガー広場を通りかかりました。トラファルガー広場、毎年恒例のクリスマスツリーは、すでに設置済みです。「屋根より高い鯉のぼり・・・」ではないですが、ツリーの背丈は、日本の民家の屋根よりは高いかもしれませんが、ネルソンズ・コラムより少々低め。 トラファルガー広場のツリーは、1947年以来、毎年、クリスマスのシーズンになると、第2次世界大戦での、ヒトラーをへこます為の協力と尽力のお礼に、ノルウェーから送られてきます。オスロ市民から、ロンドン市民への友情のしるし。数年前、テレビで、ノルウェーの森で、子供たちがキャロルを歌う中、トラファルガー広場用に選ばれた木が切られている様子を放映しているのを見たことがあります。クリスマスシーズン終了後、ツリーは、ちゃんとリサイクルされるそうですので、エコが気になる方はご心配なく。 ツリーの他に、現在、広場に設置されている電光掲示板は、来年夏の ロンドンオリンピック までの秒読みボード。上の写真を撮った時点では、開会式まで、233日と3時間15分41秒。この裏側は、パラリンピック開催までの秒読み表示になっています。 人との待ち合わせの時間まで間があったので、トラファルガー広場北側に位地するナショナル・ギャラリーに足を踏み入れました。 ナショナル・ギャラリーの常時展は入場無料ですが、現在、レオナルド・ダ・ヴィンチの特別展が行われていて、こちらは、有料なのですが、大変な人気だそうで、その混みようから、じっくり見れない、と不満の声も出ている模様。ポーランドのクラクフにあるチャルトリスキ美術館蔵「白貂を抱く貴婦人」(Lady with an Ermine)などが目玉のようです。 ルーブル美術館 からは、「ミラノの貴婦人の肖像」(La Belle Ferronnière) がお目見えしているようですが、さすがに、モナリザは、来ていません。ルーブル美術館の箱入り娘は、最近は、たとえ近場のロンドンへでさえ、旅をさせるには、あまりにも貴重で、外に貸し出すには、危険すぎるのでしょう。19