ブリティッシュ・サマータイム

ブリティッシュ・サマータイム(夏時間)が本日始まりました。日照時間をもっと有効に使えるようにと、本日から10月の終わりまで、イギリスの時間はGMT(グリニッジ・ミーン・タイム)より1時間早くなります。よって、昨夜はラジオやテレビで、「寝る前に、時計の針を一時間進めるのを忘れないでね」とやっていました。日本との時差も、冬季は、日本はイギリスより9時間早いのですが、ブリティッシュ・サマータイムの間は、その時差は8時間となります。 この夏時間というのを、実際にヨーロッパで最初に使い始めたのは、第1次大戦中のドイツだったそうで、減っていく石炭のたくわえを節約する手段だったといいます。夜間、明るい時間が長ければ、電気や暖房の必要が減るというわけです。これが、他の国によって徐々に模倣され、第2次大戦中は、イギリスでも資源節約のため、夏時間を使用したとか。大戦後、夏時間システムは一般化され、今では、夏季は時間が一時間早い、というのは、すっかり習慣となりました。 現在、GMTからは、永久におさらばし、シングル・ダブル・サマー・タイム(SDST)というシステムを導入したらどうか、という話が持ち上がっているようです。どういう事かというと、冬の間は、GMTより1時間時計の針を進め、夏の間は、GMTより2時間早くする、というもの。省エネ的な意味からも、好ましく、また、暗くなるのが早い冬季の道路等での事故の削減、仕事後や学校後も野外でのリクリエーションの時間が長くなるという健康面、また観光の促進にもつながり、望ましいのでは、というのがSDST賛成派の理由。これを導入すると、イギリスも、現在の大陸ヨーロッパと同じ時間で動くことになるわけです。 私も、すぐ日が暮れる冬の午後はたまらなく憂鬱なので、冬に時計を1時間進めるのは賛成ですが、夏に2時間は、ちょっと日が暮れるのが遅すぎやしないかな・・・という気がしないでもありません。いずれにしても、お日様を浴びる時間が長くなるサマータイムの始まりは、心弾む時期である事はたしかです。