ザ・ダーリン・バッズ・オブ・メイ(The Darling Buds of May)
さんざし(hawthorn ホーソーン)の白い花が家の近くで、甘い香りを放ちながら咲いています。時に、淡いピンク色をしたさんざしも見かけます。さんざしは、イギリス原生のバラ科植物で、枝は、バラと同じく、刺を持ちます。
通常5月に花を咲かせるため、メイ・トリーとも言われているさんざしですが、”Never cast a clout until May be out”「メイ(さんざし)が咲くまで、冬服をしまうな」などという、古くからの言い伝えもあります。
そんなさんざしの花が揺れる光景に、頭をよぎるのは、シェークスピアの有名なソネットの一節。
Rough winds do shake the darling buds of May,
And summer's lease hath all too short a day.
荒い風が、うるわしき5月の(さんざし)のつぼみを揺らす
そして、夏の日々はあまりに早く過ぎて行き
このThe Darling Buds of May(ザ・ダーリン・バッズ・オブ・メイ)という言葉で更に連想ゲームをすすめると、思い起こすのは、いまやハリウッドA級スターとなったキャサリン・ゼタ=ジョーンズ。
1991年に、タイトルもずばり、The Darling Buds of May(ザ・ダーリン・バッズ・オブ・メイ)という、H.E.ベイツ著の同名の小説を基にした、連続テレビドラマに出演したウェールズ出身のキャサリン・ゼタ=ジョーンズ。波打つ黒髪と小麦色の肌の、自然でさわやかな美しさで、あっという間にイギリス国内のダーリンとなりました。舞台となったのは、戦後間もなくの「イギリスの庭」と称される、美しいケント州の田舎。いちご畑や、果樹園、木立の中、にっこり微笑む彼女に胸キュンとなった男性はかなりいたようです。うちのだんなも、その一人。
この時期、イギリス各地の森林の木々の下を青く染めるのは、ワイルド・ヒヤシンスとも呼ばれるブルーベル。これも、シェークスピアの時代から変わらぬ、5月のイギリスの森の風景でしょうか。先日行った森の中も、ブルーベルの湖の中を歩くようでした。新緑の香りと甘い花の香りが漂い。
姿を見るのは難しいというナイチンゲール(nightingale)の声を聞き、遠くではカッコウが鳴き。子うさぎは、辺りを駆け回り、頭上では、りすが枝から枝へ飛び移り。日だまりの中では昆虫も狂喜乱舞。
イギリスが一番美しいと言われる季節の到来です。
March winds and April showers
bring forth May flowers
3月の風と、4月の雨が、5月の花(メイフラワー)を運んでくれる
みにさん、おはようございます。そちらは夜でしたね^^
返信削除いつも感心しながら読ませていただいております。いい季節になりましたね。明日にでも、またイギリスに行きたい気持ちでいっぱいです。こうして、イギリスの風景を楽しませていただいて、すごく幸せです。どっかの本にでも、記事を投稿されたらいいのにと、いつも思っています。
きっと、売れるだろーな~~^^
そのときは、私ももちろん本を買います。でも、そうなったら、「先生様」になっちゃうから、記事は読めなくなるのかも・・・^^
こちらは今日の予報は28度の夏日です。新緑の中を釣り竿持って、渓流の魚とたわむれてまいります。
byらぶらぶ
え、どっかの本に投稿したら買ってくださる?万が一そんな幸運にめぐり合い、誰も買ってくれる人がいなかったら、らぶさんとこに在庫かついで伺いますね。
返信削除気温は、らぶさん滞在されていた頃より落ちてますが、色んな花がにょきにょき出てきてうれしいところです。
渓流釣り、大漁だったでしょうね。