孔雀蝶とスティンギング・ネトル


日本に比べ、あまり派手な蝶はいない国です。庭に来るのは、ほとんどの場合モンシロチョウ。

なので、散歩中にピーコック(Peacock、孔雀)と呼ばれるこの蝶に遭遇すると、ちょっとうれしいものです。名の由来は、羽の模様が孔雀のそれに似ているから。4つの目玉の様なこの模様は、鳥などの天敵を脅かすためだそう。鳥は、これ見て、巨大なへびか何かに、睨まれている気になって逃げ出すんでしょうか。カメラ持って近づいた私にも、パタパタと羽を時々動かして威嚇してました。「あのー、怖くないんですけど・・・。」

ピーコックの卵は、スティンギング・ネトル(Stinging Nettle、正式名:Urtica dioica、日本語訳:イラクサ)の葉に産み付けられ、黒い毛虫の間は、このネトルの葉を食べて育ちます。

葉や茎が繊細な刺で覆われているネトルは、この時期、丈も高く、いたるところに生えているので、茂み深い緑の小道を、半ズボンで歩こうものなら、油断するとちくちくと刺されて酷い目にあいます。

うちの庭の奥の方にも数本生えています。蝶や、他の昆虫が、卵を産みつける植物だから、庭に生えていたら、昆虫のために、そのまま、数本は残しておいてやって下さい、などとテレビの自然番組でやっていたので、放っておいたものです。先日、他の雑草抜こうとしている時に、指をやられました。いたた・・・。

この痛さは、植物内のケミカルによるものだそうで。葉や茎のとげとげが、触るとすぐに植物から剥がれ、皮膚に付き、皮膚はこのケミカルにやられます。これも、植物の防衛メカニズムでしょうか。それでも、それを食べる毛虫もいる。

いや、毛虫だけでなく、人間様も、お茶やスープにして食する人がいるようです。

ネトル・ティーは、スティンギング・ネトルの若くやわらかい葉を使用。育ってしまった古い葉は、苦いそうなので。摘んだ若菜を小鍋で水と一緒に、液体が薄緑になるまで煮るだけ。後は、ネトルを取り除き、カップにそそぎ、好みで砂糖やレモンを入れて。健康に良いそうで、私もいつか試してみます。摘むのが、ちょっとやっかいですが。

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