5000年前のエジプト人

大英博物館内、古代エジプト展示物のあるギャラリーは、いつ行っても人気です。特に、エジプトのミイラとその棺のケースの前では、にこっと笑って写真を撮る観光客の姿を必ず見かけます。

古代エジプト・ギャラリーには、そうした人気のミイラ達の他に、砂漠の砂の中に直接埋葬されていたという、5000年以上前の死体も展示されています。上の写真がそれ。紀元前約3400年に死んだ、この人・・・後の時代の様に、身体を真っ直ぐに伸ばした形ではなく、横になってちじこまった姿で埋葬され、回りには、幾つかの壷等が共に埋められ。エジプトでミイラ保存が始まるのは、紀元前約2700年という事です。なのに、それ以前に埋葬された、この人の身体は、毛や、指や足の爪に至るまで、腐らずに、それは良く保存されているそうなのです。何故でしょう。

人間の身体はその75%が水分なのだそうです。この様に、直接死体を熱い砂に接触させて埋めると、体内の水分は、周りの乾いた砂に吸収され、水分を必要とするバクテリアの繁殖を防ぎ、腐敗に至る事が少なかった。そして、この人も、そのまま5000年、骸骨と化すことなく、現在、多くの観光客に「これは、すごい」と眺められる結果とあいなった訳です。また、ミイラ化での死体保存が始まった後も、ミイラにするお金のない貧民は、これと似たような埋葬を続けていたという事です。

ミイラにしても、こうした自然保存にしても、死んだ後も、ずっとほぼ同じ形を留めていたいか・・・というのは、文化、宗教により考えは異なるし、時代によっての変化もあるでしょう。私もうちのだんなも、死んだら、「自然に帰りたい」ではないですが、ダンボール等でできたリサイクル可能な棺おけを使用して、埋葬後、上に木でも植えて欲しい、または、森林の中にでも埋葬されたい、などと思っています。実際、火葬よりもエコであるという事も手伝い、そういった自然な、森林内での埋葬を行える場所が、イギリスでは増えてきているようです。

少なくとも、私も、そうやって、死後、イギリスのオークの木にでも変身すれば、5000年経ってから、「これは、5000年前にイギリスに住んでいた日本人女性の死体ということだ。良く保存されてるな。真っ直ぐな針金の様な髪までよーく残ってるよ。見てご覧。」なんて、写真取られてしまう心配はないのです。

コメント

  1. おはようございます。
    ヒューグラントが父親になったというニュースに驚いています。いまさら子供はいいだろうと思いますが、、。
    ミイラは日本の博物館にもあって、見た事がありますが、どうも気持ちのいいものではありませんよね。食欲がなくなります。死後は消えてまうのがいいのかもしれません。私も大きな木の下がいいですね。

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  2. エジプトの埋葬の記事から、何故に、ヒューグラントが出てくるのでしょう・・・。

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  3. おはようございます。
    関係ないコメントで失礼しました。今やすっかり忘れられたヒューのファンですので、、。彼もミイラみたいに扱われたら悲しいです。

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