ラム酒と船乗り

ラム酒(rum)・・・サトウキビから作られるこのリカーは、1655年に、イギリスがスペインよりジャマイカを獲得して以来、イギリス海軍とは切っても切れない仲となり、船員達には、大切な飲み物となります。

昔の船乗りは、船内で、一日、最低でも半パイント(注:1パイント=568ml)の薄めていないラム酒を供給されていたそうですが、アルコールが強すぎて、酔っ払いが出たせいでしょうか、1740年、エドワード・ヴァーノン提督によって、水を2、ラムを1の割合で薄めたもの(Grog)を代わりに配給するようになったという事です。このイギリス海軍の伝統が終わったのは1970年と、わりと近年。

HMSベルファスト内にも、配給用のラム酒を入れていた樽が展示されていました。

さて、トラファルガーの海戦にて船内で死亡したネルソン提督。その死体は、陸に戻るまで保存するため、ラム酒の入った樽に入れられたそうです。ある逸話によると、ネルソン漬けの、彼の血の混じったラム酒を飲むと、勇敢になれるのでは、と船員達が樽の下に穴を開け、その液体をくすねて飲んだ、という話があります。面白い話ですが、やはり真偽のほどはわからないようです。

我家は、それほどアルコール好きの家ではないので、キャビネットに一応2本入っているラム酒のボトル、なかなか使い切らず、残っています。前回大量に使ったのは、クリスマス・プディングを作った際に、ブランデーの代用にして、ドライフルーツをラム漬けにした際でしたか・・・。

1本は、ニカラグアの知り合いからのお土産でもらったもの。裏ラベルには、「7年間、オークの樽で寝かせた一級品。できれば、割らずにストレートで飲むか、オンザロックで、水割りか、ソーダウォーターで割るのが良し」、なんて書かれてます。ドライフルーツ漬けるのに使ったら申し訳ないところでしょうか。

もう1本は、その辺のスーパーで売っているLamb's Navy Rum(ラムのネイビー・ラム:日本人には、ちょっと手ごわい発音の商品名です)。こちらのボトルの裏ラベルには、「アルフレッド・ラムが、テムズ川沿いに倉庫を設けたのは、1849年の事。当時は、まだ、貴重なこのリカーをロンドンへ運ぶため、ウィンドジャマー(windjammer、貨物を運ぶ大型帆船)が、海賊船を振り切って海を渡る必要がありました。」と書かれています。そして、「今日、多くの人々は、ラムのネイビー・ラムを、原産のカリブの島々と、冒険精神を髣髴させる、さっぱりしたロング・ドリンクや、エキゾチックなカクテルに混ぜ、使用しています。」

コメント

  1. ラム酒というと「ネルソンの血」の逸話を思い出します。1本目はホワイト・ラムのようですが、ネイビー・ラムはダークでしょうか。私がドライフルーツ漬けに使ったのはMyers's Rumというのでした。ドライフルーツ、漬けたままで年代もの?になってしまっています。

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  2. こんにちは
    今日は春の嵐 すごい天気です。黄砂も飛んで来てるようです。 ラム酒は海賊の酒というイメージです。映画パイレーツオブカリビアンでジョニーデップが飲んだくれてました。とてもストレートで飲めるアルコール度数ではないですよね。ドライフルーツをつけ込んで、フルーツケーキにすれば最高ですね。そしえ、瓶の中にメッセージを入れて海に流すのなんてロマンチックかな?もちろんラム酒の瓶ですよね。 

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  3. アネモネさん、
    その名もネルソンの血という名のラムもあるようですが、当然、血ではなく、ハーブが混ざっているとか。
    現在あるラムは両方ダークなのですが、上のは、半分使ってしまったので、写真にはボトルの空の部分が映ってしまって。ウェッブ・カメラで取ったので、上手に取れなかったのです・・・。うちのネイビー・ラムも、何時買ったか覚えていない年代物です。

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  4. せつこさん、
    ラムは、確かにカリブの海賊ですね。宝島などにも、ラムが出てくると言う事ですが、この話も、私は大昔、子供用に短くしたのを読んで以来、筋などもすっかり忘れてしまいました。
    邪道なんでしょうが、私は、ミルクティーにちょろっと入れるのがわりと好きなんです。あまり頻繁にはやりませんが。
    黄砂なんて、シルクロードみたいな。

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