HMSベルファスト

いつでも行けると思って、いまだ訪れていないロンドンの観光スポット、まだあるのです。先日、何度わきを通ったかわからないのに、観光した事がなかったHMSベルファストの内部を見学してきました。

テムズ川南岸、タワーブリッジを近くに臨む、この第2次世界大戦に活躍した戦艦(Cruiser: 巡洋艦)は、今では帝国戦争博物館(Imperial War Museum)の一部。その名の通り、1938年に、北アイルランドのベルファストにて造られました。ちなみに、HMSは、His Majesty's Ship(陛下の船・王様の場合)、またはHer Majesty's Ship(女王陛下の船・女王様の場合)の省略です。

ざっと、ベルファストの経歴を書くと、

第2次世界大戦勃発後、1939年9月から、ドイツへ物資が流れぬよう、北海のパトロールの仕事を開始。ところが、同年11月には、ドイツの仕掛けた磁気機雷によって大被害を受け、修理のため、その後3年は任務を外れます。
復活後の1943年11月より、ロシアへの貨物を輸送する船の護衛に当たります。北極海で、そりゃ寒かったでしょう。むくむくと重ね着した姿で、氷に覆われた甲板に立つ乗組員の写真など、南極探検隊のようです。
そして、1944年6月6日のD-Day(ノルマンディー上陸の日)には、上陸部隊の援護射撃にベルファストも出動。それから5週間、ドイツ軍を押して内陸へと進む部隊の援護射撃を続け、前線が、ミサイルの射撃範囲からはずれた段階で、一休みにプリマス港へ戻ります。
大戦残りの期間は、極東へ赴き、日本軍の捕虜となっていた生存者と市民の救助非難活動。

1950年から52年にかけては、今度は朝鮮戦争で極東へ赴きます。

かつての大英帝国の領域内の国が、次々独立する中、世界の海をパトロール必要も段々なくなり、ベルファストの完全引退は1971年5月。帝国戦争博物館による、第2次大戦中の巡洋艦をぜひ保存したいという申し出と働きかけで、解体を逃れ、同年の10月21日(トラファルガー海戦記念日)テムズ川にて博物館としてオープンされ、現在にいたっています。


船内には、人形を使って、船乗りの生活の再現の展示があります。と、書くと、なんだか子供だましの人形館のようですが、これが結構面白かったです。長期、陸を離れ船中生活となるので、船内は、小さな町のようなもの。手術をする医療室もあれば、歯医者も。

この歯の治療の展示場では、グイーンと歯を削る音と、「ううう・・・!」とうめく患者の声の音響効果も入って、笑えました。

お菓子やスナックを売るキオスクの様なコーナーもあり、覗いてみると、今でもスーパーで売ってるような、マーズ・バーやキット・カットなどのお馴染みブランドが並んで。

涙しながらたまねぎを切るお兄さんと、じゃがいもの皮むくお兄さん。食事のメニューには、どんなものがあったのでしょうかね・・・。

あ、フィッシュ・アンド・チップスだった、やっぱり。

戦中の武器や戦機に異常な興味を示すうちの主人(平和的な人なのですが)は、解説用レコーダーを耳に当て、ミサイル、大砲やエンジン室などメカ関係を、時間をかけて見ていました。

ボランティアの尽力にも助けられているようですが、こういうものの維持には、当然、お金がかかります。入場料は、約13ポンドとやや高めですが、過去の遺産の維持費への寄付と思えば高くない?とまれ、解体されなくて良かったのです。HMSベルファストが停泊していないテムズ南岸は、クリープを入れないコーヒーの様なものですから。(私は、コーヒーにクリープ入れたためしはないので、あくまで、ただの表現です。)

HMS Belfast オフィシャルサイト

コメント

  1. よくできた人形ってどうして気持ち悪く感じるんでしょう。板チョコ、大きいですね。あ、マーマイトもある!ジャガイモもフィッシュも大きい‥となぜか食べ物ばかりが気になります。

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  2. 人形、顔が今ひとつ奇怪ですよね。
    このマーマイト風のビンに入ったものは、内容物もマーマイトそっくりなのですが、実はbovrilというお湯をかけて飲むものなのです。これも戸棚に一個必ず置いてます。
    http://en.wikipedia.org/wiki/Bovril

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  3. へ~~中はこうなっていたんですね。
    すぐ脇を通ったときには、気にもかけず通り過ぎてしまいましたが・・人形まであるんですね。でも、やっぱ顔がいまいちかな~~クリープを入れないコーヒー^^思わずその表現に笑ってしまった^^

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  4. こんばんは
    船はいいですよね。カッコいいです。海なし県に育った私は海を見ただけで興奮します?横浜に帆船の日本丸が保存されているのですが、中が見学出来て楽しかったです。船の中の生活は不便もあるでしょうが、狭いなかにもワクワク感がありますよね。でも、戦艦となると暢気な事は言ってられないか?

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  5. らぶさん、
    人形は、船乗りの生活が子供にもわかりやすいように、という事で作ったのかもしれませんが、面白かったです。
    昔聞いたCMのフレーズって、なかなか頭から抜けないものです。クリープなんて今でもあるのかどうかも知らないのに。

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  6. せつこさん、
    北の海で寒かったようですよ。戦闘はもちろん、機雷なども怖いでしょうし。
    お土産に買ってきたカタログに、ベルファストの甲板に立つ、ダッフルコートを着た船乗りの写真などが載っており、ふと、以前のせつこさんのダッフルコートのコメントを思い出しました。

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