トト・ザ・ヒーロー
人生はこまごまの忘れられぬ思い出のつぎはぎ。今までの人生を振り返ると、あれやこれやの場面がこれといった順番もなく浮かんでは消え・・・。
映画の一番好きなセリフは、アリスが両手を宙にかざし、トーマスに「私の右手と左手、どちらが好き?」という他愛ない質問。エヴリンが偶然、同じ質問を青年になったトーマスに尋ねる時、彼は、思い出のつらさに耐えられなくなり泣き出してしまう。
アルフレッドへの執念がなければ、幸せでありえたトーマスの人生。失敗としながらも、強く心に残る美しい瞬間が散りばめられている人生。もともと、人生に失敗、成功などあるのでしょうか。
トーマスの子供時代、陽気なお父さんがピアノを弾いて歌う歌が、この映画のイメージソング。フランスのシンガーソングライター、シャルル・トレネ(Charles Trenet)が1930年後半に書いた人生謳歌、 Boum(ブン)。
筋だけ読むと、何だか、妙に暗く落ち込みそうなこの映画を、生き生きしたものにするのに一役買っている選曲です。
歌詞の一部を、汗かきながら、フランス語の辞書片手に訳してみました。Boum(ブン)は、バン!の様な音ですが、そのまま、ブンと訳しました。
La pendule fait tic-tac-tic-tic
Les oiseaux du lac pic-pac-pic-pic
Glou-glou-glou font tous les dindons
Et la jolie cloche ding-dang-dong
Mais…Boum!
Quand notre coeur fait boum
Tout avec lui dit boum
Et c’est l’amour qui s’eveille
時計が刻む、チクタクチクタク
湖の鳥は、ピックパックピックパック
グルグルグルー、と七面鳥
素敵な鐘が、ディンドンドン
ああ、でも・・・ブン!
心がブンと響く時
共に、全てがブンと言う
それは、愛が目を覚ましたから
この曲が流れる映画の1シーンを見てみよう。曲に合わせて首を振るチューリップが愉快。
Boum!
Le monde entier fait boum
Tout avec lui dit boum
Quand notre coeur fait boum-boum
ブン!
世界中がブンと響く
共に、全てがブンと言う
心がブン、ブンと高鳴る時に
原題:Toto le Héros
監督:Jaco Van Dormael
言語:フランス語
1991年
老人ホームに住むトーマスの一生を、フラッシュ・バックを使って、彼の視点から映像化してあるこのベルギー映画、大好きです。公開された時、映画館で見て、ずっと記憶に残っており、最近になってDVDも入手。
トーマスが、自分の人生を思い返すとき、「何も起こらなかった、失敗の人生」と感じる。その要因は、幼い頃むかいの家に住んでいた金持ち息子のアルフレッド。本来ならば、自分がその家の子供であるのに、生まれたばかりの病院で火事があり、アルフレッドとすりかわって、違う家にもらわれてしまったと固く信じ、アルフレッドに自分の人生を盗まれたと恨む。
ファンタジーめいた半分夢のような場面を含む子供時代、愛に悩む青年期、アルフレッドへの復讐を決行しようとする老年のシーンを行きつ戻りつしながら、話は進行します。
思い出の重要な部分を占めるのが、トーマスとアルフレッドにとって人生最愛の女性となるトーマスの姉アリス。陶器のお人形のような顔をしたおませで奔放なアリスは、少女から大人への移行する時期に、しっかりとこの2人の心をとらえ、死んでしまう。アリスの死の原因も、間接的にはトーマスのアルフレッドへの嫉妬から。
青年になって、2人が恋に落ちる女性はアリスに似たエヴリン。このエヴリンにアリスとそっくりな洋服を着せようとするアルフレッドに、ヒッチコックの映画の中で、私が一番好きな「めまい」を連想しました。映画の一番好きなセリフは、アリスが両手を宙にかざし、トーマスに「私の右手と左手、どちらが好き?」という他愛ない質問。エヴリンが偶然、同じ質問を青年になったトーマスに尋ねる時、彼は、思い出のつらさに耐えられなくなり泣き出してしまう。
アルフレッドへの執念がなければ、幸せでありえたトーマスの人生。失敗としながらも、強く心に残る美しい瞬間が散りばめられている人生。もともと、人生に失敗、成功などあるのでしょうか。
トーマスの子供時代、陽気なお父さんがピアノを弾いて歌う歌が、この映画のイメージソング。フランスのシンガーソングライター、シャルル・トレネ(Charles Trenet)が1930年後半に書いた人生謳歌、 Boum(ブン)。
筋だけ読むと、何だか、妙に暗く落ち込みそうなこの映画を、生き生きしたものにするのに一役買っている選曲です。
歌詞の一部を、汗かきながら、フランス語の辞書片手に訳してみました。Boum(ブン)は、バン!の様な音ですが、そのまま、ブンと訳しました。
La pendule fait tic-tac-tic-tic
Les oiseaux du lac pic-pac-pic-pic
Glou-glou-glou font tous les dindons
Et la jolie cloche ding-dang-dong
Mais…Boum!
Quand notre coeur fait boum
Tout avec lui dit boum
Et c’est l’amour qui s’eveille
時計が刻む、チクタクチクタク
湖の鳥は、ピックパックピックパック
グルグルグルー、と七面鳥
素敵な鐘が、ディンドンドン
ああ、でも・・・ブン!
心がブンと響く時
共に、全てがブンと言う
それは、愛が目を覚ましたから
この曲が流れる映画の1シーンを見てみよう。曲に合わせて首を振るチューリップが愉快。
Boum!
Le monde entier fait boum
Tout avec lui dit boum
Quand notre coeur fait boum-boum
ブン!
世界中がブンと響く
共に、全てがブンと言う
心がブン、ブンと高鳴る時に
原題:Toto le Héros
監督:Jaco Van Dormael
言語:フランス語
1991年
興味深い映画ですね。映画の1シーン見てみました。
返信削除チューリップも踊る・・ふふふ。いかにも楽しそう^^
日本では公開されてないのかな~~
あれ、日本で公開はどうだったか、と思い、インターネット・ムービー・データベースというサイトで調べてみたら、このサイトでは日本は公開された国のリストには、入ってなかったです。意外でした。わりと話題になったのですが。
返信削除ビデオやDVDは、日本でも出てるようなので、いつかどうぞ。面白いです。
トト・ザ・ヒーロー、アイルランドで見られそうです。こちらでウォシュレットのファンになったリッチーはTOTOのプロモーションムービーか?なんて
返信削除とぼけたことを言っていました。
ヒーローのはしごという事で、ウォッシュレット・ヒーローと一緒に、ローカル・ヒーローも見てきてくださいな。
返信削除穣です。おはよう。はじめてブログ拝見。思ったとおりいいです。これからゆっくり見させて貰います。
返信削除穣さん、お越しいただいてうれしいです。
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