frivolousなガーデン小物達

こういう風に、バードケージ(鳥かご)に植物の鉢を収めて、外壁に吊り下げたり、庭に置いたりするのが、ここしばらく、お洒落だと人気のようです。ロマン派ガーデン小物を置く店でも、よく売っているのを目にするのです。

先日、お茶に立ち寄ったティールームでも、多角経営というやつでしょうか、レンガ塀で囲まれた裏のガーデンで、鉢植えの植物や庭用小物を売っていました。紅茶とケーキで一服した後、それでは、とガーデンへ繰り出して、所狭しと並べてある、鉢、植物、プランター類、庭の置物、そしてもちろん、バードケージを眺めて回りました。

こういうのを見ていると、私の心の奥深くに眠っていた、レースのリボンをつけた浪漫を愛する乙女心がむくむくむくと膨れていき、思わず、バードケージを欲しくなってしまうのです。・・・だんなに言うと、「こんなのすぐ錆びて、崩壊するよ。長持ちさせるには、しょっちゅう、ペンキ塗っちゃー、乾かし、塗っちゃー、乾かししないと。」良質で長持ちするものが好きながっちり堅実おじさんです。そして、「こんなfrivolousな物を欲しがるなんて、ぶつぶつ。」

frivolousは、「軽薄な、浅はかな」と、要は、見かけばかりで中身の無い物事を形容する言葉です。まあ、言われてみればそうなんですけどね。お値段も結構なものありますし。

でも、こうして一挙に目の前に並べられると、frivolousな物達の見かけの愛らしさにひかれ、手が出そうになるのです。写真だけでも取って帰りましょうかと、ぱちり、ぱちり。

家に帰って、自分の庭を見て、「あのバードケージは置き場もなし、買わずに正解」とは思ったのですが・・・

上の写真に取った、自分の翼の上に横たわって眠る天使(キューピット?)の像をまじまじ眺め、この子が、夏の花壇のフューシャ(フクシア)の花影で、蜂の羽音がけだるい空気を揺らす中、眠っている姿を思い浮かべて・・・「ああ、これは買えば良かったか。」こんなのは、多少かけても、コケが生えてきても味が出る一生物ですし。

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話は全く飛びますが、キューバからのニュースで、チェ・ゲバラの友人で、映画「モーターサイクル・ダイアリーズ」にも出ていた、アルベルト・グラナード氏が、ハバナで亡くなったそうです。何で、このニュースが頭に浮かんだのか・・・眠る天使を見て連想したのかな。88歳。frivolousとはほど遠い、有益な、良い人生を踏んだ人のイメージがあります。このニュースを載せた記事はこちら

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