日本とイギリスのプラスとマイナス

夜の羽田空港

久しぶりに、日本に行っており、6週間の滞在の後、日本の梅雨入りとともに、イギリスにもどりました。現在、ウクライナ情勢のため、ロシアの上空を避ける航路となっており、飛行時間は以前より長く、14時間ほど・・・。これは、結構、疲れます。行きは、トルコ上空などを通る南航路で、帰りは、来た行路を辿って西へと向かわず、逆に北東へ進み、アラスカ、グリーンランドなどを通過して戻りました。

前回、日本に滞在したのは、2020年2月、横浜港にダイヤモンドプリンセス号が停泊しており、マスクや消毒剤、トイレットペーパーが棚から姿を消し始めた、コロナの夜明け時期でした。

当時、イギリスは、地球の反対で問題となりつつあるコロナへの対策は、一切取っておらず、日本から、だんなに連絡をしても、「知り合いとの会話にも、コロナのコの字も出てこない」などという、まったく、危機感のない状況。そして、3月になってから、イギリスに戻った直後に、コロナ爆弾が炸裂し、外出に規制がかかるロックダウンが始まりました。・・・遥か昔の気がしますが。この、のほほんとした対処の遅さが、イギリスで大勢の死者を出す結果となったと思います。現段階で、イギリス国内でのコロナによる累計死者数は227618人、イギリスよりずっと人口が多い日本での累計は、74694人。この上に、コロナと診断されないまま亡くなった人の数も考えると、実際はもっとずっと多いでしょうね。

久しぶりの日本、6週間いても飽きずに、むしろ、帰ってきたくなかった・・・。だんなを一人残してきたので、さすがにそういうわけにもいきませんでしたが!戻ってからも、色々、日本のここが良かった、でも、まあ、この点はイギリスの方がちょっとはましか、などと色々頭に思い描くことも多く、ブログを使って、整理してみようと思いました。


日本の良いところ

町や道、公共施設、電車内などなどがきれい

余程の事が無い限り、電車がちゃんと動く

電車内が静か(もっと普通に喋りたい、にぎやかが好きと思う人にはデメリットか?)

店やレストランのサービスが良い

コンビニ商品の質が良く、便利、ちょっとした買い物ができる駅ビルの存在もいい

おひとり様の外食や旅行がしやすい

食べ物がおいしい(色が白すぎ、ねちっとした食パンだけはパスです。)

どんな小さな屋台でもコーヒーが美味しかった

医者(専門医)から、さほど待つことなく診断が受けられる

とにかくいろんな面で、毎日の生活が、ずっと便利・・・

滞在中、殺人事件などもあったが、イギリスよりはずっと犯罪は少なく安全感が高い

自責の意識が高い


日本の悪いところ

物事を機能させるため、責任感のため、従業員や個人へのプレッシャーが強い?

エコが説かれる世界の中で、商品がプラスチックなどでの過剰包装ぎみ

少なくとも戸外でのマスクはそろそろやめないと、暑くなる中、余計、体に悪そう

電車内などではマナーを重んじるのに、なぜか自動車マナーがあまりよくない

視聴者の知性を馬鹿にしているとしか思えないテレビのバラエティー番組の質、また、食べ歩き番組のあまりの多さ、旅行番組などでにしても、リポーターが食べ物を食べて「おいしー!」と言っているだけのようなものがやたら多く、内容が希薄

果物の値段が妙に高く、スーパーで入手できる種類も少ない

天災が多い


イギリスの良いところ

エコやオーガニックを意識した商品が日本より充実している

自動車マナーが比較的よく、道を譲ってくれることが多い

気さくなタイプが多く、見知らぬ人とでもすぐ会話が始まったりする

他の食べ物はさておき、食パンと乳製品が美味しい

スーパーで購入できる果物の種類が豊富で、値段も(現段階では)日本よりずっと安い

イギリスのスーパーの宅配サービスはすばらしい

天災が少ない(逆に、なのに、なぜまともに電車すら走らせられないのか?)


イギリスの悪いところ

街や公共施設がうすぎたなく、不潔(清掃もともかく、使う側にも問題あり)

電車のキャンセルや遅れが多発、しかも今はストにより、動かないことも

コロナのつけと医者看護婦不足、ストの影響で、かなりの重症でなければ家庭医に会うのも2,3か月待ち、タダだからと言っても、医者にも会えなければ意味がない、しかも、家庭医の紹介が必要なので専門医に会うまでの道のりは、とても遠い

現段階では、不動産、家賃が異様なまでに高い

電車内で大声でしゃべったり、座席に足を乗せても平気な輩が多い

風邪をひいていてもマスクしないどころか、咳をするとき口さえ覆おうとしない

何事もカップルを単位としてやりたがる

店員のサービスと愛想が悪いことが多い

その他一般的にサービスが悪いため(上記、スーパー宅配などは例外として)、客が多くのことを自分でやらねばならない(欧米企業が、日本より効率がいいと言われるのは、おそらく、こうした、自分たちでは最低限の事しかせず、客に物をやらせるという姿勢、物事の細部に気を配り綿密に行うという事をしない、などの点にあると思う、ある意味、効率が悪いと言われるのは、日本にとってマイナスとは言えない気もする、効率という言葉は必ずしも、社会にとって良い意味だけを持たない)

借金が平気でリスクを取って苦境に陥っても、誰かが助けてくれるというメンタリティー、自責の観念が弱い

一年の半分くらい灰色の雲が徘徊する

地域による国内教育水準のびっくりするほどの違い

こんなところ、歩いていたくない、と思うような、危険を感じる殺伐とした場所や町がけっこうある


気が付くと、ただ書き散らした、とりとめもないリストとなってしまいました。後からまた付け足し、修正したくなることもあるかと思います。

羽田空港内の日本橋

とにかく、ロンドンのヒースロー空港から、東京の羽田に到着してまず最初にいつも感じるのは、清潔さ。これは帰るときも同じで、そのピカピカ度の違いは目を見張るものがあります。大体、ヒースロー空港は、薄汚いだけでなく、時間をつぶすには不適当な場所で、店もレストランも魅力的なものがない。電車事情が悪いので、出発の日は、早めに空港に着くようにするのですが、着いてから2時間も、ぼーっと何するんじゃ?というような場所です。設計の際に、使用者の事あんまり考えなかったんでしょうか。また、到着の際も、あの汚さに遭遇すると、なんだか、旅の疲れが倍増するんですよね。国の玄関口ですよ、第一印象が決まる場所です。何とかして!

すべて、あくまで、個人的意見です。自分が住んでいる国に対しては、目が厳しくなってしまう事も多々ありますが、こちらに移り住んでから、今ほど、日本と比較した時のイギリスのマイナス点が気になることはなかったです。年を取ってくると、生まれたところがいいや、という鮭の心もちになってきているという部分もあるのでしょうか。

コメント

  1. 日本にご帰国されていたのですね。確かに日本の空港の綺麗さは目を見張るものがありますが、欧州でもロンドン、ヒースローはハブになる空港なので、利用される人間の数が圧倒的に日本とは差があるから、ゴミの量やらで綺麗さの質が落ちるのは、仕方ないと考えています。人が行きかえば、何処もかしこも汚れるのは、コロナで自粛が叫ばれる最中に、人の居ない海に行ったときに分かりました。海の透明度、ゴミの無い浜辺の質が違いましたから。(苦笑)

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    1. 確かに、それもありますね。古いですし。ただ、他のハブエアポートのスキポールなどに比べても、かなり劣る気がします。

      ヒースローは80年代にサッチャーさんの下、民営化されていて、現所有会社の株主はスペイン、カタール、カナダ、シンガポール、中国などの会社が含まれており、ペンションファンドなども入っているので、イギリスという国の誇り、乗客の使い勝手の良さの向上のためへの投資などより、営利が第一目的として押し出されているという感があります。その利益も海外に流れますし。海外への、資産切り売り大国イギリスがここでも垣間見られます。

      対して、羽田は、まだ国土交通省所有のようで、スキポールを所有するスキポールグループの主要株主はオランダ政府とアムステルダム市。成田国際空港株式会社なるものの、90%以上の株を所有するのも国土交通省とありました。

      あと、人は、常にきれいに清掃されている場所は、なんとなく汚しづらい、というサイコロジーもあるかもしれませんよ。使用者数が増えるにつれ、羽田も汚くなるのか、今後に注目って感じです。

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