イギリスのコロナ感染再拡大

イギリスでのコロナ感染大爆発で、全国的ロックダウン宣言がなされたのは、6か月前の3月23日でした。

デジャブ?昨夜の8時、ボージョー(ボリス・ジョンソン)は、再び、テレビ画面に登場し、再感染への対策とそれに対する協力を呼びかけのアナウンスをしていました。だんなは、ボージョーが画面に現れると同時に、「もう、こいつの顔を見るのも、声を聞くのも嫌だ。胸糞悪い!」と、居間を去って、隣の部屋に行ってしまいました。だんなは、現政府のコロナに対する対策の不手際もさることながら、合意なき離脱に突っ込みそうな、ブレグジットに関して、とにかく頭にきているようです。

感染は上がっているものの、入院者の数も死者の数も、今のところは、3月、4月にくらべ、ずっと低い上、経済がかなり危ない状態に達しているので、さすがに、もう全国的ロックダウンを行う事はせず、すでに導入されているルールの他に、明日から新しく施行されるという対策とは、

パブやレストランでの営業時間を夜10時までとし、バーの周りで立ち飲みなどを許可せず、テーブルサービスだけとする

バーでビールをつぐ人、ウェイター、ウェイトレス、店員、レストラン内で着席していない客は必ずマスクをする事

職場に行く必要のない人はできるだけテレワークをする

結婚式に参加できる人数の上限を30から15人に減らす

スポーツのイベントに徐々に観客を入れる予定であったのを中止

6人以上集まってはいけないという現行のルールを、室内で行うチーム・スポーツにも適応させる

ルールを守らぬものには、一回目から200ポンドの罰金を科す

といった感じです。(詳しくはBBCサイトまで。)このほかに、ボリスのモグラ叩き大作戦に従い、あまりにも感染が爆発してしまった地域は、局地的に、もっと厳しい処置が施される事となります。

交通機関、店内の客、病院などでのマスク着用の強制はすでに導入されていたのですが、私がその時不審だったのが、なぜ、バーテンダーや、調理人を含むレストランの従業員、店員にはマスク着用の義務が言い渡されなかったのかという事。客より先に、多くの人の相手をする従業員がまず、すべきではないのかと。

バーテンダーが、マスクをせずに、大声で喋りながら、ビールをぐーっと注いで客に出す様子、レストランのキッチンで、キッチンスタッフが、サラダなどを、マスクをつけない顔をぐっと近づけて調理している様子、マスクなしで、料理を運んでくるウェイトレスなどが、テレビのニュースで映る度、レストランもパブもカフェも、もうしばらく入りたくないと思っていたものです。店それぞれの判断に任されていたのでしょうから、当然、従業員が、マスク着用していた店もあったのでしょうけどね。往々にして、マスクではなく透明のフェイスシールドをつけて給仕しているウェイターやウェイトレスがニュース画面に映っていたりしました。でも・・・あのシールドって、顎から下ががばっと開いているじゃないですか。その下のところに、お盆掲げて、客が食べるものを運んで来ていたのです。喋ったりしたら、唾とかは、全部その下の開いている部分から、集中して、お盆にのってる食べ物や、テーブルの上に降りかかりますよね。そんなものを、こっちの人は、みんな、平気で飲み食いしているのですよね、これが。私は、フェイスシールドは、マスクしないより、ヤバイんじゃないか、と思って見てました。おそらく、フェイスシールドの方がマスクより、着用していて楽だからというのがあったのでしょうが、逆効果もいいところです。ちょっと考えればわかりそうなのに。日本で時々使用されている透明マスクって、下の顎の部分をちゃんと塞いでありますよね。下部分が、がば開きのフェイスシールドは、お医者さんなどが、マスクをしたうえで、更に目などを感染から守るためにするものじゃないかと思いますよ。まあ、遅ればせながら、ようやく、こういう人たちもマスク強制になったわけですが。

全国的ロックダウンが終わった後も、テレワークを続ける人が多く、郊外からロンドンへとむかう通勤電車は、がらがらのままでした。わりと遠距離からロンドンに通勤している友人に言わせると、車両にはいつも自分を含めて3,4人くらいだとか。おかげで、ロンドンは閑古鳥が鳴き、普段は、オフィスで働く人がランチなどを買ったり、外食をしたりするのに頼っていたロンドン中心部の店やレストランは客足が戻らず、大打撃を受けており、つい最近まで、ボージョーは、「皆さん、会社へ戻りましょう!」と、積極的に、通勤を支持して、徐々にオフィスに人が戻り始めた矢先でした。それが、いきなり、「やっぱり行くなー!」これで、ロンドンのさらに多くの店が、経営困難におちいるかもしれません。しかも、この対策は、場合によっては6か月続くなんて言ってますから。

また、罰金などと言っても、ルールを無視する人を片っ端から捕まえるのは、まず無理でしょう。前回の記事で書いたコーヴィディオットが、あちこちで大勢で集まり、乱痴気騒ぎをしない事を願うのみですね。

イギリスでは、PCRテストを、ヨーロッパのどこの国より沢山やっていると、いばっていましたが、化学者によると、ただ数をたくさんやったからと言って、それだけでは意味がないという事。それはそうでしょう。特に今までは、やりたい人は誰でもできていたようで、症状が無くとも、ホリデーに行く前に受けとこうと、気軽にやっていた人もいたようです。要するに、公金を使ってのテストの無駄使い。それが、たたったのか、ここのところ、実際に、症状がある、学校の先生や家庭医、看護師などですら、テストを受けられないような状態が発生していました。また、受けられても、地元から100キロ近く離れた場所に受けに行けなどと言われるケースも相次ぎ、更には、予約を入れるサイトがパンクして、サイト自体に入れないとかいう状況も起こり。追い打ちパンチとして、結果が陽性であった場合の濃厚接触者の追跡調査も、いまだきちんとなされていない状態です。このまま、コロナ以外の、インフルエンザが流行る季節に突入ですからね。今後、どうなるかは、乞うご期待。もう、笑うしかないです。

感染が上がり始めたという話が出始めた段階で、すでに先週から、またトイレットペーパーの売り上げが25%くらい上昇したとかで、買いだめがはじまっているのかもしれません。スーパーは、トイレットペーパーの供給はちゃんと抑えているから、心配するな、と言っている様なのに。それにしても、なぜに、いつもトイレットペーパーばかりを、ふんだくろう(糞だくる!ははは!)とするのか・・・謎ですねえ。

今朝のニュースではまた、ブレグジットの移行期間が終わる来年1月1日より、ヨーロッパ大陸への玄関口である港町ドーバーでは、今までする必要の無かった手続きが新たに導入されるため、その書類検査などに時間がとられ、ケント州内のドーバーへと行く道路は、大陸からの荷物を乗せてたどり着いたトラック、またはイギリスの物資を乗せ大陸へ行こうとするトラックの長蛇の列で、膠着状態になるという話も出ています。物資の移動がスムーズにいかなくなる恐れのため、年末へ向けて、また、パニック買いの嵐が吹き荒れるかもしれません。やれやれ。

今朝、庭では、うちのハシバミの木になる木の実を目当てにやってきた灰色りすが走り回り、芝生のあちこちに、木の実を植えている姿を見かけました。秋ですね。

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