蓋つきマグカップの効用

先週は、非常に暖かく、「今年は、冬などまだまだね」などと思っていたのに、ここ数日、気温がガタッと落ち、今朝なども、ナイトガウン姿で、庭へ出る勝手口を開けたとたんに、ぶるっときました。「ああ、さむ。お茶入れよっと。」

最近、だんなと2人で愛用しているのが、蓋のついたマグカップ。もともと、ガーデンセンターで購入した品で、蓋には、「antibug mug(虫よけマグカップ)」、更には、「虫は外、熱は中」と書かれ ています。ガーデナーが庭で紅茶を飲む時に、カップ内に虫が飛び込まないように、また、戸外でも冷め難いように、という配慮のマグカップなのです。「飛んでで茶に入る夏の虫」は嫌ですから。ちなみに、以前にも書きましたが、マグカップというのは日本人英語で、英語ではただ単にマグ(mug)ですので、気をつけましょう。

虫が入らないようにというのはともかく、保温性がいい、というのがこのマグカップの良いところ。また、リーフ・ティーとティーポットを使わずに、ティーバッグで紅茶やハーブティーを入れる時は、これで、蓋をしてむらして出すと、結構、味が良い様な気がするのです。ティーバッグを取り出した後は、蓋は、使用済みティーバッグの受け皿としても使えるし、また、コースターにもなるし。ただし、蓋を開けた直後は当然、蓋の下は蒸気でぬれているので、コースター代わりに使う前には、ズボンの膝のところで、底を拭いたりしていますが・・・!

とにかく、ガーデナー用マグカップという事なので、形は植木鉢風。だんな用のものには、Lone Ranger(マスクなどをつけて単独で活躍する謎のヒーロー)をもじり、lone(ひとりの)という言葉を、 lawn(芝生)に置き換えた、 The Lawn Rangerと書かれています。無理して訳すと、「必殺芝刈り人」みたいな感じでしょうか。芝刈り機を含む、庭仕事の道具に囲まれたおじさんのイラスト入り。一方、私のものは、リーダーズ・ダイジェストをもじり、Weeders Digest(雑草むしる人のダイジェスト)と書かれ、ふざけた雑草のイラストが描かれています。たとえば、タンポポは英語でダンディライオンですが、タンポポの葉の間からダンディーなライオンの顔が生えている・・・。

ここ数年、芝刈り係はずっと私ですので、私が、必殺芝刈り人マグカップを使った方がいいんじゃないかとも思う時もあります。近所で、女性が芝刈っている家は我が家くらいですよ、まったく。二の腕が引き締まるから、いいんですけどね。もっとも、周辺のお年寄りの家では、お金を払って、庭師のミスター・ハウに来てもらって、刈ってもらっているところも多いです。夏季は、2週間に1回ほど、このミスター・ハウが、うちの通りでは4,5軒の家の前庭、後ろ庭の芝を、ぱぱっと刈っていますので、わりと、効率よくお金になってるのではないでしょうか。本日も、私は芝刈りしました。寒くなった事の利点のひとつは、おそらく、今年はこれが最後の芝刈りだろうな・・・という事ですね。ミスター・ハウも、近所の人の話によると、冬季は、工場などで別の仕事をしているようですので、来年春までは、もう見かけないでしょう。彼が、うちの通りに再び現れると、「あ、春が来たな」なんて、水仙みたいに、季節の風物詩と化しています、あの人も。

芝刈りで疲れた後、蓋つきマグカップで指を暖め、葉が散ってしまった木の枝のシルエットを眺めていると、木枯らしの季節にも、それなりの味はあるなと思うのです。

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