アドベントカレンダー

今年のクリスマスシーズンは、円形をしたアドベントカレンダーを買って飾っています。早春に設置した薪ストーブの上の壁に、庭の植物で作ったクリスマスリースをかけていたのですが、薪ストーブからの暖かい風がもわーっとあがっていって、リースはたちまち乾燥してしまったため、何か、代わりに飾るクリスマスらしいものを探していたのです。

「到来」を意味するアドヴェント(advent)は、キリストの到来(誕生)を待つ、待降節の期間。クリスマスから4つ前の日曜日(アドベント・サンデー)に始まり、クリスマス・イブに終わります。ちなみに、アドベント・サンデーの、更に一つ前の日曜日は、スターアップ・サンデーと称され、伝統的にクリスマス・プディングを作る日とされています。今年はプディング作り、少々出遅れたので、そろそろ材料を用意しないと。

一般に巷で売られているアドベント・カレンダーは、24の小窓が付いていて、それぞれ、1から24までの番号がふってあり、実際のアドベンとの開始とは多少ずれても、それを12月1日から、数字を追って、ひとつひとつ開けていくわけです。今年は、アドベントの開始の日曜日が、ぴったりと12月1日に当たっていました。開けた小窓の後ろには、クリスマス関係のエンジェルや、羊、お星様、などの絵が描かれています。子供には、クリスマスまでの秒読みに、アドベント・カレンダーの窓を毎朝開けるのが楽しみでしょう、きっと。おばさんだって楽しいんだから。アドベントカレンダーの小窓を開けるというのは、もともとは、1850年代に、ドイツで始まった習慣なのだそうです。

だんなの子供時代は、小窓を開けると小さなチョコレートが入っているものを親に買ってもらっていたそうで、24日の窓には、一番大きいチョコが収まっていたそうです。窓をあけるのは、毎朝、喧嘩をしないように、お姉さんと順番。そうですよね、子供は、些細な事できょうだい喧嘩となるものですから。私と兄貴の子供のころの、記憶に残る大喧嘩は、お菓子会社「森永」の当時のテレビ・コマーシャルが原因でした。森永のコマーシャルの最後には、テレビの画面の隅に、背をむけて立っている森永エンジェルが登場して、エンジェルがくるりとこちらに顔を向けると共に、「ポピポピー」と音楽が入るというものでした。この、「ポピポピー」と言うのが楽しくて、兄貴と私とどちらが「ポピポピー」をエンジェルと一緒に言うかで大喧嘩をしたのです。兄に先を越されて、びえーんと火がついたように泣き出した私を見て、父が、「お前はお兄さんなんだから、ミニに言わせて上げなさい!」と兄貴を叱っていましたっけ。兄貴には悪いが、小気味良かったです。ちょっと、くだらない脱線となりましたが、エンジェルということで、少しはクリスマス色はありますか。

子供がいたら、こんな、毎年使える木製のアドベントカレンダーもいいですね。番号に従って、毎日引き出しをあけて、中に小さなプレゼントを入れておくものです。伝統的なものからは、ちょっと離れてはいますが。

私が買ったのは、ナショナル・トラストのアドベントカレンダーで、人気のクリスマス・キャロルである「The Twelve Days of Christmas ザ・ トゥエルブ・デイズ・オブ・クリスマス」(クリスマスの12日)のイラストを背景に、24の小窓が、円内に散りばめられています。(このキャロルについては、また、いつか、別に書く事とします。)かつて、訪れた事のあるナショナル・トラスト所有の建物なども所々に描かれており。形も、デザインも、結構気に入っているので、捨てるのはもちろん、リサイクルに出すのも何となく惜しいので、十二夜になったら、綺麗に窓を全部しめて、また来年使おうかな・・・と、すでに、せこい計画をねっています。

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