ヤギのミルクでカプリチーノ

もともと、食生活は、比較的健康なものを食べているつもりではいたのですが、だんなが白血病になってから、「あれはいいんじゃないか」、「これは良くないんじゃないか」と、色々と人からアドバイスを受けることも多くなっています。

今年の夏、大量生産されている牛乳というのは、案外、身体に良くない物も入っている可能性もあるのではないか、、、と人に言われ、以来、ミルクは、ヤギの乳に切り替えました。昔から、牛乳より栄養価が高いという話は聞いていたし、アルプスでハイジはヤギのミルクを飲んで、すくすく元気な子に育って、クララも、山の空気とヤギの乳で健康を取り戻したわけですし。最近は、スーパーなどでもヤギのミルクは簡単に手に入りますが、やはり、牛乳ほどの需要は無いので、お値段は少々高め。ただし、最近話題の「traceablility トレーサビリティー」はばっちりです。

トレーサビリティーとは、言うまでも無く、trace(追跡する)と、ability(可能)がくっついた言葉ですが、食べ物に関して使用すると、お皿の上に乗っている食べ物が、実際にどこから、どういう経路を辿って来たかを知ることができる可能性、という意味。最近イギリスのメディアを沸かせた、馬肉注入事件以来、よーく使われるようになった言葉です。

牛肉や羊肉を使っているはずの冷凍食品などに、どこから入手されたかわからない馬の肉が混じっていた・・・という、この馬肉事件によって、スーパーの棚に並ぶ食品のいくつもが、製造される過程で、実に、複雑な経路を辿っていることに焦点が当たったのです。そして、農場からキッチンへの経路が単純で、トレーサビリティーが高い事が重要視されるようになってきました。仲介者を通さず、生産した農家が直接、マーケットの屋台で売るファーマーズ・マーケットなども人気となっています。また、家庭菜園なども、土や肥料、育てる手間を考えると、スーパーで買った野菜の方が安い、という事もありますが、実際に育てるのに何を使ったかの把握は完璧に出来るので、トレーサビリティーの観点からは、グッドなのです。

大体いつも買うヤギのミルクは、ヨーク近くの農場のもの。季節がら、イラストのヤギにサンタの帽子を被せてあるのも気が利いています。また、スパイスの入った、暖かいものが飲みたいこの時期のため、パッケージに、「サンタのカプリチーノ」と名づけて、スパイス入りホットミルクのレシピが書かれていました。ミルクはベッドに行くちょっと前に飲むと熟睡できるなどという、言い伝えもありますから、最近夜に、時折、このカプリチーノを作って飲んでいます。カプリチーノという名は、山羊座の英語名、カプリコーンと、カプチーノを合体させたものでしょう。山羊座の私には、心引かれるネーミングです。

カプリチーノのレシピを訳して載せておきます。

材料2人分
ヤギのミルク 500ml
バニラエッセンス  テーブルスプーン1杯
シナモンパウダー  テーブルスプーン半杯
すりおろしたしょうが テーブルスプーン半杯
ナツメグパウダー  テーブルスプーン半杯
好みで砂糖

ミルクを沸騰させないように温める。バニラエッセンス、シナモン、しょうが、砂糖を入れかき混ぜる。カップに注ぎ込んだ後、ナツメグのパウダーを散らす。更に、ブランデーをちょろっとたらしたり、ココアパウダーを加えても良い。当然、牛乳でも作れるわけですが、その場合は、名前をカウチーノとしないと。

しょうがは、わりとぴりっときますので、強い味が嫌な人は、量を減らしたほうがいいかもしれません。スパイスも、マサラティーなどと同様、自分で実験して変えても良いでしょう。本当に身体はほくほくするし、なかなか美味です。

落胆の追記(2020年8月)

この山羊のミルクを販売するセント・ヘレンズ・ファームが山羊を虐待しているというニュースが入り、大手のスーパーが次々と、この会社の商品の販売を中止しました。何年も、牧歌的イメージに騙されて購入していたと思うと、腹立たしいです。

これに関して詳しくは、こちらの記事まで。

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