クリスティアーノ・ロナウドが刺青をしない理由

ポルトガル、ユ―ロ2016年優勝おめでとう
昨夜の、UEFA欧州サッカー選手権(ユーロ2016)フランス対ポルトガルの決勝は、試合内容そのものより、人間ドラマとして面白かったですね。最初から、優勝経験がない、小国のポルトガルを応援していたので、満足いく結果でしたし。

前半25分で、膝を負傷し交代を余儀なくされ、悔しさに涙するポルトガルのキャプテン、クリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronald)。両チーム合わせても、一番のスターですから、残り時間、彼のいない決勝は、今ひとつ、つまらないし、また、ロナウドに頼るところの強いボルトガル・・・気の毒に、これは、最初から有利と言われていたフランスの勝ちか・・・ちぇ!

と思いきや、ポルトガル軍一致団結で、0ー0とフランスに得点を許さず抑え込み、延長時間へ突入。残り10分ほどで、エデルにより、ポルトガル念願のゴール。興奮したロナウドは、「あんたは、コーチかい?」の感じで、びっこひきひき、ピッチわきから激励とアドバイスを叫び、会場のポルトガル・ファンに、更なる歓声で盛り上げるように呼びかけ。試合の最後を告げる笛が響き、感涙にむせる・・・。すでに、ロナウドは、将来はポルトガルのマネージャーになるのではないかなどと話も出ています。

試合後、BBCのコメンテーターのひとり(たしか、リオ・ファーディナンドだったと思います)は、ピッチわきから指令を飛ばすロナウドの姿を見ながら、「ロナウドっていう題名の映画を見ている気分だった。」なんて言ってましたが、まさにその通りでした。映画か、日本のスポ根アニメのような筋書き。決勝に臨むチームを率いるキャプテンが負傷。ショックを受けながら、チームは、新たなる決意で、キャプテンのため、自分たちより強い敵に立ち向かう。傷つきながらも、脇から声援を送るキャプテン。そして、終了近くの闘魂のゴール。残り時間、敵にゴールを許さぬ最後の努力。そして、勝利と喜びの涙。じゃん、じゃーん!めでたし、めでたし。

サッカー選手は、ベッカムなどもそうですが、体中に刺青いっぱい、などという人は沢山います。そんな中、クリスティアーノ・ロナウドは、刺青は一切なし。以前は、私、ロナウドは、エゴが強そうな自己中人間のイメージがあって、さほど好きではなかったのですが、彼が入れ墨をしていない理由というのを聞いてから、とても好感を持っています。

ロナウドは、定期的に献血をしており、一時的でも、献血の妨げになる、刺青を入れるなどの行為は一切しない主義なのだそうです。献血の他にも、彼は、骨髄移植が必要な患者のためのドナー登録もしており、すでに一度、骨髄を提供した経験もあり、またこれからも、頼まれたらやる、と言っています。献血とそれほど違わないから、と。うちのだんなは、かれこれ、4年半前に、白血病の治療で見ず知らずのドナーから提供された骨髄で、骨髄移植をしており、このおかげで、あちらこちら、ポンコツで、時に治療が必要でも、まだ一応は普通の日常生活を送っていられます。あの時点で、ドナーが見つかっていなかったら、死んでた可能性はかなり高い。ですから、サッカーに関してはショーマンでも、彼くらいの年代で、こういう事をしてくれる人は、本当にありがたいのです。どこかで、誰かが、それとは知らずに、クリスティアーノ・ロナウドの骨髄や血液を受けて、延命しているわけですから。

写真は2つ共、BBCのサイトより拝借しました。
当ユーロ2016決勝についての詳細は、下まで。
https://en.wikipedia.org/wiki/UEFA_Euro_2016_Final

ついでながら、EU離脱騒ぎ以来、イギリス関連の景気のいいニュースは皆無だったので、夜にユーロ2016決勝が始まる前の、昨日午後のウィンブルドン男子シングルスでのアンディ・マリーの優勝と、混合ダブルスでのヘザー・ワトソンの優勝も、気分が良くなるもので、スポーツ観戦による憂さ晴らしができました。

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