ビッグ・フリーズ
イギリス全土、ビッグ・フリーズ(大凍結状態)が続いています。
各地で雪が降り、気温は下がり、道路は凍り、空港では飛行機のキャンセルが相次ぎ、電車はキャンセルと遅れでダイヤは乱れ、学校は閉鎖し、歩道で人は転んで骨を折り、病院の緊急課は大忙し。
普段は、スキーリゾートとしては、あまり積雪があてにならないスコットランドも、今回は、雪はたっぷり。気温もマイナス20度以下に落ち込むところも出ています。また、地面の凍結で、死者の埋葬なども、延期されているとか。
以前の記事「ウィンター・ワンダーランド?」で書いた様、毎回、雪が降る度、雪なれしていないこの国(特に南方)は、対応に大混乱となります。去年の2月にも、確か、雪が降り、騒いだ覚えがありますが、今回のは、ちょっと様子が違い、かなりの長期戦にもつれこんでいます。
イギリスは、大陸の西側に位置し、大体の場合、大西洋側から吹いてくる西風の影響で、大陸内部にあるヨーロッパ諸国に比べ、冬の寒さと雪の多さはさほどひどくないのですが、現在、スカンジナビア上空にどっかり腰を下ろし、去る気配の無い高気圧のおかげで、西風はブロックされ、高気圧周辺を時計方向に回る冷たい風が北東から押し寄せてきています。よって、久しぶりに、長期に渡るビッグ・フリーズとあいなりました。
記録によると、過去の冬、イギリス全土が、ひどい目にあったのは、The Big Freeze of 1963と呼ばれる、1962年クリスマスから1963年の3月にかけて。71日間、イギリスのどこかで、毎日のよう雪が降り続けたということ。また更に遡ると、終戦直後の1946・1947年の冬もそれは厳しかった上、戦後の貧しさで、燃料不足、人は、室内で厚着をしてベッドにうずくまって暖を取り。・・・さすがに今回は、そこまでの惨状には達していません。
この天気が続き、野生動物も、影響を受け始めている模様。昨日はインターネットのニュースで、デボン州の川が凍り、浮かんでいた白鳥が、氷に挟まれ動けなくなっているビデオなども見ました(白鳥は、後に無事救出されたそうです。)
餌を求めて、うちの庭へ舞い降りるブラックバード(Blackbird)の数も急上昇。普段から、食べ終わったリンゴや梨の芯や、夕飯の残りの肉の脂身などは、鳥用に庭にぽんとほおっておくのですが、最近は、そのほかにも、朝一で、庭に餌まき。
以前はうちの庭では見たことがあまりなかった、写真のパイド・ワグテール(Pied Wagtail)もやって来るようになり、雪におおわれた芝生の上を、その名の通り、尻尾(テール)を振り(ワグ)ながら、食べるものを探して歩き回っています。こうやって、餌をやっても、見えないところで、かなりの数の野鳥が死んでいるかもしれません。
こんな傾向がエスカレートすると、そのうち、訴えられるのが怖く、社会に良いような事でも、誰も何もしない国と化すのでは・・・なんて考えると、気分もビッグ・フリーズしてしまいます。
各地で雪が降り、気温は下がり、道路は凍り、空港では飛行機のキャンセルが相次ぎ、電車はキャンセルと遅れでダイヤは乱れ、学校は閉鎖し、歩道で人は転んで骨を折り、病院の緊急課は大忙し。
普段は、スキーリゾートとしては、あまり積雪があてにならないスコットランドも、今回は、雪はたっぷり。気温もマイナス20度以下に落ち込むところも出ています。また、地面の凍結で、死者の埋葬なども、延期されているとか。
以前の記事「ウィンター・ワンダーランド?」で書いた様、毎回、雪が降る度、雪なれしていないこの国(特に南方)は、対応に大混乱となります。去年の2月にも、確か、雪が降り、騒いだ覚えがありますが、今回のは、ちょっと様子が違い、かなりの長期戦にもつれこんでいます。
イギリスは、大陸の西側に位置し、大体の場合、大西洋側から吹いてくる西風の影響で、大陸内部にあるヨーロッパ諸国に比べ、冬の寒さと雪の多さはさほどひどくないのですが、現在、スカンジナビア上空にどっかり腰を下ろし、去る気配の無い高気圧のおかげで、西風はブロックされ、高気圧周辺を時計方向に回る冷たい風が北東から押し寄せてきています。よって、久しぶりに、長期に渡るビッグ・フリーズとあいなりました。
記録によると、過去の冬、イギリス全土が、ひどい目にあったのは、The Big Freeze of 1963と呼ばれる、1962年クリスマスから1963年の3月にかけて。71日間、イギリスのどこかで、毎日のよう雪が降り続けたということ。また更に遡ると、終戦直後の1946・1947年の冬もそれは厳しかった上、戦後の貧しさで、燃料不足、人は、室内で厚着をしてベッドにうずくまって暖を取り。・・・さすがに今回は、そこまでの惨状には達していません。
この天気が続き、野生動物も、影響を受け始めている模様。昨日はインターネットのニュースで、デボン州の川が凍り、浮かんでいた白鳥が、氷に挟まれ動けなくなっているビデオなども見ました(白鳥は、後に無事救出されたそうです。)
餌を求めて、うちの庭へ舞い降りるブラックバード(Blackbird)の数も急上昇。普段から、食べ終わったリンゴや梨の芯や、夕飯の残りの肉の脂身などは、鳥用に庭にぽんとほおっておくのですが、最近は、そのほかにも、朝一で、庭に餌まき。
以前はうちの庭では見たことがあまりなかった、写真のパイド・ワグテール(Pied Wagtail)もやって来るようになり、雪におおわれた芝生の上を、その名の通り、尻尾(テール)を振り(ワグ)ながら、食べるものを探して歩き回っています。こうやって、餌をやっても、見えないところで、かなりの数の野鳥が死んでいるかもしれません。
また、冬眠中の野生の蜂も凍死する可能性があるらしく、来夏の受粉が心配されているそう。人間でも凍死者が出る事もあるのですから、野生だともっと大変。
さて、うちのだんなは、シャベルを持ち出し、えっちらと、車庫の前の雪かきをし、ついでに、家の前の歩道の雪かきもしていました。こういう天気を機に、犬を散歩させている通りかかった人が声をかけていくことなども多く、何人かと立ち話となっていました。そのうち一人は、「せいが出るねえ。」と褒めながらも、「あんた、気をつけたほうがいいよ。公の歩道の除雪すると、そこで滑って転んで怪我した人間などから、訴えられる事あるそうだよ。だから、地方自治体なんかも、下手に歩道の雪かきして訴えられるの嫌だから、何もやらないんだよ。」なんて、けったいな国民性でしょう!
この話を聞いた後、BBCのサイトで、確かにこんな事が書かれているのを読みました。
米国の一部の州や、スイス、ドイツ、オーストリアなどの国では、地域によって、雪がある程度積もった際、自分の家の周辺の歩道(公道でも)を雪かきする事が義務付けられている。イギリスでは、そういった義務は無く、(通りがかりのおじさんが言ったとおり)、もしその雪かきした部分で転んで怪我をした人間がいたら、雪かきした人間は、訴えられる可能性がある・・・とありました。ただし、訴える側は、雪かきをした人間の「不注意さ」または「悪意」を証明する必要があるので、実際に罪となることはめづらしいそうですが。
どこの国にも、嫌な部分というのはありますが、私がこの国に関して嫌なのは、個人に災難や不都合があった際、いつでも、他人のせいにする、または、非難できる第3者を探すところ・・・でしょうか。滑って転べば、自分の不注意や自然の影響は考慮せずに、誰か非難できるやつがいるはずだ、とやる。子供が万が一怪我をしたりした場合に、親に訴えられるのが嫌で、遠足などの付き添いを嫌がる先生もいるという話も聞いたことがあります。
こんな傾向がエスカレートすると、そのうち、訴えられるのが怖く、社会に良いような事でも、誰も何もしない国と化すのでは・・・なんて考えると、気分もビッグ・フリーズしてしまいます。
大雪 お見舞い申し上げます。雪かきは重労働ですよね。私は雪国ではないので、その苦労は知りませんが、これが毎日の事となるとうんざりですよね。ところで、責任回避の傾向は日本でも同じようですね。最近はモンスターペアレンツという学校へ理不尽なクレームを持ち込む親が多くて、先生はなるべく文句をいわれるかもしれない事はやらない傾向です。子供の教育の基本は学校ではなく家庭ということが徹底出来るといいですね。
返信削除雪国から見れば、笑ってしまうような雪量なのでしょうが、体制が出来てないので、大騒ぎです。今週から少し暖かくなるようで、せめて道の氷が溶けてくれると助かります。
返信削除学校などでは、そのうち安全対策が難しい化学の実験なども、出来なくなるかもしれませんね。
クラス社会のこの国では、親のモラルや教育に対する態度が大幅に違い、想像を絶するひどさの家庭状況も沢山あるので、基本は家庭では、まず不可能な気がします。
雪が積もった朝、リッチーが鳥たちが食べ物を見つけられなくなると言ってパン屑やナッツを用意していました。大雪が降ると日本人は自分たちのことのみで動物のことまでなかなか考えがおよびません。動物愛護が身に付いているのですね。イギリスの良いところだと思います。ここは昨夜から吹雪でした。カラスぐらいしか見かけません。小鳥達、どうしているのか...。ワグテール(せきれい)アイルランドでも見かけました。
返信削除ワグテールもゲンキンで、雪がとけたら、うちの庭を見捨ててどこかへ行ってしまいました。雪の間は、ブラックバードなども大騒ぎで裏庭に沢山やってきて、庭の雪の上は、鳥の足跡だらけだったりしました。来季に影響が出ないくらいの数は生き残ってくれたらと思いますが。
返信削除北海道並みの吹雪がきたら、この国、2,3週間麻痺でしょうね、きっと。