天は自ら助くる者を助く

「Heaven helps those who help themselves.(天は自ら助くる者を助く)」

これはチャールズ・ダーウィンの「種の起源」と同日(1859年11月24日)に出版された、サミュエル・スマイルズ(Samuel Smiles)著の「自助論(Self-Help)」の有名な序文です。今年はその出版150周年。

この本の概要は、そのタイトルと序文のごとく、「努力する人間は成功する」。色々な分野で活躍した人物をとりあげ、彼らがいかに努力して成功したかを綴る。ヴィクトリア朝の進歩の気風に合った内容だったか、瞬く間に、ベストセラーに。その後、何ヶ国語にも翻訳されました。1904年のスマイルズの葬式は、当時では、ヴィクトリア女王の葬式に次ぐほど大々的なものだったと言います。

現在でも、セルフ・ヘルプと称される「人生の成功の鍵を教えます」風の本のジャンルは、どこの本屋でも売れ筋だそうですが、この本はそのジャンルの先駆者。

努力次第で、何にでもなれる、夢が実現できる・・・とは確かに、魅力的な考えですが、実際には、「働けど働けど、尚わが暮らし楽にならず」の様な事も頻繁にある。生まれた環境、親の態度で、スタート地点でハンディ・キャップを負ってしまう事もある。ある分野で成功するには、努力にプラス・アルファして、運が必要なのは必至です。

*****

などと書きながら、少し前、こんな話をラジオで耳にしました。

それが何であれ、あるひとつの事(楽器の演奏、スポーツ、絵画、小説を書く、学問、語学習得、料理・・・その他もろもろ)を習得して、上手くなるには、平均1万時間をその事に費やす必要があるのだそうです。いわゆる、その道の達人達は、天才などと騒がれる人でも、それだけの努力をしているのだと。

考えてみれば、ひとつの事に長い時間を費やすというのも、その事が好きで、ある程度の情熱を持っていないと続かない。「xxになりたい」「xxに精通したい」と思った時、限られた自由時間の中、他の楽しい事をする時間を割いてまで、その事に使えるか。毎日、進歩がのろいと思いながら、続けられるか。この1万時間を突破するのは、情熱の証明テストにもなるのでしょう。

子供のうちから、それだけ好きな事を見つけられるというのは、幸運な事かもしれません。当然、子供の方が、脳はやわらかく、習得も早いでしょうから。まあ、大人になってしまってからでも、まだまだ、色々な可能性があると信じたいところですが。

何をもって、成功を定義するかにもよりますが、自分ではどうにもならない運はさておき、自助論から何かを学ぶとしたら、「あっという間に何かに精通することはできない、こつこつ時間をかけて、今日は昨日より、明日は今日より、少しだけでも知識が増えた、上達したと思えるように努力をしよう」・・・という言ってしまえば、当たり前の事でしょうか。「あしたのジョー」ではないけれど、あしたのためにその1、その2、と。

コメント

  1. 1万時間ですか・・・。心に止めておきましょう。
    年をとってからだともっと時間がかかりそうですね。
    英語での会話をもっと自在にできるよう願っているのですが、
    毎日の積み重ねですね。

    返信削除
  2. 1万時間、一日何時間をかけるかにもよりますが、結構な長丁場。
    でも、毎日ご飯を食べるように、習慣になれば、気がつくと技が身についている、なんていうのもあるかもしれません。

    返信削除
  3. らぶらぶ(^^)2009/08/21 18:42:00

    お久しぶりです。
    いつも、のぞいております^^1万時間・・・・・すごいようで、そうでないのかもしれませんね。
    いまさらながら、英会話のテープを聴いたりしています。
    先日のピカデリーサーカスの記事を見たときに、「あっ!!ここ行った!!」って思って、年内にはまた行きたいと思いました。そのためには、せめて相手の言っていることをきちんと理解したいしね^^
    がんばるぞ!1万時間!!^^

    返信削除
  4. らぶさん、お久しぶりです。
    ピカデリーサーカスは、以前はそごうなんかもあったんですが、つぶれちゃいました。それでも、ジャパン・センターはまだあるし、ピカデリーをそのまま西へ歩くと日本大使館もあり、日本関係も多い場所ですね。
    1万時間、がんばです。

    返信削除

コメントを投稿