風見鶏

風見鶏は、英語で「weathercock」。風の方角を見るために屋根の上に立てる風向計「weather vane」の事ですが、なぜ、鶏「cock」なのか・・・と思った事はあるでしょうか。

なんでも、これは、教会の塔の上に風向計を立てる際に、ペトロ(または、ピエトロ、ペテロ。英語では、ピーター。)のシンボルのひとつである、鶏を形取ったものを備え付ける事が多かった事によるそうです。この事は、実は、最近、ぱらぱらめくって眺めていた、イギリスの子供の本に書いてあったのを見つけて知ったのです。教会の屋根に風見鶏を立て、教会に集まってくる人々が、イエスを否認した時のペトロの事を思い出すように。

福音書によると、ペトロは、拘束、連行されてしまったイエスの事を、鶏が2回鳴く前に、「あの人物は、知らない、自分と関係ない。」と3回否認。前もって、イエスから「お前は、鶏が2回鳴く前に、3回私のことを否認するだろう。」と告げられており、3回目に、イエスを否認した際に、イエスの言葉が頭に蘇り、羞恥のために泣き出すのです。

下は聖マルコによる福音書より。

The Gospel According to St. Mark (Chapter 14)

30. And Jesus saith unto him, Verily I say unto thee, That this day, even in this night, before the cock crow twice, thou shalt deny me thrice.

そして、イエスは、ペトロに曰く、「汝に告げておこう。本日、いや、この夜、鶏が二度鳴く前に、汝は私の事を、三度否認するであろう。」

その時、ペトロは、イエスに、「とんでもない、あなたを否認するなど、死んでもしない。」と言いながら、実際、イエスが連行されてしまった後、糾弾されるイエスの周りに集まった人間から、「あんたは、イエスの一味じゃないのか?」と三度聞かれ、三度とも、「俺は、こんな人間の事は知らない!」答えるのです。危機に直面した時、いかに人間の誓いや意志など、もろく崩れてしまうか。聖書は、人間ドラマとしても面白いのです。

72. And the second time the cock crew. And Peter called to mind the word that Jesus said unto him, Before the cock crow twice, thou shalt deny me thrice. And when he thought thereon, he wept.

そして、二度目に鶏が鳴いた。ペトロは、イエスが彼に告げた言葉を思い出した。「鶏が二度鳴く前に、汝は私を三度否認するであろう。」と。その事を思い、ペトロは、泣き崩れた。

最近では、鶏がついている風見鶏の風向計は、教会でさえ、あまり見ない気がします。鶏を見て、ペトロを思う人も、少ないでしょうし。

家の屋根に風向計を立てる場合などは、自分の好きな動物とかを使う人がやはり多いのかな。これは、風見猫。

動物園で見たのは、風見象さん。

こちらは、テムズ川沿い、旧ビリングスゲイト魚市場の建物の屋根の上にある、風見魚!

以前、訪れた庭園では、風見庭師を目撃。こうした風向計ウォッチングも楽しいものです。

我が家の車庫の屋根の上に、アヒルの風向計でも立てたら楽しいね、などと、だんなと時々話していますが、そのままになっています。日曜大工で、家のあちこち、修繕しなければならない場所も沢山あるし、いつの日か・・・ですね。

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