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時代遅れのブロガーさんのnoteへの引っ越し

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ブログの引っ越しを考えています。リンクは下まで。 みに@イングランド  気が向いたら訪れてみてください。 *********** ふと振り返ってみました。 早いもので、ここで ブログを書き始めた のは2009年の4月なので約16年前。昨今は面倒になり、ここでの更新は年に数えるほどとなっていましたが。 ブログめいたものに着手したのは2008年、いや、それより2,3年前だったか。ヤフージャパンでセカンドライフという名の、引退した世代向けのブログコミュニティーサービスのようなものをやっているのが目に留まったからでした。 誰でも簡単に記事を書け投稿ができるというサービスが、まだ画期的だった時代。だんなの転職で一時ロンドン近郊から離れヨークに住んでいた際、長年勤めたロンドンでの事務職を辞めたこともあり、少し暇となった私は「やってみるか」とそこでの投稿を開始。当時の私はまだセカンドライフ世代よりは若かったのですが。 その時に作ったハンドルネームが「みに」。最初に書いた記事はイギリスでの語学留学時代にクリスマスを一緒に過ごした妙なイギリス人家庭の話だったと記憶します。 初めて投稿ボタンを押した時、そして実際に自分の書いたものがネット上に出てきたのを確認した時は「!!!」でした。自分の書いたものが書いたままに、不特定の他人の目に留まる、これはすごいことだと。今では当たり前すぎるほど当たり前のことだけれども。 書くからには多少は面白く、おこがましくもあるが少しは参考になるようなものを書きたいと思っていたので、投稿の数はさほど多くはならず。それでも週に1、2回くらいは書いていたのではないでしょうか。 ああ、それなのに・・・やがてコミュニティー内でのこぜりあい、ののしり合いが始まり、それが悪化した挙句の果て、2009年にセカンドライフは閉鎖を宣言して消滅。 風紀が乱れた事のみが理由かは不明ですが、かなり関係はあったでしょうね。 そんなこんなで、このグーグルさんのプラットフォームであるBloggerで書き始めたのが2009年の4月。コミュニティーのようなものがないので、最初は大海で一人で船でも漕いでいるか、だだっ広い草原を一人で歩いている感じがしましたが、それが返って気楽でもありました。 続けているうちに検索エンジンに引っかかるようになり、たまたま立ち寄った人が、記事に関して面白い...

夜空に火星と木星を見る

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 我が家の庭は、ほぼ真南を向いている。 冬の凍てつく晩には、この南の空を東から西へと オリオン座 が渡っていくのが良く見える。「おお寒」などとつぶやきながらも、庭に座って時に夜空をながめるのは、冬の楽しみのひとつでもある。特にイギリスの夏の夜は暗くなるのがとても遅いため、星でも見ようなどと言うより「もう寝るか」となってしまう。 雲に覆われる日が多いイギリスで、特にこの冬は、めげるような 曇った日が続き 、12月、1月とあまり庭で星を見ることも無かった気がする。それが、2月に入ってからのここ数日、夜の空は晴れ、久しぶりに星を見に庭に出ている。 夜の9時。マフラー、手袋、帽子を装着し、庭に座って前方を見ると、オリオン座は空のど真ん中あたりで堂々としている。オリオン座の斜め上東側にはオレンジがかった色をした火星がおり、それと張り合うようにオリオン座斜め上西側には黄色がかった木星がまばゆく光る。 現在、火星はふたご座のカストルとポルックスの二つの星と共に小さな三角形を作っている。一方、木星の方はおうし座の只中に陣取り。月は上弦で、この時は西の空におり、昨日はほぼ半月。すばらしい光景。 上にのせた図は、2月4日の夜、南の空に見えた星座たちだが、この図の中で火星と木星、どれだかわかるだろうか。2月の初め、火星と木星は双方逆行しており、東から西へと動いていたのが、木星の逆行は2月4日で終わり、これからは順行し徐々に東へ移動していくということ。火星は2月の終わりまで逆行し西への移動を続けるようだ。 惑星、planetの語源はギリシャ語で、wanderer(放浪者)を意味するという。場所を動かず星座を形成する恒星と異なり、惑星たちは天空でその居場所を変えていく。ギリシャ人たちはそれを「さまよえる者たち」と呼んだわけだ。 ちなみに火星は英語でマーズ(Mars)。木星はジュピター(Jupiter)。マーズはローマ神話の軍神マルス。その燃えるような赤い色が血と戦いを連想させたためらしい。ジュピターは言わずと知れた主神(ギリシャ神話のゼウス)で、命名の理由は、他の惑星と比べた木星の大きさと地球から見たその明るさにある。王様的貫録というやつ。 肉眼で見ることができる5つの惑星たち(水星、金星、火星、木星、土星 :Mercury, Venus, Mars, Jupiter, Saturn...

ドゥンケルフラウテ

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 今朝、久しぶりに太陽を見た気がする。 ここ一週間というもの、ドゥンケルフラウテ(dunkelflaute)と称されるような天気が続いていた。ドゥンケルフラウテはドイツ語で「陰鬱な凪」のような意味だという。空をぴったりと覆いつくした雲のため、一体全体太陽がどこにあるかわからない灰色の世界。風も動かないので雲も動かない。一日中、何かの器の中に入って生活しているような雰囲気だ。もともと、この言葉は再生エネルギーに関連して使われる用語のようで、太陽エネルギーも、イギリスで盛んな風力エネルギーもあてにならない天気を指す。ドゥンケルフラウテ、ドゥンケルフラウテ……。散歩しながら何度か心の中で繰り返した。言葉の響き自体の澱んだ重苦しい感じが妙に風景にぴったりくる。 先月、米の作家レイ・ブラッドベリ(Ray Bradbury)の小説をいくつもオーディブルで聞いた。SFものなども多く書いていた人で、その短編のひとつにThe Rocket Man(宇宙飛行士)という話があった。萩尾望都がこれを漫画化していた記憶がある。宇宙に出ると地球の妻と息子が恋しく、地球にいると宇宙にまた旅立つことを夢見るという、二つの世界にゆれる宇宙飛行士の話だ。やがて、彼は宇宙船の事故で太陽に落ちて死んでしまう。以後、愛する人を奪った太陽を見るのがつらく、彼の妻と息子は日中はカーテンを閉めて眠り、外に出るのは夜か雨の日だけになった・・・というエンディング。これがイギリスの冬だったら、日中でも太陽を見ることなく、ほぼ毎日出歩けるのに。 11月は、丸一ヶ月日本へ帰国しており、青空の下色々と出歩いた。イギリスに戻った途端、この重苦しい天気に「うわ、戻って来てしまった!」と思った。帰国の翌日から日光不足を補うためのビタミンⅮの錠剤を取り始めた。年明け早々、イギリス人が一斉に次の夏の南国でのホリデーの予約に走るわけだ。「コスト・オブ・リビングで、生活費が急上昇して国民の生活は大変です」などとのニュースが流れたそのすぐ後で「夏のホリデーの予約が殺到しています」なんぞと言った感じの全くの矛盾のようなニュースが流れる。これを矛盾と感じないのは、夏の長期海外ホリデーが市民権のひとつのように捉えられているような国ならではか。 以前のブログ記事にも書いた1816年は 夏のない年 と呼ばれ、タンボラ火山噴火が原因で太陽が遮ら...