ロンドンで見るツール・ド・フランス

ツール・ド・フランス(Tour de France)開始3日目の昨日は、イギリスでのルートの最終日。ケンブリッジから出発した一団は、エセックス州を通過して、ロンドンはストラトフォードのオリンピックパーク経由で、テムズ沿いを走り、パッキンガム宮殿前のマルにて終了、という日程でした。

故郷ヨークシャーでのツールを見に行けなかった代わりに、「ロンドンでツールを見たい、見に行きたい!」と、入院中のだんなは大騒ぎ。医者から、午前中の治療が終わったら、外出しても良いと許可をもらい、私と一緒に、そそくさと、ツールの観戦に出かけました。まあ、人間、何かをしたい、見たい、と思っていられるうちが花ですので。キモセラピー用のチューブが手首からぶらぶらぶらさがり、足をひきずってのお出かけなので、なるべく人気が少なそうで、駅に近く行きやすい場所を・・・とツールのルート・マップをまじまじながめて、ロンドン東部のシャドウェル駅に降り立ちました。

こういう回りに何も有名なものが無い場所だったら、混んでないだろうと思い行ったのですが、これが、大当たり。通過予定時間20分くらいに到着しても、東には、カナリーワーフ、西にはシャードが望める道路の両側とも、観戦場所が沢山残ってましたから。道端に座って、到着待ち。西からの風が吹いていたので、少々、タイムが遅れたのか、待つ事4、50分くらい。雨粒がぽつりぽつりと顔に落ち始め、「早く来ないかな~」。

あ、やって来た!

フレー!写真をパチリ!

あ、もう行っちゃった!

瞬く間とは、この事。マラソンの様に、先頭とびりっけにかなりの時間差があり、道端にたって、わりと長時間、声援を送れるというのとは、全く違う。本当に風の様に駆け抜けて行きました。都心を走る車と、あまり違わないスピードで走っているわけですから。

一団が通り抜けた後、スピーカー付きの車が「まだ、あと二人ライダーが来ます。」とアナウンスをしていったので、その2人を待ちましたが、それも、3,4分のこと。

見物人の中で、白地に赤の水玉模様の帽子を被る人たちを何人か見ました。この柄は、山岳地点でのポイントが一番高かった人物が着用する、マイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュ(キング・オブ・マウンテン 山岳賞)のもの。山岳どころは、まっ平らな場所ですが、この柄が一番独特だから、販売されているツール・グッズの中では人気なのでしょう。

ツール通過後、自転車にまたがり去っていく人たちも何人か見ました。ツールのイギリス上陸で、また、サイクリング人気に拍車がかかるかもしれません。それでなくても、最近は、巷にぴちぴちのライクラ素材のサイクリング用衣料に身を包んで、自転車にまたがる中年男性が増えており、彼らは総称して、Mamil (マミル、Middle aged man in lycraライクラを着る中年男の略)などとふざけて呼ばれています。


上の写真のちゃりに乗っている人は、ライクラを着る前に、ちょっともう少しダイエットが必要かな。運動しようという意気込みだけは、ほめてあげましょう。

満足して、病院への帰途へつき、ハイライトを後で病室のテレビで眺めました。「行って良かったね」、と言いながら。区間優勝は1日目と同じドイツのマルセル・キッテル。マイヨ・ジョーヌ(イエロージャージー)は、2日目から引き続いてイタリアのヴィンチェンツォ・二バリ。そして、ツール一行は本日より、フランスへ行ってしまいます。

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